鉛作業主任者
日常の食べ物にもごく微量に含まれる「鉛」は、多量に長期間、摂取し続けると「鉛中毒」を引き起こし、人体に健康被害をもたらします。このような「鉛害」を避けるため、鉛や銅などの精錬、鉛蓄電池などの製造、ハンダ付け作業など、鉛をともなう作業においては「鉛作業主任者」の有資格の設置が義務づけられています。2日間の講習を修了することで取得でき、受講資格も必要がない割に、職場での優遇が期待できる国家資格です。
資格詳細
鉛中毒は空気中に飛散した鉛を吸い込んだり、また剥がれた鉛を触った手をなめたりすると発症します。鉛が体内に蓄積していくと、手足がしびれたり、筋肉が痙攣したり、など強い痛みが起き、最悪の場合、死に至ることもあります。平成26年に高速道路の改修工事の際に作業員14人が鉛中毒となる災害が発生しましたが、この災害がきっかけとなって、鉛作業に従事する労働者の指揮・監督を行う鉛作業主任者を取得する人が増えています。鉛作業主任者は、主に現場で鉛を扱う際の作業方法の指示や指揮、設備点検や監督を行います。鉛や銅を精錬する工場や、鉛を使用した電池を生産する工場など、鉛を扱うさまざまな現場で、鉛を安全に活用するために必要とされる必須の資格です。事業者は、労働災害防止のため、鉛業務に携わる作業において、鉛作業主任者技能講習の修了者から鉛作業主任者を選任することが労働安全衛生法で規定されています。この資格は講習と修了考査で取得することが可能です。講習の受講資格は特になく、満18歳以上であればだれでも受講できるので、鉛を扱う業務についている方は取得しておくとよい資格といえます。
活躍場所
鉛や銅などの精錬や、電極に鉛を用いた二次電池の一種鉛蓄電池の製造など、鉛業務に関わる作業施設が活躍の場になります。
収入と将来性
鉛作業主任者の資格を取得すると、資格手当が付くので、収入面は期待できるようです。各企業の基準によるところが大きいので、一概には言えませんが、一般の平均的な年収より高めといえるでしょう。鉛作業主任者は、鉛を扱う事業所の必置資格ですので、今後も資格取得者は一定の需要があるといえます。
向いている人
鉛を扱う現場での管理の専門家として、責任感があり、労働者に的確な指示ができる人に向いています。鉛に長時間触れる作業では、慢性的な中毒になるリスクもあるため、作業場の換気が十分に確保されているか、保護具を使用しているかなどをしっかりと監督する管理能力が求められます。また、万が一汚染されていることが分かった場合、鉛を安全に除去する重要な役割もあるため、トラブル発生時に冷静に対応できる人に適性があるといえるでしょう。
取得方法
鉛作業主任者の資格は、鉛作業に関する技能講習と修了考査で取得できるため、特別に試験対策をする必要ありません。受講によって取得できる取得のため、比較的やさしい部類の資格に入ります。講習は2日間にわたり、健康障害とその予防措置、作業環境の改善方法、関係法令、保護具について学びます。2日目の講習後に修了試験を実施しますが、きちんと受講していれば、問題なく合格となり、原則当日に修了証が交付されます。もし受講前に勉強しておきたいのであれば、技能講習用のテキスト「鉛作業主任者テキスト」がアマゾンでも購入できます。鉛作業主任者として必要な知識を網羅し、旧版の内容を見直したものですので、心配な方はざっと見ておくとよいでしょう。
鉛作業主任者資格の難易度偏差値
判定不能 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 鉛作業主任者 取得
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2024年資格日程
願書受付
不明
試験日
2020年7月2日~2020年7月3日
合格発表
不明
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
鉛作業主任者資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(可) | 必置資格 | 横綱クラス | 特になし |
鉛作業主任者試験概要
受験資格 | 不問 |
試験内容 | 講習内容(2日間) ・健康障害及びその予防措置に関する知識 ・作業環境の改善方法に関する知識 ・保護具に関する知識 ・関係法令 ・修了試験 |
合格率 | ほぼ100% |
願書受付期間 | 都道府県により異なる |
試験日程 | 都道府県により異なる |
受験地 | 全国各地 |
受験料 | 都道府県により異なる |
合格発表日 | 講習修了後 | 受験申込・問合せ | 各都道府県の労働局、労働基準監督署、都道府県労働基準協会など | ホームページ | 公益社団法人東京労働基準協会連合会:鉛作業主任者技能講習のご案内 http://www.toukiren.or.jp/kousyu_01.html |