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鉄骨製作管理技術者

鉄骨は、鉄骨構造の建物を建設する上でまさに「骨」のように重要なパーツです。そして鉄骨製作管理技術者は、この鉄骨の製作計画の立案から鋼材の加工、組み立て、溶接、塗装、発送および現場における製品引き渡しまでの一貫した管理のために必要な専門知識や基礎知識、対応能力を認定する民間資格です。試験は全国鐵構工業協会が実施し、1級と2級の級位が用意されています。いずれも受験には学歴に応じた一定の実務経験が必要です。

資格詳細
現在、建物の骨組みとして使用される鉄骨は、住宅から高層ビルまで、多種多様な建築物で重要な役割を果たしています。建築物の安全性を確保するために、鉄骨の製作と溶接は非常に正確に行う必要があります。そのために、鉄骨製作管理技術者の存在が欠かせません。鉄骨製作管理技術者は、鉄骨製作工場で製作プロセス全体にわたる管理と品質管理を担当する資格を持つ技術者であり、鉄骨製作の工程を統括的に管理できる知識とスキルが求められます。この資格には1級と2級のレベルがあり、最大の違いは、1級では高層建築物の鉄骨製作に関する能力が審査される一方、2級は中低層建築物に焦点を当てていることです。また、1級は構造力学や構造設計に関する知識も必要です。試験を受けるには、学歴に応じた実務経験が必要ですので、ホームページでしっかり確認しておきましょう。なお、資格の有効期限は登録から5年間です。資格を維持するためには、更新講習を受講し修了試験に合格する必要があります。さらに、資格取得後10年経過する場合、有効期限満了の1年前までに更新講習を受講後、論文審査に合格することで、資格を維持できます。

活躍場所
主な就職先は、鉄骨製作会社、金属加工会社、鉄工所などです。建築物や公共物で使われる鉄骨の製作・管理を一括して引き受ける技術者のニーズは高く、活躍できる機会が多いでしょう。

収入と将来性
本資格を保有することで給与が上がることが期待できます。企業によって差はありますが、相場は平均より高めの傾向があります。さらに、鉄骨製作管理技術者として経験を積んでいくと、さらに収入アップも可能です。本資格と経験でキャリアアップが目指せるでしょう。鉄骨の製作から管理までの業務に従事できる鉄骨製作管理技術者は、企業から高く評価されています。また、品質データの改ざんなどの事故が起こりやすいため、企業はクライアントへの信頼を高めるために鉄骨製作管理技術者を積極的に採用しています。このような背景から、鉄骨製作管理技術者の需要は高く、今後もそのニーズは増え続けるでしょう。

向いている人
学歴に応じて、建築鉄骨の設計や工程管理などの業務経験、また官公庁における建築行政や建築に関する研究・教育などが求められるため、まずは自身の受験資格を確認しましょう。その上で、建設現場で力を発揮している方や、将来建設業界を志す方に向けて、ぜひ挑戦してほしい資格の一つです。

取得方法
鉄骨製作管理技術者試験は、実務経験のある方にとって比較的やさしい試験と言われています。試験は、択一形式(マークシート)による学科試験のみです。出題数は50問、5分野(鉄骨構造・鉄骨加工・品質管理・安全管理、建築法規)から出題されますが、鉄骨加工や品質管理の比率が高い傾向があります。勉強法は、まず試験内容を確認し、要点と範囲を理解することが重要です。その後、適切な教材を選び、学習スケジュールを計画し、過去の問題集を活用して自身の弱点を克服していきましょう。鉄骨製作管理技術者教本や試験問題解説集は、鉄骨技術者教育センターの公式サイトから購入できます。また、学科講習会は、全国鐵構工業協会の各支部・組合で開催されていますので、申込みや問い合わせの場合は直接連絡してください。



鉄骨製作管理技術者資格の難易度偏差値

1級 2級
偏差値37 偏差値0
超簡単
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 鉄骨製作管理技術者○級 合格
所轄・主催:
一般社団法人全国鐵構工業協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
~2020年7月22日
試験日
2020年10月24日
合格発表
2020年11月下旬
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

鉄骨製作管理技術者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 キャリアアップ(可) 特になし 横綱クラス 独学

鉄骨製作管理技術者試験概要

受験資格 学歴に応じて卒業後の建築鉄骨に関する業務経験年数が一定以上ある者またはそれらと同等以上の知識および技能を有すると認められた者
試験内容
1級

・鉄骨構造
 ・構造力学の概要
 ・構造設計の概要
 ・接合部及び接合方法
 ・引張強さ520N級までの鋼材で板厚60mm程度の種類、諸性質
・鉄骨加工
 ・製作計画 工程管理
 ・工作図作成
 ・引張強さ520N級までの鋼材で板厚60mm程度の加工、溶接技術、溶接施工及び施工管理
 ・高力ボルト工作
 ・防錆塗装
・品質マネジメントと品質管理
 ・品質マネジメントと品質管理の基礎(統計的処理を含む)
 ・書類検査
 ・材料検査
 ・製作工程間検査
 ・製品検査
 ・溶接部検査
 ・非破壊検査
・安全管理
 ・労働安全衛生法概要
 ・重量物の取扱
 ・輸送管理の基礎
・建築法規
 ・建築基準法概要
 ・構造関係法規概要

2級

・鉄骨構造
 ・接合部及び接合方法
 ・引張強さ490N級までの鋼材で板厚40mm程度以下の種類、諸性質
・鉄骨加工
 ・製作計画 工程管理
 ・工作図作成
 ・引張強さ490N級までの鋼材で板厚40mm程度以下の加工、溶接技術、溶接施工及び施工管理
 ・高力ボルト工作
 ・防錆塗装
・品質マネジメントと品質管理
 ・品質マネジメントと品質管理の基礎
 ・書類検査
 ・材料検査
 ・製作工程間検査
 ・製品検査
 ・溶接部検査
 ・非破壊検査
・安全管理
 ・労働安全衛生法概要
 ・重量物の取扱
 ・輸送管理の基礎
・建築法規
 ・建築基準法概要
 ・構造関係法規概要
合格率 75%程度(2級)
願書受付期間 6月~8月
試験日程 10月下旬
受験地 札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・宇多津・福岡
受験料 12960円
※合格後、登録手数料として5400円が必要
合格発表日 11月
受験申込・問合せ 一般社団法人 全国鐵構工業協会 鉄骨製作管理技術者登録機構事務局
〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町21-7 兜町ユニ・スクエア
TEL:03-3667-6501 FAX:03-3667-6960
ホームページ 一般社団法人 全国鐵構工業協会:事業内容
http://www.jsfa.or.jp/bus_profile/g_kanri.html

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