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鉄筋施工技能士

人々がその身をあずける建物は、頑丈に越したことはありません。特に地震大国の日本では、建物の強度がより重視されます。そして建物の強靭な構造をささえるものとしてよく使われるのが鉄筋です。鉄筋施工技能士は、鉄筋施工に関する技能を認定する国家資格。鉄筋施工図作成作業と鉄筋組立て作業に区分されています。

資格詳細
建物の強靭な構造を支えている鉄筋は、竣工時にはコンクリートに隠れていて見えませんが、建物の骨組みとなる重要な存在です。地震大国の日本では、大地震が起こるたびに建物の耐震設計が見直され、鉄筋工事の工法はより高度になってきています。そのため、豊富な経験のある技術者がいないと、工事がスムーズに進まないこともあり、公共工事では一級技能士の常駐が求められることもあります。鉄筋施工技能士は、こうした高度な工事を施工するための鉄筋施工図作成や組み立て作業に関する技能を持っていることを認定する国家資格であり、鉄筋工のキャリアアップに欠かせない資格といわれています。技能検定の実技試験では、鉄筋施工図作成作業と鉄筋組立て作業の2種類の選択科目から選べます。1級と2級はどちらかを選べますが、3級を受ける人は鉄筋組立て作業になります。鉄筋施工工事は特に資格を持っていなくても仕事をすることができますが、技術と経験がモノをいう世界ですので、技能面で評価の裏付けとなる資格があると信用にもつながります。

活躍場所
鉄筋工になるには、鉄筋工事会社に就職し、未経験からスタートし、鉄筋工事の現場で仕事をします。活躍する場所は、建築工事現場だけではなく、高速道路や橋、トンネルなどの建設現場で作業することもあります。

収入と将来性
鉄筋工としての年収は、一般の平均年収よりやや高いです。鉄筋施工技能士の資格を取得することで昇給も期待できます。鉄筋工事業は建築にも土木建築にも深い関わりがある仕事なので、今後も安定した仕事量を見込めるでしょう。また、将来的にも、強度が高い鉄筋コンクリート造の建物の需要がなくなることはまず考えられないため、鉄筋工事のニーズは高く、鉄筋工事業界の将来性は明るいといえます。高速道路やトンネルなどの建設にも関わることがあり、社会貢献度も高い仕事です。

向いている人
現場で鉄筋を組むという鉄筋施工の作業は、パーツをつなぎ合わせるなどモノづくりに近い世界のため、モノづくりが好きな人に向いている仕事です。また、仕事の大半は現場での肉体労働となるため、身体を動かす仕事が好きな人、重い物を運ぶことがあるため、体力にある程度自信のある人が鉄筋工事に向いているといえるでしょう。さらに、鉄筋工事ではチームプレーが重要なので、協調性を持って物事に取り組むことが必要です。職長級になると元請けのゼネコンと打ち合わせすることもあるので、コミュニケーション能力が求められます。最近は機械や重機が多く使われるようになったこともあり、女性で活躍している人も以前より増えてきました。

取得方法
この資格取得を奨励し、サポート体制が整っている会社が多く見られます。社内で学科や実技の講習などを実施している場合は、積極的に利用すると良いでしょう。実技試験では、製作等作業試験を行います。ちなみに、2019年度に行われた鉄筋施工図作成作業2級の試験では、図面や仕様に従い、曲げ加工した鉄筋を実際に配筋するという作業でした。受験経験者の話によると、実技は日頃の仕事の延長なので問題なかったようですが、学科は専門分野以外についても出題されるため、それなりに勉強をしっかりしておくことが必要とのことです。なお、過去の鉄筋施工図作成作業の1級と2級の学科試験問題と製作等作業試験問題が中央職業能力開発協会のサイトに掲載されていますので、ぜひ試験対策に役立ててください。



鉄筋施工技能士資格の難易度偏差値

1級 2級
偏差値52 偏差値44
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級鉄筋施工技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

鉄筋施工技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

鉄筋施工技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
1級・2級

学科試験

・建築構造
・施工法
・材料
・建築設計図
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・選択科目
 ・鉄筋施工図作成作業
 ・鉄筋組立て作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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