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配管技能士

水管や排水管、ガス管、空気清浄装置や冷暖房の換気設備など、建物の設備が正常に機能し、人々の役に立つためには配管が欠かせません。配管技能士は、配管に関する技能を認定する国家資格です。都道府県職業能力開発協会が実施する試験は学科と実技からなり、建築配管作業とプラント配管作業に区分されています。

資格詳細
水道管や排水管、ガス管だけでなく、空気清浄装置や冷暖房の換気装置など、建物にはさまざまな「管」が張りめぐらされており、人間が生活する上で不可欠なインフラを建物内の人びとに提供する重要なシステムを構成しています。これらのパイプを設置することを「配管」と呼び、その専門の技術者がいわゆる配管工です。特別な資格は求められない仕事ですが、技能検定制度における配管の技能を認定する国家資格として、配管技能士の資格が用意されています。

活躍場所
配管技能士が活躍するのは、建物の工事現場です。新築はもちろんのこと、メンテナンスや修理での作業も少なくありません。配管の際には、既製の各種の管を組み合わせ、場合によっては曲げて角度をつけるなどの加工をおこなって、水やガスが適切に通り、かつ途中で漏れることがないように施工します。また、配管工は、配管だけでなく、洗面化粧台やトイレなどの衛生機器やエアコンの室内機および室外機などといった、配管につらなる各種設備の取り付けも担当し、作業の範囲は意外と広範におよびます。

収入と将来性
ほとんどの配管工が勤務する設備工事の会社は規模の小さな中小企業であり、大手の工務店や住宅メーカーの下請けの場合が多くなっています。元請け企業の業績に左右されてしまう傾向が強いわけですが、修理や保守点検さえも元請けを介さないと受注できないので、かなり束縛される構造となっています。業界全体的に需要が縮小している現状を思えば、今後はみずから営業努力をおこなえるような設備会社しか生き残れなくなるかもしれません。収入は、一般的にさほど高くはありません。平均年収は350万~450万円ほどの範囲だと言われています。ただし配管工事は経験がモノを言う職人芸の面も強く、ベテランと新人の給与差が大きい傾向にありますので、熟練の配管工になれば平均以上の収入も得ることができます。また、現場仕事のみの配管工では昇給しにくいので、配管技能士以外の高度な資格を取得すると高給が期待できるでしょう。特に配管全般の施工に責任を負い、主任技術者および監理技術者になることができる「1級管工事施工管理技士」は、公共事業に必須とも言われるほどの重要な資格なので、ぜひ目指してみたいところです。

向いている人
配管は、緻密な計算と職人的なカンが求められる作業です。実際に配管をモチーフにしたパズルゲームがあるとおり、ロジカルな思考と柔軟な思考とが併用されなければならないので、パズル的なものが得意という人に向いています。また、配管工事は、建設分野のなかでも地味な部類の作業です。通常は天井や壁のなかに隠れてしまうものですので、地道にコツコツと仕事ができる人に向いています。地味であることは、手抜きがしやすいという悪い側面もありますので、妥協をゆるさない使命感や責任感の強さも求められるでしょう。

取得方法
配管技能士は、職業能力開発促進法にもとづく技能検定制度の一種であり、厚生労働省が認定する国家資格です。検定試験は「建築配管作業」と「プラント配管作業」とに区分されており、それぞれに1級から3級までの級位が用意されています。試験では、実際に配管図どおりに各種の管を組み立てる作業試験が実施されます。さらに1級と2級では、配管図から材料表を作成したり、現図型取りやアイソメ図の作成をおこなったりするペーパーテストも実施されます。



配管技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級配管技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月24日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

配管技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

配管技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・施工法一般
・材料
・製図
・関係法規
・安全衛生
・選択科目
 ・建築配管施工法
 ・プラント配管施工法
実技試験

・選択科目
 ・建築配管作業
 ・プラント配管作業

3級

学科試験

・施工法一般
・材料
・製図
・安全衛生
・選択科目
 ・建築配管施工法
 ・プラント配管施工法
実技試験

・選択科目
 ・建築配管作業
 ・プラント配管作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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