缶詰主任技術者
食品の長期保存を可能にし、災害時にも活躍してくれる「缶詰」の技術。食品缶詰や食品瓶詰、レトルト食品などの製造に関して専門的な技能を有することを証明する資格として、缶詰主任技術者があります。「殺菌管理主任技術者」「品質管理主任技術者」「巻締主任技術者」の3部門に分かれており、日本缶詰協会が主催するそれぞれの講習会(5日間)に参加、修了することで資格を得ることができます。
資格詳細
近年、缶詰や瓶詰などは、災害時の保存食として、需要が増加しています。これらの保存食の製造管理、安全性や品質の管理を行っているのが、缶詰主任技術者です。缶詰や瓶詰などは空気を遮断してはいますが、適切な製造と殺菌の技術がなければ製品の安全性を確保できません。缶詰主任技術者は専門的な知識と技術を活かして、製品の管理に努めています。缶詰主任技術者認定試験は、食品缶詰や瓶詰、レトルト食品の製造についての知識を問う試験です。認定試験を受けるには、事前に講習を受講する必要があります。講習は3部門に分かれています。殺菌管理主任技術者、品質管理主任技術者、缶の密封に関する知識と技術を習得する巻締主任技術者の3つで、いずれも講習期間は5日間です。殺菌管理主任技術者は、米国へ輸出する缶詰や瓶詰の製造工場に配置すること、缶詰品質管理と巻締の主任技術者は、缶詰や瓶詰を製造するJAS認定工場に配置することが義務付けられています。いずれの資格も就職に有利となるため、食品業界で実務経験がある方は資格を目指して講習会に参加してみるとよいでしょう。
活躍場所
缶詰食品製造・メーカー、飲料メーカーなどで品質管理や生産管理スタッフとして活躍できます。缶詰主任技術者を歓迎する求人が比較的多いため、活躍の場は広いといえるでしょう。
収入と将来性
食品缶詰などのメーカーで働く場合の収入は、一般の会社員の収入と同じくらいかやや低めです。ただし、缶詰巻締主任技術者、缶詰品質管理主任技術者、缶詰殺菌管理主任技術者の有資格者を優遇する企業が比較的多く見られるため、経験と資格の有無次第で収入アップが見込めるでしょう。缶詰食品市場は、新型コロナの流行により、多くの人々が家庭料理に目を向けたことで、缶詰食品の消費が上向きになり、需要が高まりました。缶詰は長期保存できることもあり、災害時の保存食品として今後もニーズが高いことが予想されます。缶詰主任技術者は、その缶詰の殺菌管理、品質管理、巻締の工程で大切な役割を担う人材であり、所定の製造工場に配置することが義務づけられているため、将来的にもニーズの高い資格といえます。
向いている人
缶詰主任技術者は、だれでも受けられる資格試験ではなく、事前の講習を受講するには、高校や大学などで食品関係科目を履修し、かつ所定の実務経験年数が求められます。そのため食品缶詰のメーカーで働く技術者に向けた資格といえるでしょう。
取得方法
缶詰主任技術者の3部門ともに、5日間の講習会に参加し、専門的な知識を習得していきます。殺菌管理と品質管理の試験は学科試験のみですが、巻締主任技術者は実技試験が実施されます。実習内容は、巻締機械の調整、サンプル缶の検査などです。また、理解力を確認するために、面談も行われます。過去問題集は販売されていないため、講習会で使用したテキストを使って繰り返し復習することが大切です。なお、受験者のレビューなどがなく、全体的に試験に関する情報があまり見られませんが、講習会の開催案内について早く知りたい場合は、メールニュースの配信を登録して、メールニュースを購読するとよいでしょう。日本缶詰びん詰レトルト食品協会HPのメールニュース登録フォームから手続きができます。
缶詰主任技術者資格の難易度偏差値
殺菌管理 | 品質管理 | 巻締 |
---|---|---|
簡単 |
簡単 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 巻締主任技術者 認定
所轄・主催:
公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
缶詰主任技術者資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
民間資格 | 専門的資格(優) | 特になし | 関脇クラス | 講習 通学 |
缶詰主任技術者試験概要
受験資格 | ・大学で食品関係科目を履修して卒業後、実務経験年数が通算1年以上 ・高校で食品関係科目を履修して卒業後、実務経験年数が通算3年以上 ・その他の学校で食品関係科目を履修して実務経験年数が通算5年以上 |
試験内容 | 以下いずれかの講習会(5日間)を修了することで、それぞれの資格を取得できる。 ・殺菌管理主任技術者資格認定講習会 ・品質管理主任技術者資格認定講習会 ・巻締主任技術者資格認定講習会 |
合格率 | 70.40% |
願書受付期間 | 不定期 |
試験日程 | 不定期(年2~3回) |
受験地 | 関東または関西 |
受験料 | 97200円 |
合格発表日 | 不定期 | 受験申込・問合せ | 公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会 技術部 〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町10-2 翔和神田ビル3階 電話:03-5256-4801 FAX:03-5256-4805 |
ホームページ | 公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会 http://www.jca-can.or.jp/index.html |