資格の取り方 » 民間資格 » 事務 » 漢検(日本漢字能力検定)

漢検(日本漢字能力検定)

日本で生活してゆく上で、老若を問わず身近に求められ続ける漢字の知識。漢字が読めなければ、生活に不自由さえきたします。漢検は、その漢字の読み書き能力を証明する検定試験で、下は3歳から上は101際まで、受験者の年齢層の幅が広いのが特徴です。1~10級のなかで自分の実力に合った受検ができますが、1級は年間に500人ほどしか合格できない難関となっています。

資格詳細
古代に中国から輸入した漢字は、日本人が初めて手に入れた文字であり、ひらがなやカタカナに派生して、日本独自の文字文化を形成しました。多少、形を変えながらも、現在に至るまで、漢字は日本語のコミュニケーションに不可欠な存在となっています。日本漢字能力検定、略して「漢検」は、その漢字の読み書き能力を判定する公的な検定試験。とてもポピュラーな検定であり、例年、200万人を超える受験者があり、年齢層も3歳から101歳までと、きわめて幅広いことで知られています。

活躍場所
漢検で認定される漢字能力は、日本語が使われるあらゆる場所で役に立つと言ってよいでしょう。日常生活全般はもちろん、ほとんどのビジネスにおいても漢字能力は必要ですし、難しい漢字を読み書きできることは、その人の教養の高さを示すことにもなります。漢検は、単に漢字の知識だけでなく、事務処理能力や文章構成能力の向上にもつながるため、社員研修の一環にしている企業もあるほどです。高校や短大、大学によっては、入学時の評価対象としている学校もあり、受験や就職に有利となる検定でもあります。

収入と将来性
漢字能力は、日本に暮らす人にとっては一般教養の範疇であり、常用漢字に至っては常識のレベルです。そして逆に、常用外の難しい漢字は、読み書きできなくてもあまり不都合はありません。漢検の成績が、収入の増加や出世につながることはほとんどないでしょう。しかしながら、日本人が漢字を使い続けるかぎり、常識としての漢字の必要性は変わらないため、将来性は盤石です。パソコンなどで漢字を入力するにしても、正しい漢字能力がないと誤変換を頻発したり、誤りに気がつかなかったりするケースが大幅に増えます。対外的な文書で誤変換がそのままになっていると、あらぬ誤解をまねく可能性がありますし、それを書いた当人個人だけでなく、企業のイメージまで損なう恐れがあります。そうしたミスを犯しにくい、常識ある社会人や学生であることを証明するものとして、漢検は非常に価値のある検定試験だと言えます。

向いている人
漢字をおぼえることに多少の向き不向きはありますが、日常的に新聞や本を読んでいて、それらに使われている漢字を読むのに不都合がない程度であれば、漢検は難しい試験ではありません。漢字が苦手だとの自覚がある人は、それなりの受験勉強が必要になります。元もと文章が好きで、漢字が苦にならない人なら、1級などの高い級位でも楽しんで勉強することができるはずです。

取得方法
漢検は1級から10級までの級位が用意されており、大学生・社会人レベルから小学校1年生レベルまで、幅広く対応しています。そして自分に合った級位から受験することができます。試験内容は、漢字の読みのほか、書き取りも出題されますので、受験対策として、実際に漢字を手で書いてみて、体でおぼえるというトレーニングが重要になります。市販の問題集などを利用して、漢字を書く力を重点的にきたえましょう。



漢検(日本漢字能力検定)資格の難易度偏差値

1級 準1級 2級 準2級 3級 4級
偏差値69 偏差値59 偏差値55 偏差値48 偏差値39 偏差値0
難関
普通
普通
簡単
超簡単
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 日本漢字能力検定○級 合格
所轄・主催:
公益財団法人日本漢字能力検定協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年11月1日~2021年1月15日
試験日
2021年2月14日
合格発表
2021年3月26日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

漢検(日本漢字能力検定)資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 就職や転職にやや有利 特になし 大関クラス 独学 通学 通信 公式テキスト

漢検(日本漢字能力検定)試験概要

受験資格 不問
試験内容
1級:
大学・一般程度
常用漢字を含めて約6000字の漢字(JIS第一・第二水準を目安)の音訓を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

準1級:
大学・一般程度
常用漢字を含めて約3000字の漢字(JIS第一水準を目安)の音訓を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

2級:
高校卒業・大学・一般程度
すべての常用漢字(2136字)を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

準2級:
高校在学程度
常用漢字のうち1940字を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

3級:
中学校卒業程度
常用漢字のうち1607字を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

4級:
中学校在学程度
常用漢字のうち1322字を理解し、文章の中で適切に使えるレベル。

5級:
小学校6年生修了程度
小学校第6学年までの学習漢字(1006字)を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割に対する知識を身に付け、漢字を文章の中で適切に使えるレベル。

6級:
小学校5年生修了程度
小学校第5学年までの学習漢字(825字)を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割を知り、正しく使えるレベル。

7級:
小学校4年生修了程度
小学校第4学年までの学習漢字(640字)を理解し、文章の中で正しく使えるレベル。

8級:
小学校3年生修了程度
小学校第3学年までの学習漢字(440字)を理解し、文や文章の中で使えるレベル。

9級:
小学校2年生修了程度
小学校第2学年までの学習漢字(240字)を理解し、文や文章の中で使えるレベル。

10級:
小学校1年生修了程度
小学校第1学年の学習漢字(80字)を理解し、文や文章の中で使えるレベル。
合格率 45.3%(3級)
願書受付期間 4~5月・7~9月・11~12月
試験日程 6月下旬・10月下旬・2月上旬
受験地 全国主要都市
受験料
1級:
5000円
準1級:
4500円
2級:
3500円
準2・3・4級:
2500円
5・6・7級:
2000円
8・9・10級:
1500円
合格発表日 検定日の約30日後にWeb上で、約40日後に郵送で通知
受験申込・問合せ 公益財団法人 日本漢字能力検定協会
〒600-8585 京都府京都市東山区祇園町南側551番地
TEL 0120-509-315
月~金 9:00~17:00(祝日・年末年始を除く)
ホームページ 日本漢字能力検定
http://www.kanken.or.jp/kanken/

漢検(日本漢字能力検定)のレビュー

(7件)
まさ
難易度は高くないが強くは勧めない資格です

2023年04月25日
習得したきっかけは、高校時代の国語の先生に資格試験に合格したら成績として加点すると言われたからです。
漢字の読み・書き、四字熟語、部首などが主な問題となります。級が上がるにつれて故事成語やことわざ、古典的文章の中での漢字・漢語なども出題範囲になります。
また、漢検にはCBT受験というシステムがあり、タブレット端末を使用して受験する事ができます。紙での試験は年3回だけしか実施されませんが、CBT受験は自分で会場を指定し、365日受験が可能です。そのため、受験のチャンスが多く、習得しやすい資格だと思います。
試験の難易度はそこまで高くはありませんが、まったく勉強しないで合格することは難しいと思います。各級で出題される漢字は決まっているため、日本漢字能力検定協会が公式に出版している学習テキストを購入し、試験日まで繰り返し解き直すという学習をしていました。
漢検の資格によって有利になったことはほとんどありませんでした。なぜなら、日本で漢字を使うことは当たり前で、特に珍しい資格ではないからです。一方で敷居は高くないので、とりあえずなにか資格がほしいという人はチャレンジしてみてもいいと思います。
このレビューを2人中2人が評価しています


カマロ
大学受験勉強の箸休めに取得。やりがいもあります

2022年05月24日
高校2年の冬学校の勉強や大学受験の勉強の気分転換のつもりで漢字の学習をはじめて取得しました。
2級までとは違い、日常的に目にしたり使ったりする漢字・熟語はグッと減るので、2級に比べると難易度がかなり高くなりますが、その分合格した時の達成感はかなり得られるかと思います。
年末から2月はじめまでの1ヶ月あまりで短期集中的に勉強して、受験時不安の残る状態でしたが、合格最低ラインギリギリで合格することができました。
あまり甘く見ていると落ちてしまうかもしれません。準一級を取得するメリットとしては、未知の語彙に出会い、自分のものにできるという快感に尽きるかと思います。
あまり普段からその知識が生きることはありませんが、近代文学を読んでいる時にふと漢検で学んだ単語が出てきて、その読み方や意味を知っていると、何だか嬉しくなります。
デメリットは、全くもって実用的でないことです。完全に趣味の領域なので、何か就職や受験に生かすことは期待しないほうがいいでしょう。基礎語彙の習得であれば2級までで十分かと思います。
このレビューを8人中7人が評価しています


コロ
資格取得の経緯

2021年09月07日
高校2年生の時に漢字検定準2級を取得しました。

取得のきっかけは、大学受験の際には漢検準2級レベルがよく出題されると聞いていたことと、
今後、就職する為の履歴書の資格欄に記載する事が無く、
なにか自身のPRや、今後のスキルになることはないかと考えていた時に、
高校での漢検団体受験の案内があり受験を希望しました。

特に漢字が得意というわけではなかったのですが、
漢字は、大学受験を始め、今後の生活でも必要となってくると思い、
特に抵抗もなく資格取得を目指し、勉強を始めました。

勉強方法は、漢検準2級の対策テキストを書店で買い、ひたすらノートに書き写していました。
また、そのテキストに掲載されていた問題集をひたすら解いていました。

受験の結果、合格ラインに届きませんでした。
しかし、別日程で再度受験することができ、
2回目の受験にて無事に取得することができました。

取得できた要因としては、1度目は1冊のテキストのみで対策を取っていたのですが、
2度目は、別のテキストや問題集を利用し、過去問等の様々なパターンで練習問題を解いたことで
対応力が付き、本番でもスムーズな解答ができたと感じました。

大学受験などでは、漢検取得は受験者の評価と基準のひとつになりますので、
ぜひ取得を目指していただきたいと思います。できれば準2級以上にチャレンジしてください。
このレビューを9人中4人が評価しています