気象大学校学生
気象大学校は、気象庁の幹部職員として必要な知識・技術を身に付けて、気象業務に関する技術開発や企画・指導を行うことのできる人材を育成する大学。気象業務の基盤となる地球科学、基礎学術、一般教養のほか、防災行政など気象業務への理解を深める科目が用意されています。採用試験に合格することで学生(職員)になることができますが、十数名しか採用されない狭き門です。
資格詳細
天気予報をおこなう職業としてよく知られているのは「気象予報士」ですが、これは1993年に始まった新制度による資格であり、気象予報業務を民間に開放する政策の一貫でした。それ以前から現在に至るまで、気象予報の第一線をつとめているのは、国土交通省の関連官庁である気象庁です。民間の気象予報士たちも、気象庁が提供する観測データを頼りに予報をおこないます。気象大学校学生は、その気象庁の職員になるための大学の生徒です。気象大学校は、入学と同時に気象庁への内定が決まるエリート養成機関として存在しています。
活躍場所
気象大学校の学生は、4年間の専門教育を受けてのち、エスカレーター式に気象庁へと就職します。気象庁では、総務部、予報部、観測部、地震火山部、地球環境・海洋部のそれぞれの部署で活躍し、大気だけでなく、地盤や土壌、河川、海洋などを観測して、それらのデータをマスコミなどに提供します。毎日の天気予報だけでなく、地震などの災害の際にも、気象庁のデータが非常に重要となります。気象庁は、日本全体の経済や多数の人命をも左右する重要な情報機関だと言ってもよいでしょう。
収入と将来性
民間企業などに勤める気象予報士とちがって、気象庁の職員は、競争相手もなく、きわめて安定した将来が約束されています。世の中がどんなに変わっても、気象予報や災害情報の必要性は変わらないでしょうし、とりわけ天災の多い日本では、気象庁はもっとも必要な官庁のひとつです。将来性に関してはまったく心配がないと見てよさそうです。また、気象大学校学生のユニークな点として、在学中にも給与がもらえます。毎月およそ15万円の給料が支給される上に、入学金も授業料も、寮費さえも無料という高待遇です。学生の時点ですでに公務員としてあつかわれるため、このような待遇となっています。卒業して気象庁に勤務すれば、晴れて正式な国家公務員ですので、公務員規定にさだめられた給与を安定して受け取ることができます。経済的には、民間の気象予報士よりも、かなり恵まれた環境です。
向いている人
天気に強い関心があったり、防災に貢献したいと考えている人にとって、気象庁は最高の目標になるでしょう。そして、気象庁に勤務するためには、気象大学校の学生になることが近道ですので、中高生ならぜひ目指したいところです。気象庁では、観測データの収集と分析が主な任務になりますので、情報の分析力に長けた人に向いています。理数系の頭脳を持っている人ならなお最適でしょう。
取得方法
気象大学校は、国土交通省が所管する省庁大学校です。千葉県柏市に校舎があります。気象大学校大学部の受験は、倍率10倍ほどという狭き門であり、偏差値70前後の学力が求められる難関です。受験の時点では気象などに関する専門知識はさほど問われず、数学や物理、英語がメインです。一次試験では基礎能力試験および学科試験、作文試験が課され、二次試験で人物試験(個別面接)と身体検査がおこなわれます。
気象大学校学生資格の難易度偏差値
難関 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
2024年資格日程
願書受付
2020年8月27日~2020年9月7日
試験日
2020年10月31日~2020年11月1日
合格発表
2020年12月11日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
気象大学校学生資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
採用試験 | 専門的資格(優) | 特になし | 関脇クラス | 独学 通学 |
気象大学校学生試験概要
受験資格 | ・4月1日において高等学校または中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者および翌年3月までに卒業する見込みの者 ・高等専門学校の第3学年の課程を修了した者で4月1日において当該課程を修了した日の翌日から起算して2年を経過していない者および翌年3月までに修了する見込みの者など |
試験内容 | 1次試験 基礎能力試験: 多肢選択式・文章理解 ・課題処理 ・数的処理 ・資料解釈 ・自然科学 ・人文科学 ・社会科学 学科試験: 多肢選択式と記述式・数学 ・物理 ・英語 作文試験 ・文章による表現力、課題に関する理解力など 2次試験 人物試験 ・人柄、対人的能力などについての個別面接 身体検査 ・主として胸部疾患、その他一般内科系検査 |
合格率 | 9.4% |
願書受付期間 | 8月下旬~9月上旬 |
試験日程 | 1次試験: 10月下旬(2日間)2次試験: 12月中旬 |
受験地 | 1次試験 札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・那覇 2次試験 札幌・仙台・東京・大阪・福岡・那覇 |
受験料 | なし |
合格発表日 | 1月下旬 | 受験申込・問合せ | 気象大学校または各管区気象台、各地の人事院事務所 | ホームページ | 学生募集-気象大学校 http://www.mc-jma.go.jp/mcjma/educational/adopt.htm |