昇降機検査員
エレベーターやエスカレーターなどの昇降機、またはジェットコースターや観覧車などの遊戯施設は、人を乗せて高所を移動する機械であるため、安全確保のために定期的な検査をおこない、その結果を行政庁に報告するよう建築基準法によってさだめられています。この検査をおこなうには「昇降機検査資格者」の公的資格が必要で、日本建築設備・昇降機センターが実施する講習(4日間)を受けて修了考査に合格することで取得できます。
資格詳細
エレベーターやエスカレーターは安全性を追求し製造されていますが、時間が経てば劣化が進んでいきます。長期的に安全に利用するためには、定期的なメンテナンスが必須です。昇降機等検査員とは、このようなエレベーターなどの点検、調整、改修工事などの定期的なメンテナンスを行う専門家です。国などが所有もしくは管理する建築物を除き、全ての建築物のエレベーター、エスカレーターをはじめ、小荷物専用昇降機、遊戯施設などは、定期的に検査資格者が検査をして、特定行政庁に検査結果を報告することが建築基準法で義務付けられています。遊戯施設とあるように、検査対象は遊園地のジェットコースター、観覧車といったアトラクションの検査も含まれます。本資格は昇降機等検査員講習を受講し、修了考査に合格することで取得可能です。ただし、講習を受講するには昇降機または遊戯施設に関する実務経験が必要ですので、ベテラン向けの資格といえるでしょう。講習は4日間にわたり、計22.5時間ありますが、まずは休まずに全ての講習を受講することが必要です。受講資格に必要な実務経験年数は、学歴等により細かく規定されていますので、日本建築設備・昇降機センターのHPで受講資格を確認しておきましょう。
活躍場所
昇降機設備・設計会社、エレベーター保守会社などに就職し、高層ビルやマンション、病院や福祉施設、官公庁の施設など、さまざまな場所で昇降機の安全を守るスタッフとして活躍できます。また、ジェットコースターなどの遊戯施設の検査にも必要な資格ですので、遊園器具や施設などの保守メンテナンス会社へ就職するという選択肢もあるでしょう。
収入と将来性
昇降機等検査員の有資格者を歓迎する企業の求人が多数見られます。企業の規模にもよりますが、収入は一般の平均的な年収、またはそれ以上が見込めそうです。未経験で入社しても、資格取得を支援している会社が多いので、資格取得後経験を積んでいけば収入アップが期待できるのではないでしょうか。エレベーターなどの昇降機は、ビルやマンション、工場などあらゆる場所で使用されており、定期的に点検することが義務づけられている設備ですので、不況にも強く、今後も年間を通して需要は安定しているといえるでしょう。
向いている人
昇降機等検査員の講習を受講するには実務経験が必要ですが、未経験で入社する場合は、機械工学または電気工学を勉強してきた人、電気系・機械系のメンテナンスなどの経験者は有利になるでしょう。仕事の適性としては、機械いじりが好きで、コツコツと業務をこなすことが得意な方に向いています。手に職をつけて、収入を安定させ、じっくりと腰を据えて働きたい方は未経験から挑戦してみてはいかがでしょうか?
取得方法
講習と修了考査を受けることで取得できるといわれていますが、近年修了考査で不合格になる人が以前よりも増えているという情報が見られます。修了考査の問題は、それほど難しくないようですが、30問のうち20問以上の正解が必要のようですので、取りこぼしのないように、制限時間内にすべての問題に答えられるように時間の割り振りにも気をつけながら取り組みましょう。過去問題集はありませんが、ネット上で、「昇降機等検査員 修了考査 過去問」で検索すると、過去6年分の問題を掲載しているサイトがありますので、問題の傾向をつかんで、万全の対策をたてておくとよいでしょう。
昇降機検査員資格の難易度偏差値
判定不能 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 昇降機等検査員 合格
所轄・主催:
一般財団法人日本建築設備・昇降機センター
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
開催地により日程が異なる。記載内容は東京1次の情報。
願書受付
2019年5月24日~2019年7月26日
試験日
2019年10月8日~2019年10月11日
合格発表
2019年12月24日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
昇降機検査員資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
公的資格 | 専門的資格(良) | 特になし | 横綱クラス | 講習 通学 |
昇降機検査員試験概要
受験資格 | ・大学において正規の機械工学もしくは電気工学またはこれらに相当する課程を修めて卒業した後、昇降機または遊戯施設に関して2年以上の実務経験を有する者 ・短期大学において正規の機械工学もしくは電気工学またはこれらに相当する修業年限3年の課程(夜間制を除く)を修めて卒業した後、昇降機または遊戯施設に関して3年以上の実務経験を有する者 ・短期大学または高等専門学校において正規の機械工学もしくは電気工学またはこれらに相当する課程を修めて卒業した後、昇降機または遊戯施設に関して4年以上の実務経験を有する者 ・高等学校または中等教育学校において正規の機械工学もしくは電気工学またはこれらに相当する課程を修めて卒業した後、昇降機または遊戯施設に関して7年以上の実務経験を有する者 ・昇降機または遊戯施設に関して11年以上の実務経験を有する者 ・建築行政(昇降機または遊戯施設に関するもの)に関して2年以上の実務経験を有する者 ・昇降機または遊戯施設に関する法令の施行に関して5年以上の実務経験を有する者 |
試験内容 | 4日間の講習を受け、最終日の修了考査に合格することで取得できる。 講習内容 ・昇降機・遊戯施設定期検査制度総論 ・昇降機・遊戯施設に関する建築基準法令(昇降機関係) ・建築学概論 ・昇降機・遊戯施設に関する機械工学 ・昇降機・遊戯施設に関する電気工学 ・昇降機概論 ・昇降機・遊戯施設の検査標準(昇降機関係) ・遊戯施設概論 ・昇降機・遊戯施設に関する建築基準法令(遊戯施設関係) ・昇降機・遊戯施設の検査標準(遊戯施設関係) ・昇降機・遊戯施設に関する維持保全 ・修了考査 |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | 5月下旬~7月中旬 |
試験日程 | 10月~12月 |
受験地 | 東京・大阪 |
受験料 | 受講料: 46200円 |
合格発表日 | 講習を受けて修了考査に合格後 | 受験申込・問合せ | 一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター 講習事業部 〒105-0003 東京都港区西新橋1-15-5 内幸町ケイズビル4階 TEL:03-3591-2423 FAX:03-3591-2431 |
ホームページ | 昇降機検査資格者について | 一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター http://www.beec.or.jp/course/mlit_course/mlit_course2.html |