国立大学法人等職員
文部科学省の一機関であった国立大学も、平成16年から法人化され、現在は国立大学法人となっています。ただし勤務する人の待遇は、健康保険や年金などの面で国家公務員だったころのままです。採用試験は年1回、1次試験は全国一斉におこなわれますが、2次試験は各法人が実施し、これによって採用されるかどうかが決定します。
資格詳細
国立大学は平成16年に法人化されたため、国立大学職員は国立大学法人等職員となっています。しかし、国家公務員に準じる扱いとなっており、給与や勤務条件などは公務員に準じて定められているのが特徴です。国立大学法人”等”とあるように、国立大学法人をはじめ、国立歴史民俗博物館、国立天文台などの大学共同利用機関法人、大学入試センター、国立西洋美術館などの独立行政法人など、全国で208機関が存在します。近年人気が高まっている国立大学法人等職員の採用試験は、合同で行う一次試験(統一試験)があり、二次試験は採用予定機関で実施され、国立大学に限らず、多数の機関の職員が本試験で採用になります。受験資格に学歴要件はなく、採用年の4月1日に30歳以下であれば受験可能です。受験受け付けは定員に達すると締め切られますので、早めに申し込みましょう。
活躍場所
配属先は本人の希望や適性を考慮し決定されますが、全国の国立大学をはじめ、大学共同利用機関、研究機関、美術館などで活躍できます。また、同じ期間内での人事異動が2~3年ごとに実施されます。研修生として文部科学省に勤務する制度もあるようです。
収入と将来性
国立大学は平成16年4月に独立行政法人となったため、国公立大学の職員も、非公務員という扱いに変わりました。公務員ではないものの、「みなし公務員」といって、職務内容は公益性があり、待遇面では公務員と同じ扱いとなります。職員の給与の水準は、地域手当等の差により、首都圏の大学はかなり高収入のようです。大学職員の魅力として、この手当の手厚さが注目されています。新人の間は極端に給与が高いわけではありませんが、諸手当を含めると、民間企業の新卒社員と同じかそれ以上の収入が期待できるでしょう。大学職員は、公務員と比べると安定性は低いかもしれませんが、民間の一般企業のように、景気に左右されにくいため、安定して働くことができ、公共性というイメージがあることから、就職での人気度が高いようです。大学職員は重要な方針を決定する経営会議の場にも関わることがあります。時代の変遷とともに大学という教育機関を社会の中で継続させ、発展させるために新たな試みを模索するなど、大学を育てる仕事として今後も需要が高い職種といえるでしょう。
向いている人
教育や研究に興味があることはもちろん、教育現場をサポートすることに熱意のある人に向いています。また、国立大学では専門性が活かせるさまざまな業務があります。例えば、事務系では財務・会計関係、国際交流、学術情報サービスなど、技術系では施設管理や研究室でのテクニカルサポートなどの選択肢があるので、自分の専門性を教育現場で活かしたいという方は、国立大学職員も検討してみるとよいでしょう。
取得方法
採用試験の一次の筆記試験では、多肢選択式で、大学卒業レベルの一般的な教養が問われますが、市役所の職員や警察官などの採用試験と同じ位の難易度といわれています。二次試験は主に面接が行われますが、事務系の図書や技術系は各分野の専門知識を問う考査があります。試験対策には、ネットで購入できる試験攻略ブックがおすすめです。一次試験の傾向と対策、合格体験記、二次試験の機関別の情報など、充実した内容となっていて、1冊で試験の対策ができます。過去5年間の出題傾向から予想した問題も掲載されているので、実力をチェックし、本番でのペース配分などの要領を掴んでおくとよいでしょう。
国立大学法人等職員資格の難易度偏差値
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
2024年資格日程
願書受付
2020年5月13日~2020年5月27日
試験日
2020年7月5日
合格発表
2020年7月22日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
国立大学法人等職員資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
公的資格 | 就職や転職にやや有利 | 特になし | 横綱クラス | 独学 通学 通信 |
国立大学法人等職員試験概要
受験資格 | 30歳未満 |
試験内容 | 1次試験: 多肢選択式の筆記試験(大卒程度)・人文および自然に関する一般知識 ・文章理解、判断推理、数的推理および資料解釈に関する一般知能 2次試験: 面接など・事務系(図書):図書などの専門性を考査 ・技術系:各試験区分に関する専門的知識を考査 |
合格率 | 15.2%(1次) |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬 |
試験日程 | 1次試験: 5月中旬2次試験: 各法人により異なる |
受験地 | 1次試験 北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州の7地区の実施委員会が指定する会場 2次試験: 国立大学など各法人が指定する会場 |
受験料 | なし |
合格発表日 | 1次試験: 6月(日付は各地区により異なる)2次試験: 各法人により異なる |
受験申込・問合せ | 一般社団法人 国立大学協会 〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター4階 TEL 03-4212-3506 |
ホームページ | 一般社団法人 国立大学協会 <一般公開サイト> 国立大学法人等職員をめざす方へ http://www.janu.jp/saiyou.html |