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半導体製品製造技能士

シリコンに代表される半導体は、現在のハイテク機器には欠かせない存在です。半導体製品製造技能士は、ICチップなどの半導体製品を製作する技能を認定する国家資格。都道府県職業能力開発協会が実施する試験に合格することで取得できます。集積回路チップ製造作業と集積回路組立て作業に区分されています。

資格詳細
近年、パソコンやスマートフォンなどの通信機器や、液晶テレビや冷蔵庫などの家電製品など、さまざまな製品の高性能化・小型化が進んでいます。これらの技術には、集積回路に組み込まれる半導体の力が重要です。半導体は電気を通す物質と、電気を通さない物質との中間の性質を持つ物質を指します。半導体関連の仕事は、IT技術の進歩により需要が高まってきています。半導体製品製造技能士とは、トランジスタやICチップ、ダイオードなどの半導体製品の製造に必要な技能を認定する国家資格です。資格は特級・1級・2級・3級とあり、試験は、ICチップを作るための土台を作る作業”集積回路チップ製造作業”と、半導体製品を組み立てる作業”集積回路組立て作業”に区分されます。半導体製品製造工になるには、一般的には高校または大学卒業後に半導体メーカーに就職して、現場での経験を積んでいきます。半導体工場での仕事の求人は多数あり、多くの場合は未経験でも行えますが、半導体業界で長く働きたいならば、資格を取得しておくと、待遇面の向上が期待できる可能性があります。

活躍場所
半導体製造工は、半導体工場にあるクリーンルームが活躍の場となります。半導体メーカーの工場は、24時間体制のところが多く、3交代制で勤務するのが一般的です。半導体製品製造技能士の資格を持っていると、活躍の場がさらに広がるでしょう。

収入と将来性
半導体メーカーに技術者として就職した場合の年収は、大手では高額が期待できます。中小企業の場合はやや下がる傾向があるようですが、それでも他の業種と比べると、年収面では上位の業種といえます。また、半導体工場での製造工の給料も一般的に良いようです。スマホやデジタル家電の需要は確実に伸びており、時代の移り変わりと共に、日常生活で使う物でもIT技術は必要不可欠な存在となっています。半導体業界も日々進化している状況からも、今後もより一層発展していく業界の一つといえるでしょう。現在、国内の多くの産業分野における技術者不足が問題となっていますが、半導体関連の分野でも同様に技術者が不足しているため、その需要は高いといえます。

向いている人
現在半導体工場で仕事をしている方は、技術者もオペレーターも、資格を取得することで評価が上がり、給料アップも期待できる可能性があるため、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。半導体製品製造は、基本的に同じ作業の繰り返しですので、単純作業が苦にならず、コツコツと作業できる人に向いている仕事といえます。ただし、単調な作業でも、失敗すると大きな損害につながるため、細心の注意力が必要です。

取得方法
試験を受けるには基本的に実務経験が必要ですので、実務の経験がない方はまず半導体関係の仕事に就くことが求められます。半導体関連の企業には、経験不問の求人を行っている企業もありますので、そのようなところで最低2年以上の経験を積むことが必須です。学科対策としては、過去の試験問題集で問題の傾向をつかみ、繰り返し復習しておくとよいでしょう。平成26・27・28年度の試験問題集は、雇用問題研究会の公式サイトから購入することができます。また、中央職業能力開発協会のサイトで、過去の1級・2級、令和元年の特級、1級、2級の試験問題を公開していますので、見ておくとよいでしょう。



半導体製品製造技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級
偏差値55 偏差値52 偏差値44
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級半導体製品製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

半導体製品製造技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

半導体製品製造技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・半導体製品製造に関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・半導体一般
・電気
・半導体製品製造法一般
・製図
・安全衛生
・公害防止その他環境保全
・選択科目
 ・集積回路チップ製造法
 ・集積回路組立て法
実技試験

・選択科目
 ・集積回路チップ製造作業
 ・集積回路組立て作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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