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労働安全コンサルタント

工場や建築現場には、さまざまな危険がひそんでおり、時に労働者に牙をむくことがあります。労働安全コンサルタントは、そうした危険に精通し、事業所からの依頼によって不幸な事故を防止するために作業および作業場の安全性をチェックしたり、事業所に指導をおこなったりします。国家試験に合格したあと、登録が必要になります。

資格詳細
労働安全コンサルタントは、職場や事業場などで安全診断と安全指導を行う専門家を認定する国家資格です。資格取得後に、労働安全コンサルタント名簿に登録することで業務を行えます。危険な建設現場などでの足場の状態や爆発、感電といった危険を発見し、改善と予防に努める、言わば事故防止のスペシャリストです。また、「安全管理者」は職場の安全管理を行いますが、労働安全コンサルタントは職場に作業が安全に行える設備や準備がされているかを診断し指導することが仕事であり、顧客の求めに応じて他の職場に対する安全管理も行える点が安全管理者と異なる点です。労働災害の原因は技術の進歩に伴い複雑になってきており、時代に応じた専門的な知識や情報を把握しておかなければならず、労働安全コンサルタントは常に学習が必要です。資格試験は機械・電気・化学・土木・建築の5区分があり、いずれか一つを受験します。中でも人気な分野は土木と建築です。

活躍場所
土木・建築関係企業、製造業、造船業など、さまざまな職種で活躍できます。独立する場合は、労働全般に関する相談や指導ができる資格、たとえば社会保険労務士なども取得して独立する方が大半です。また、安全管理者として長く務めてから、この資格を取って定年後にいろいろな企業で指導する方もいるようです。その他には、公的機関などに就職する道もあります。労働安全コンサルタントは安全診断と指導が主な職務ですが、今後はマネジメントシステムの普及に向け、更に活躍の場が広がりそうです。

収入と将来性
収入は、就業場所や働き方によって大きく変わりますが、コンサルタント会社に所属して労働安全コンサルタントとして働く場合の年収は、サラリーマンの平均年収よりやや低めといえます。独立して開業した場合は、請け負う仕事の種類によりかなり高額な年収を得る方もいますが、それなりの努力が必要です。工場や生産拠点は日本に数多くあり、また安全への意識も年々向上しているため、労働安全コンサルタントは需要が高まっている仕事と言えます。

向いている人
職場を安全で快適な場所に変えるための提案や指導をする労働安全コンサルタントの仕事は、交渉力、提案力、実行力のある人に向いているでしょう。また、企業にとって設備や労働災害などの情報は外部に漏れては困る場合も多いため、慎重さや信頼性も求められます。専門的な知識と実務経験を活かせる資格であるため、安全畑の仕事に従事してきて定年を迎え、今後は経験を活かして働きたいという人にも向いています。

取得方法
年間を通して授業を行っている予備校などは少ないため、対策講座などを受講し労働安全に関わる知識を習得して、資格取得を目指すのが一般的です。独学とあわせて、さまざまな団体で開催する直前講習などに参加するのも良いでしょう。ただし、少し勉強したから合格できるという試験ではなく、相当の実務経験があって、その延長線で受験する試験であることに注意してください。また、他の資格試験では過去問題を解いておくと似たような問題がよく出るといわれますが、この資格試験では過去問題と類似する問題はほとんど出ない傾向があります。それでも問題慣れしなければならないので、過去問題はひととおりやっておきましょう。また、経験者の話によると、市販の参考書を使うよりも通信教材の参考書の方が分かりやすいそうです。さまざまな業者による通信教材がありますが、利用する際にはそれぞれの特徴をしっかりと比較して選んでください。



労働安全コンサルタント資格の難易度偏差値

偏差値63
難関
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 労働安全コンサルタント試験 合格
平成○年○月○日 労働安全コンサルタント試験 登録
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2019年7月8日~2019年月7日
試験日
2019年10月29日
合格発表
2019年12月19日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

労働安全コンサルタント資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(優) 名称独占資格 横綱クラス 独学 通学

労働安全コンサルタント試験概要

受験資格 ・大学(短期大学を除く)において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者で、その後5年以上安全の実務に従事した経験を有するもの
・短期大学または高等専門学校において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者で、その後7年以上安全の実務に従事した経験を有するもの
・高等学校または中等教育学校において理科系統の正規の学科を修めて卒業した者で、その後10年以上安全の実務に従事した経験を有するもの
・技術士試験合格者
・第1種電気主任技術者
・1級土木施工管理技士および1級建築施工管理技士
・1級建築士試験合格者
・労働安全衛生法の規定による安全管理者として10年以上その職務に従事した者
ほか
※受験資格は多岐に渡るので事前に要確認
試験内容
筆記試験

・産業安全一般(択一式)
・産業安全関係法令(択一式)
・選択科目:以下いずれか1科目を選択(記述式)
 ・機械安全
 ・電気安全
 ・化学安全
 ・土木安全
 ・建築安全

口述試験
合格率 30.1%
願書受付期間 7月上旬~8月上旬
試験日程
筆記試験:
10月下旬
口述試験:
1月中旬~下旬
受験地
筆記試験:
恵庭・岩沼・東京・東海・加古川・福山・久留米
口述試験:
東京・大阪
受験料 24700円
合格発表日 3月下旬
受験申込・問合せ 公益財団法人 安全衛生技術試験協会
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階
TEL 03-5275-1088
ホームページ 資格の紹介(労働安全コンサルタント)
http://www.exam.or.jp/exmn/H_shokaiconsul.htm

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