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ダム水路主任技術者

ダム水路主任技術者は、水力発電所においてダムや導水路などの水力設備の工事や維持、運用に関わる保安・監督をになう国家資格です。社会の重要なインフラ設備である水力発電施設の安全確保や電力の安定供給を実現するために不可欠な技術者であり、業務独占の必置資格となっています。試験はなく、必要な実務経験(学歴により異なる)を満たした上で、各地方の産業保安監督部を通じて経済産業大臣に申請することで取得できます。

資格詳細
石油や石炭などエネルギー資源の大半を輸入に依存している日本で、水力発電は貴重な国産の自然エネルギーです。輸入に頼っていると、輸入相手国の国情などの変化により供給に影響が及ぶこともあるため、水力発電のさらなる活用が求められています。このような日本の貴重なエネルギーを作り出す水力発電所で活躍する専門家がダム水路主任技術者です。具体的には、発電用の水路や設備が適切に運用されているか、危険はないかなどを監督して、水力発電による電力の安定供給に貢献します。電気事業法により、水力発電所の水力設備にはダム水路主任技術者を専任することが定められています。ダム水路主任技術者の資格取得のための試験や講習はありません。実務経験、学歴等の条件さえ満たしていれば、経済産業大臣に申請することで資格を取得できるという特殊な国家資格です。詳細な申請資格については経済産業省ホームページを参照するか、各地方産業保安監督部電力安全課に問い合わせてください。資格には一種と二種がありますが、基本的に一種の方は高さ15メートル以上の発電用ダムでの実務経験がないと申請資格がなく、条件が厳しく指定されています。どちらにしても専門的な知識と実務経験が必要とされますが、中卒の方も経験年数を積めば申請できるため、条件を満たしている方は取得しておくことをおすすめします。

活躍場所
基本的には電力会社や河川管理会社へ就職し、水力発電所で活躍する仕事です。日本には1800ヶ所を超える水力発電所がありますが、水力発電所開発に適する地形がまだたくさん存在しているといわれており、今後活躍の場がさらに広がっていくでしょう。

収入と将来性
ダム水路主任技術者は電気系資格の1つですが、高収入が期待できるボイラー・タービン主任技術者や電気主任技術者などの他の電気系資格と比べると低めです。ただし、有資格者は勤務歴に応じて給料や手当で優遇されますので、実務経験を積むことで収入を上げることができます。また、大企業や大規模な発電所に就職できれば、より多くの収入が期待できるでしょう。水力発電に関わる仕事なので、他の企業への転職は難しいですが、一つの会社で安定した収入を得られる点はメリットです。現代の私たちの生活にはなくてはならない電力の供給を管理するという重要な仕事ですので、将来的にも安定した需要があります。

向いている人
申請に必要な資格要件を見ると、水力設備の工事、維持、運用に係る実務経験が必要なため、現在水力発電の仕事に従事している人に向いている資格です。また、大学や、短大・高専で土木工学を修得している人も実務経験年数により申請できるため、土木工学に関する知識が豊富な人に向いている、土木工学系の人のための資格ともいえます。

取得方法
資格取得のための試験はありません。資格要件を満たしている方は証明書を経済産業大臣に申請することで取得できます。



ダム水路主任技術者資格の難易度偏差値

1種 2種
偏差値0 偏差値0
判定不能
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ダム水路主任技術者 取得
所轄・主催:
経済産業省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

ダム水路主任技術者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(可) 業務独占・必置資格 横綱クラス 特になし

ダム水路主任技術者試験概要

受験資格
1種

・大学の土木工学学科卒業後、5年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験3年以上を含む)
・大学卒業後、9年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験3年以上を含む)
・短大・高専の土木工学学科卒業後、6年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験4年以上を含む)
・短大・高専卒業後、10年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験4年以上を含む)
・高校の土木工学学科卒業後、10年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験5年以上を含む)
・高校卒業後、14年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験5年以上を含む)
・中学卒業後、20年以上の実務経験(高さ15m以上の発電用ダムに関わる経験10年以上を含む)
2種

・大学の土木工学学科卒業後、水力設備に関わる経験3年以上
・大学卒業後、5年以上の実務経験(水力設備に関わる経験3年以上を含む)
・短大・高専の土木工学学科卒業後、水力設備に関わる経験3年以上
・短大・高専卒業後、5年以上の実務経験(水力設備に関わる経験3年以上を含む)
・高校の土木工学学科卒業後、5年以上の実務経験(水力設備に関わる経験3年以上を含む)
・高校卒業後、7年以上の実務経験(水力設備に関わる経験3年以上を含む)
・中学卒業後、12年以上の実務経験(水力設備に関わる経験8年以上を含む)
試験内容 試験はなく、申請により学歴および実務経験に応じて認定
合格率 試験なし
願書受付期間 随時
試験日程 随時
受験地 試験なし
受験料 6600円
合格発表日 申請後
受験申込・問合せ 関東東北産業保安監督部電力安全課
〒330-9715 埼玉県さいたま市中央区新都心1-1さいたま新都心合同庁舎1号館
TEL:048-600-0385~0388 FAX:048-601-1301

ほか各地方の産業保安監督部電力安全課
ホームページ ダム水路主任技術者(METI/経済産業省)
http://www.meti.go.jp/information/license/c_text22.html

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