シニア産業カウンセラー
シニア産業カウンセラーは、一般社団法人・日本産業カウンセラー協会が認定する「産業カウンセラー」の上位資格です。企業の従業員たちの心をケアするために、より専門的なカウンセリングの知識と技能を身につけることができます。2018年以降、リニューアルにより、受験のためには同協会が主催する「新シニア産業カウンセラー育成講座」(19科目)を修了する必要があります。一方で、試験は面接のみとなっています。
資格詳細
近年、雇用不安や成果主義の導入により、労働者のストレスが増加しています。このような状況下で、産業カウンセラーはストレスを抱えている労働者の心の病を発見し、適切なメンタルヘルス対策を提供し、キャリア開発やより良い職場環境のための組織開発などにも支援を行っています。産業カウンセラーの資格は2区分あり、1つは「産業カウンセラー」、もう1つはその上級資格である「シニア産業カウンセラー」です。シニア産業カウンセラーは、より専門性を高めることで活躍の場を広げたい方が取得しています。本資格を取得するには、まず産業カウンセラーの資格を取得し、その後一定の条件を満たし認定試験に合格することが必要です。具体的には、産業カウンセラー資格取得者は、「シニア産業カウンセラー育成講座」を受講し修了することで受験資格が得られます。なお、2020年度以降、試験は面接形式のみとなっています。試験に合格して産業カウンセラーの資格を取得した人は、協会に加入することで「資格登録会員」となります。この資格登録会員の制度は、産業カウンセラーに必要な知識や能力を維持し向上させるために設けられました。会員の登録有効期間は原則5年で、その後5年ごとに更新する必要があります。
活躍場所
シニア産業カウンセラーは、一般企業の総務部門や医療、福祉、教育関連の職場などで活躍します。メンタルヘルスなどの心理学的手法を使い、相談者の心理的側面を重視しながら、働く人々が抱える問題を自らの力で解決できるようにサポートします。
収入と将来性
産業カウンセラーの年収は、日本全体の平均年収とほぼ同水準です。需要が増えているにもかかわらず、勤務形態が不規則で収入が安定しづらい側面もあります。雇用形態や勤務先によって年収には差があり、正社員として大企業で働く場合は給与が高くなる可能性があります。近年は、働く人々のストレスや精神的負担が深刻な社会問題となっており、従業員のメンタルヘルスマネジメントが雇用主にとって極めて重要なテーマとなっています。こうした課題に対処するために、ハラスメント対策など組織全体の健全化が求められる状況です。このような状況下で、政府が推進する働き方改革も後押しとなり、産業カウンセラーの需要は今後も続くと予想されます。
向いている人
シニア産業カウンセラーに向いているのは、まず人に興味を持てる人です。そして、クライアントの話を聞くことができる傾聴力や、自分の考えを適切な言葉で表現できる力も必要です。さらに、労働に関する専門知識が求められます。企業だけでなく、さまざまな現場で高度な専門知識と実務経験に基づいた対応ができることも重要です。
取得方法
2020年以降、試験制度が変更され、シニア産業カウンセラー試験は面接のみの試験形式になりました。面接試験の難易度や「シニア産業カウンセラー育成講座」との関連性についての情報は限られていますが、面接では提出書類をもとに、実践活動やケースのスーパービジョン、シニア産業カウンセラーとしての人間性・倫理性などについて審査が行われます。「シニア産業カウンセラー育成講座」は、個々のメンタルの問題だけでなく、組織内での体制作りや風土改革などの課題にも取り組み、経営に影響を与える人材を育成することを目的としている講座です。なお、資格取得後は、資質向上のためのスキルアップ講座が開催されています。
シニア産業カウンセラー資格の難易度偏差値
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 シニア産業カウンセラー 取得
所轄・主催:
一般社団法人日本産業カウンセラー協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2019年12月11日~2020年1月8日
試験日
2020年2月29日~2020年3月1日
合格発表
2020年3月31日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
シニア産業カウンセラー資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
民間資格 | 就職や転職にやや有利 | 特になし | 大関クラス | 独学 通信 |
シニア産業カウンセラー試験概要
受験資格 | ・産業カウンセラー試験合格後、新シニア産業カウンセラー育成講座において計19科目(必須科目18科目、選択科目1科目)の修了証を受けた者 ・産業カウンセラーの有資格者で、大学院研究科において心理学または心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの専攻の修了者であり、特定の科目の規定単位を取得し、日本産業カウンセラー協会指定の育成講座の修了証を受けた者 |
試験内容 | 育成講座内容 ・認知行動療法 ・アサーション ・交流分析の実際 ・ゲシュタルト療法 ・ソリューションフォーカストアプローチ ・臨床精神医学・心身医学の実務 ・パーソナリティの病理 ・危機介入等の実践的理解 ・キャリア開発領域の事例検討および実習 ・心理アセスメントの実践的理解 ・逐語記録・事例報告の作成と検討 ・セルフキャリア開発 ・産業カウンセラーとしての自己理解を深める ・コミュニティアプローチ ・多文化と価値観の多様性へのアプローチ ・職場のグループダイナミクスの実践的理解 ・人間関係形成の実践的理解 ・ファシリテーションとグループ・ワークの実践的理解 ・教育研修指導法の実践的理解 ・メンタルヘルス支援体制構築の実践的理解 ・働きやすい職場づくりの実践的理解 |
合格率 | 26% |
願書受付期間 | 12月中旬~1月上旬 |
試験日程 | 学科: 2月下旬実技: 3月上旬 |
受験地 | 千葉 |
受験料 | 学科: 12600円実技: 29400円 |
合格発表日 | 3月下旬 | 受験申込・問合せ | 一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 〒105-0004 東京都港区新橋6-17-17 御成門センタービル6階 TEL:03-3438-4568 FAX:03-3438-4487 |
ホームページ | シニア産業カウンセラー育成講座|一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 https://www.counselor.or.jp/course/tabid/138/Default.aspx |