圧入施工技士
建設土木の現場では、しばしば地面に杭を打ち込む必要が生じます。その際に、ドリルなどをもちいることなく、振動や騒音を発生させずに杭を地中に押し込む技術が「圧入工法」です。この技能を認定する公的資格として「圧入施工技士」があり、全国圧入協会が実施する圧入施工技能審査に合格することで取得できます。受験するためには、特別教育の経験と実務経験を有し、規定の年齢(1級26歳、2級21歳)を超えている必要があります。
資格詳細
圧入施工とは、建設土木現場の基礎工事などで杭を地中に埋め込む際に、騒音や振動を発生させずに行う、環境に配慮した工法です。住宅地での作業や、河川、高速道路の近接地など、通常の工法では施工できないような場所にも適用できます。無振動・無騒音の圧入施工は地域住民に安心を与えられることがメリットです。圧入施工技士は、杭圧入引抜機や圧入工法に関する知識や技術を身につけている資格者です。圧入施工職種の格付けがあることによりプロ意識が高まり、技術力の向上につながることが期待されています。有資格者が増えれば、安全で確実な基礎工事の短納期が実現するでしょう。本資格は、全国圧入協会が行う試験に合格することで取得が可能です。資格には1級と2級があり、受験するには実務経験が必要ですので、まずは受験資格をしっかり確認しておきましょう。1級は作業者を指導・教育できる責任者、2級は工事現場で施工・進捗管理を行う責任者としての役割を果たすこととなっています。
活躍場所
圧入施工技士は、主に生活に密着した下水道の整備工事で、指導や教育を担当し、施工・進捗管理を行う現場責任者としての活躍が期待されます。有資格者は各種インフラ施設や整備事業で多数採用されており、建設業界で幅広い活躍の場が見つかるでしょう。
収入と将来性
圧入施工技士の収入は、月給制の場合と日給制の場合がありますが、いずれの場合も全業種の平均収入と比較するとやや高めの傾向が見られます。技士としての資格を取得すると、多くの場合資格手当が支給されるため、年収が平均より高くなるようです。杭圧入引抜き機を扱い、環境を重視した、質の高い基礎工事を行うことができる人材として、建設業界から大きな期待が寄せられています。特に、下水道工事などで力を発揮できる有効な資格として現場で重宝されます。建設業界はご存知のように高齢化が進んでおり、今後も人手不足の加速が予想されているため、実務経験のある施工技士の需要はさらに増えていくでしょう。
向いている人
圧入施工の実務経験者が受験する資格ですので、まず現在圧入施工の仕事に携わっている方がキャリアアップのために目指してみると良いでしょう。技士としての称号を有する技能者は、社内で責任ある立場になる存在で、建設業界からの期待が高い人材です。つまり、社会的にも経済的にも地位の向上が見込まれるため、プロ意識の強い人に向いている資格といえます。
取得方法
圧入施工の専門的な知識を要する試験であり、簡単に合格できる試験ではありませんが、受験者は特別教育を修了し、さらに数年の実務経験があるので、しっかり対策を立てることで合格できるでしょう。1級・2級ともに、学科試験の内容は基礎工学、土質から、圧入引抜機、圧入施工管理、安全衛生など多岐にわたります。実技試験は、油圧式杭圧入引抜機を使用した鋼矢板の組合せおよび分解操作と、さらに実技ペーパー試験があります。過去の試験問題は、全国圧入協会のホームページで見ることができますので、問題の傾向をつかんでしっかりと対策を立てておきましょう。
圧入施工技士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
超簡単 |
判定不能 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 圧入施工技士〇級 取得
所轄・主催:
全国圧入協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2024年資格日程
願書受付
~2019年7月15日
試験日
2019年7月28日
合格発表
受験日の1ヶ月後
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
圧入施工技士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
公的資格 | 専門的資格(可) | 特になし | 横綱クラス | 独学 |
圧入施工技士試験概要
受験資格 | 1級 ・杭圧入引抜機の特別教育を修了した8年以上の実務経験者(満26歳以上) ・2級取得後5年以上の実務経験者(満26歳以上) 2級 ・杭圧入引抜機の特別教育を修了した3年以上の実務経験者(満21歳以上) |
試験内容 | ・学科試験 ・基礎工学 ・土質 ・圧入の工法 ・圧入引抜機 ・圧入施工管理 ・材料力学 ・油圧 ・安全衛生 ほか ・実技試験 ・モニター上のサイレントパイラーを操作する ・ペーパーテスト(圧入工法全般) |
合格率 | 80%程度 |
願書受付期間 | ~7月中旬 |
試験日程 | 7月下旬 |
受験地 | 東京・大阪・高知 |
受験料 | 1級 学科: 10000円実技: 50000円2級 学科: 8000円実技: 30000円 |
合格発表日 | 8月中旬 | 受験申込・問合せ | 全国圧入協会事務局 〒108-0075 東京都港区港南2-4-3 三和港南ビル5階 TEL:03-5781-9155 |
ホームページ | 全国圧入協会 【圧入施工技能審査】 http://www.atsunyu.gr.jp/ginoShinsa/ |