情報セキュリティ技術認定試験（SEA/J）

SEA/Jが開発した情報セキュリティ技術認定試験は、特定のベンダーに依存せず、セキュリティ能力を評価するための認定資格です。この資格には3つのコースが提供されています。セキュリティリーダーとしての知識を評価するCSBM（基礎コース）、セキュリティエンジニアのネットワーク構築における実践的な能力を認定するCSPM（応用コース・テクニカル編）と、セキュリティマネージャーとしての能力を認定するCSPM（応用コース・マネジメント編）のプログラムから構成されています。各プログラムは2日間の講習を受講し、講習終了後に認定試験を受験し、合格すれば認定資格が授与されます。情報化社会において不可欠なセキュリティのプロとしての地位を確立できると、今後ますます需要が高まるでしょう。

主に情報セキュリティ系関連企業が活躍できる場となります。情報セキュリティ管理のすべての段階で、情報セキュリティの施策を計画・実施し、評価を行う業務を推進する役目を担います。ただし情報セキュリティ技術認定試験の資格のみでは力不足かもしれません。この資格を通過点として、情報セキュリティスペシャリストなどの資格を目指すとさらに活躍の場が広がるでしょう。

セキュリティエンジニアや情報セキュリティスペシャリストの年収は、一般的に日本の平均年収よりも高い傾向がありますが、これは勤務先や経験・スキルによる差異が大きいです。さらに、フリーランスエンジニアの方が会社員エンジニアよりも高い年収が期待できるでしょう。サイバー攻撃や技術の進化により、セキュリティエンジニアへの需要が高まっており、人材不足が続いています。セキュリティエンジニアは、クライアントの要望に対して施策を実行する役割があり、これはAIには不可能で、人間でなければ遂行できません。そのため、セキュリティエンジニア志望者は将来性に不安を感じる必要はないでしょう。近年はDX（デジタルトランスフォーメーション）が進む中、データの活用が重視されています。しかしデータの取り扱いに際してセキュリティを無視すると、深刻な事故のリスクが高まります。従来はセキュリティに関しては専門家が担当するとされていましたが、DX時代にはすべての人がデータのセキュリティを強く意識することが重要です。DXによって便利になる反面、多くの人がデータを扱うようになり、システムだけでなく、個々の脆弱性の増加が懸念されます。

受験資格に特定の制限はありませんが、受験者はインターネットやネットワークの基本的な仕組みやサービスなどの基礎知識を理解していることが期待されます。基礎のCSBMには約２?３年のITエンジニア経験、応用のCSPMには基礎の合格者相当の知識があり、各職種に必要な専門知識を習得し、実務で適用できると見込まれる人が想定されています。

通常、講習を受講し、その後に実施される認定試験に合格することで、各認定資格を取得できます。講習なしで試験だけを受験することも可能ですが、各認定試験の範囲は、認定教育コースを受講することでのみ学習できるとされており、講習の受講が推奨されています。