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検査分析士

社会のさまざまな場面で活用される分析技術。とりわけ各種の特殊な機械をもちいた「機器分析」は、検査分析の分野で欠かせない技術となっています。この機器分析の専門技術向上と地位向上を目指し、専門家を認定する資格として、検査分析士の民間資格があります。特級、上級、初級の3つの級位が用意されており、上級と初級は筆記試験、上級はさらに面接試験があります。特級は上級合格者のみが挑戦できるレポート審査となります。

資格詳細
物質の構成や微量成分の検査および分析は、安全かつ安心な生活を確保する上で極めて重要な技術です。検査分析士は、サンプリング、前処理、測定、データ解析、分析結果の報告といった機器分析技術を構成する各段階の作業を実施できる実践的なスキルを持つ専門家の資格です。この資格は、機器分析を行う実務者を対象としており、取得者の実力を示すものとなります。知識と技術のレベルに応じて、初級、上級、特級の3つのランクに分類されます。初級は筆記試験のみであり比較的簡単ですが、就職の際に有利となるためには、最低でも上級資格の取得が望ましいです。試験は初級と上級は年に一度行われ、特級は通年で応募できます。資格の有効期限は2年であり、更新手続きが必要です。

活躍場所
環境測定・分析機関、化学・食品・医薬品メーカー、商社などで、検査分析、研究開発、品質管理の仕事で活躍できます。

収入と将来性
検査分析士の平均年収は、比較的高い水準です。特に化学系専攻の大学院で専門的な分析技術を修得している場合、高額の収入が得られるケースもあります。?20世紀後半の機器分析技術は、主に品質管理において良品の割合の向上、コスト削減、そして環境計測での正確な数値データの取得に焦点を当てていました。これらの役割は今でも重要でありつつも、現代社会においては消費者の安全と安心を確保するための検査技術としての役割も求められています。検査分析士は、このようなニーズに応えることができる、機器分析技術を支える存在です。現代の機器分析技術は、化学分析を支えるために、物質の成分を特定するスペクトロメーターやクロマトグラフィーなどの方法だけでなく、機器から得られるデータを活用しています。このため、さまざまな課題に対処し、解決策を見つけることが可能です。機器分析技術を行う実務者は、課題解決の目的を理解し、得られた分析結果に基づき具体的な提案を行うことが今後も期待されています。

向いている人
検査分析に関連する仕事は、理系の分野と結びつけられがちですが、文系・理系にかかわらず、データ分析の職務において不可欠なスキルは「課題設定力」です。データ分析のプロジェクトは多岐にわたるため、文系出身者も得意とする領域が多いのが現状です。例えば、機器分析では与えられたデータから重要な情報を抽出する必要があるため、問題に対する好奇心を持ち、論理的で創造的な解決策を見つける能力が求められます。さらに、機器分析の結果や洞察を他のチームメンバーや経営陣に効果的に伝える必要があるため、コミュニケーション力も必要です。

取得方法
初級試験の範囲は、「資格試験テキスト」で提供される内容であり、90分の試験時間内に50問の4択選択問題に回答します。上級資格の取得条件には、少なくとも2つ以上の異なる分析手法に関する専門知識と実務経験が必要です。試験は基本的な知識を問う4択選択問題(90分)と、2つの手法に関する専門的な知識と経験を記述する試験(120分)で構成されており、技能の評価は実務経験や同様の資格の有無を考慮して書類選考で行われます。また、筆記試験と書類選考で一定の成績を達成した方に対しては面接審査が行われ、最終的に合否が判定されます。特級試験では、問題解決の実務能力を評価するために、論文提出と面接が行われますが、特級試験の論文は学術論文とは異なり、新しい要素のある内容や知識を一般化する体系化は必須ではありません。



検査分析士資格の難易度偏差値

特級 上級 初級
偏差値54 偏差値50 偏差値43
普通
簡単
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 検査分析士○級 合格
所轄・主催:
特定非営利活動法人分析産業人ネット
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は初級の情報
願書受付
2020年5月7日~2020年7月10日
試験日
2020年7月18日
合格発表
2020年8月4日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

検査分析士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 キャリアアップ(優) 特になし 関脇クラス 独学 講習 通学

検査分析士試験概要

受験資格
特級:
上級合格者
上級:
不問
初級:
不問
試験内容
特級

・レポート(テキスト)作成
 ・テーマ「自らのもつ知識を体系的に伝えられる」

上級

・4択選択問題
 ・基礎的な知識を問う試験
・記述式
 ・専門的な知識と経験を2つの手法について問う試験
・面接試験

初級

・選択式試験
 ・検査分析士の基本知識
 ・分析の目的と対象
 ・機器分析の基本
 ・分析のプロセス
 ・湿式分析法
 ・光をもちいた分析法
 ・分離分析法
 ・PH計
 ・機器分析室の管理
合格率 70%程度(初級)
願書受付期間
特級:
随時
上級:
5月上旬~7月中旬
初級:
5月上旬~7月中旬
試験日程
特級:
通年
上級:
7月中旬
初級:
7月中旬
受験地
特級・上級:
東京・名古屋・京都
初級:
札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡
受験料
特級:
11000円
上級:
22000円
初級:
11000円
合格発表日
特級:
レポート提出後
上級:
9月上旬
初級:
8月上旬
受験申込・問合せ 特定非営利活動法人 分析産業人ネット(PAI-NET)
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2丁目6番地 淡路ビル4階
TEL:03-5294-3115 FAX:03-5294-3344
ホームページ 特定非営利活動法人 分析産業人ネット
https://pai-net.or.jp/qualification/

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