コンクリート診断士
現代のさまざまな建造物の建築資材として、コンクリートは欠かせない存在です。そして近年は、多くの建物が老朽化してきたため、コンクリートの維持が重要な課題となっています。コンクリート診断士は、建物に使われているコンクリートを診断し、問題を早期に発見し、適切な補修・補強をうながせる専門家を認定する資格です。日本コンクリート工学会が実施する講習会を修了し、後日おこなわれる試験に合格することで取得できます。
資格詳細
コンクリート診断士は、コンクリート構造物の健全性を診断し、必要な維持管理を行うことができる一定水準以上の知識と技術を有する技術者として、公益社団法人日本コンクリート工学会が実施する試験に合格し、登録を行うことで与えられる民間資格です。試験を受験するためには資格又は学歴の条件を満たし、学会が開催するコンクリート診断士講習会を受講する必要があります。試験制度が始まった2001年より累計の合格者は1万人を超えており、今後、改修や修繕が予想される既存コンクリート構造物の点検や診断を担う技術者として活躍が期待されています。
活躍場所
コンクリート診断士は、構造物の設計や建設を行う企業、コンクリート製品を製造する企業での活躍が期待されます。具体的には、コンクリート構造物の調査・診断会社、建設会社、建設コンサルタント、コンクリート製品の製造会社が挙げられます。コンクリート構造物の診断や維持管理の業務は、有資格者でなければできないというわけではありませんが、公共工事の発注要件に資格所持が要求されるなど近年では評価が高まっており、調査や診断業務に従事する技術者にとっては、自己の能力を証明する必須の資格になりつつあります。
収入と将来性
高度経済成長期に建設された橋やトンネルなどのコンクリート構造物は老朽化が進み、更新時期を迎えています。その為、この資格を持っている人は、今後、増加が見込まれる補修やリニューアル工事に対応できる人材として、益々必要とされるでしょう。工事発注者がこの資格の所持を条件に挙げることが増える一方で、有資格者の数はまだまだ少ないのが現状です。それだけに、有資格者は所属企業では重宝され、また発注者からも信頼されます。スキルと経験を積んで信頼されるコンクリート診断士になれば、昇給・昇格が期待できますし、転職も容易にできるでしょう。
向いている人
コンクリート関連の設計や施工、製品製造に関係する仕事に就いている人、もしくはこれから就こうとする人が、診断や点検業務へ対応や技術知識を習得するために、資格を取得するキャリアアップにつながります。コンクリート診断士は、コンクリートの劣化や、ひび割れを的確に診断できる高度な技術を有することに加えて、社会の安全を維持する職業を務めているという高いモラルも求められます。常に向上心を持ち、新たな技術を学んでいく姿勢を持つとともに、職業人として高い倫理観を持っている人が向いている資格と言えるでしょう。
取得方法
試験は択一式と論述式からなる筆記試験です。試験前に受講が義務付けられている講習会で使用する厚めのテキストから問題が出題されます。したがって、テキストの内容を理解しておく必要がありますが、テキストは暗記しようせずに、過去問の演習を勉強の中心にして、テキストは問題を解く中で出てきた分からない箇所を調べたり、関連知識を身に付けたりするための辞書として使うと効率的に学習できます。比較的難易度の高い試験ですので、試験対策の講座や通信教育などを利用して、必要な知識を効率的に身につけることが合格するためには必要です。
コンクリート診断士資格の難易度偏差値
難関 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 コンクリート診断士試験 合格
平成○年○月○日 コンクリート診断士 登録
平成○年○月○日 コンクリート診断士 登録
所轄・主催:
公益社団法人日本コンクリート工学会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2024年資格日程
願書受付
2020年4月1日~2020年5月22日
試験日
2020年7月19日
合格発表
2020年9月末頃
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
コンクリート診断士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
民間資格 | 専門的資格(秀) | 特になし | 関脇クラス | 独学 通学 通信 |
コンクリート診断士試験概要
受験資格 | ・コンクリート診断士講習会の修了者で、以下のいずれかの条件を満たす者 ・コンクリート主任技士、コンクリート技士、一級建築士などの資格を有する者 ・大学または高等専門学校(専攻科)でコンクリート技術に関する科目を履修して卒業後、4年以上の実務経験を有する者 ・短期大学または高等専門学校でコンクリート技術に関する科目を履修して卒業後、6年以上の実務経験を有する者 ・高等学校でコンクリート技術に関する科目を履修して卒業後、8年以上の実務経験を有する者 |
試験内容 | 筆記試験: 四肢択一・記述式・変状の種類と原因 ・劣化の機構 ・調査手法 ・劣化予測、評価および判定基準 ・対策の種類、補修・補強工法 ・建築物あるいは土木構造物の診断の考え方・調査方法 ・技術および基準類の変遷 |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | 講習会: 1月上旬~下旬試験: 4月下旬~5月下旬 |
試験日程 | 講習会: 4月上旬~下旬(2日間)試験: 7月中旬 |
受験地 | 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄 |
受験料 | 受講料: 21600円受験料: 10800円※合格後、登録料6700円が必要 |
合格発表日 | 9月末 | 受験申込・問合せ | 公益社団法人 日本コンクリート工学会 診断士係 〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル12F TEL:03-3263-1571 FAX:03-3263-2115 |
ホームページ | 公益社団法人 日本コンクリート工学会 http://www.jci-net.or.jp/j/exam/shindan/ |