滑空記章
エンジンなどの動力をもちいず「滑空」のみによって大空を飛ぶグライダー。その操縦には、各地のクラブに所属して練習生として学び、国家資格の技能証明を取得する必要があります。また、日本滑空協会では、グライダーの操縦技能を証明する各種の「滑空記章」を発行しています。記章を取得するには、試験員や立会人の前で、記章ごとに定められた実技課目をクリアしてみせなければなりません。
資格詳細
グライダー(滑空機)は、動力を使わずに空を飛ぶ航空機の一つです。翼と車輪があり、機体のコクピットに人が乗り込んで操縦することは飛行機と同じですが、飛行機と異なる点は、エンジンなどを用いず、上昇気流を利用して、長時間、長距離をフライトすることです。グライダーの免許には国家資格の操縦士技能証明書がありますが、公的な資格の他に、日本滑空協会により発行される滑空記章があります。滑空記章は、パイロットの熟達度と飛行記録に応じて定められる技能証明書です。記章認定員により技量が認められると、証明書の他に青地に白いカモメのマークがあしらわれたバッジ(記章)が贈られます。滑空記章は、単独飛行ができるA章から、単独飛行による2時間以上の滞空や指定地着陸などの技量を認める銅章まで、4つの記章が用意されており、銀章以上の上級の滑空記章は国際航空連盟により発行されます。日本滑空協会では、各種の滑空競技会を後援しており、後援競技会に出場する選手はこの滑空記章を所有していることが要件の一つです。FAI主催の国際大会に参加するためには、銀章以上を保持していることが最低条件です。各記章の試験を受験するためには、下位章の資格を保有していること、または合格していることが必要です。また、滑空機操縦教員の推薦もしくは承認を得ることが求められます。
活躍場所
国内にある滑空場、団体、クラブなどで練習を行います。滑空競技会が後援する競技会に参加する機会もあります。
収入と将来性
グライダーはスポーツですので、資格を持っていても直接仕事につながることはありません。全国各地で開催されている競技会への出場や、競技会に参加しなくてもパイロットは自分自身の記録につねに挑戦しています。そのグライダースポーツの目標として、滑空記章があると考えてよいでしょう。自然の力を利用して、大空をより高く、遠くへと飛ぶグライダーは、キャンプなどのアウトドアの趣味とともに、コロナ禍でも人気がありました。あるクラブでは、コロナ以前よりも会員が2割増えたそうです。資格への挑戦とは関係なく、初心者でも搭乗体験ができるグライダーは、趣味として今後も人気が高まるのではないでしょうか。
向いている人
滑空記章の試験を受験するには、滑空機操縦教員に推薦してもらうか、承認してもらうかが必要なため、まずは滑空クラブの会員になり、練習に励むことが必要です。グライダーに興味があり、一度乗ってみたいという方は、日本国内で実施している体験搭乗に参加してみるとよいでしょう。
取得方法
試験についての対策や難易度などの詳しい情報はありませんが、日本滑空協会では滑空スポーツ講習会を開催していますので、参加されてみてはいかがでしょうか。また、グライダー関連の書籍も日本滑空協会のホームページで紹介されています。
滑空記章資格の難易度偏差値
国内A章 | 国内B章 | 国内C章 | 国内銅章 | 国際銀C章 | 国際金C章 |
---|---|---|---|---|---|
超簡単 |
簡単 |
簡単 |
簡単 |
簡単 |
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 滑空記章国内A章 取得
所轄・主催:
公益社団法人日本滑空協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
滑空記章資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
民間資格 | 特になし | 特になし | 大関クラス | 特になし |
滑空記章試験概要
受験資格 | 航空機操縦練習許可書を取得している者 |
試験内容 | 滑空記章試験員または公式立会人に依頼して試験を受ける。過去の飛行ログを提示する場合もある。試験合格後、申請書を作成して日本滑空協会に提出し、記章が取得できる。 国内章 A章: 場周飛行試験・単独飛行 ・所定した場所への着陸 B章: 旋回飛行試験・左右360度バンク30度緩旋回 ・指定地内への接地 C章: 滑翔試験および急旋回飛行試験・30分以上の滑翔 ・左右1080度バンク45度急旋回 ・指定地内への着陸 銅章: 滑翔試験および野外着陸試験・2時間以上の滑翔あるいは1時間以上の滑翔2回 ・野外着陸を想定した指定地内着陸 ・オーバーヘッドアプローチおよびスリッピングターン 国際章 銀C章 ・直線50kmの距離飛行 ・1000m以上の獲得高度 ・5時間以上の滞空 金C章 ・300kmの距離飛行 ・3000m以上の獲得高度 ・5時間以上の滞空 ダイヤモンド距離章 ・500km以上の距離飛行 ダイヤモンド目的地章 ・300km以上の往復あるいは三角距離飛行 ダイヤモンド高度章 ・5000m以上の獲得高度 3ダイヤモンド章 ・上記全部を取得したパイロットに与えられる章 距離飛行バッジ ・750kmを超える距離飛行を行った場合、250kmごとに距離バッジを授与 距離飛行認定証 ・1000kmを超える距離飛行ごとに認定証を授与 |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | 随時 |
試験日程 | 随時 |
受験地 | 試験ごとに異なる |
受験料 | 登録料: 1000円※試験に必要な費用は試験ごとに異なる |
合格発表日 | 試験終了後 | 受験申込・問合せ | 公益社団法人 日本滑空協会 〒105-0004 東京都港区新橋1-18-1 航空会館9階 TEL:03-3519-8074 FAX:03-3519-8075 |
ホームページ | 滑空記章 | 会員向け情報 | 公益社団法人日本滑空協会 http://www.japan-soaring.or.jp/members/badge/ |