東京都公害防止管理者
世界有数の巨大都市でありながら、清潔な街としても知られる東京。東京都公害防止管理者は、その東京都の条例を遵守し、工場などの施設における公害の発生を防ぐために、作業の方法や施設の維持などを監督します。また、緊急時の措置や付近住民に対する応接なども職務に含まれています。夏に2度おこなわれる講習を受け、修了テストに合格することで資格を取得することができます。
資格詳細
東京都公害防止管理者は、大気汚染や水質汚染、騒音などの公害が発生する可能性が高い工場において、公害を防止するために、作業を監督し、助言を行う管理者です。近隣住民からの苦情にも対応します。本資格が生まれた経緯には、高度経済成長期に産業が発展し、多くの工場が建設された結果、深刻な公害が発生したことがあります。そこで、公害防止のために工場に公害の専門知識のある人を配属させることを法律で定めたのです。なお、東京都公害防止管理者は、東京都のみの資格になります。また、公害防止管理者は、工場ごとに設置する必要があるため、同一企業の工場でも所在地が違えば、各工場に管理者を設置しなければなりません。本資格を取得するには、認定講習を受け、修了考査に合格する必要があります。資格は一種と二種に区分され、講習期間は一種が3日間、二種は2日間です。受講資格として、技術士、環境計量士など一定の資格を取得していることが条件となっており、一種と二種で異なるため、まずは受講資格があるか確認しましょう。ただし、一般の公害防止管理者もしくは公害防止主任管理者の資格を持っている方は、東京都一種公害防止管理者の資格を有しますので、講習を受ける必要はありません。
活躍場所
製造業、精錬業、電気、ガス、熱供給業などの業種における、ばい煙発生施設、特定粉じん発生施設、汚水等排出施設など、公害防止管理者の設置が義務とされている東京都の工場が活躍の場となります。
収入と将来性
公害防止管理者の収入は、業種や企業規模によってさまざまですので、一概に言うのは難しいですし、役職かどうかによっても変わってきます。目安としては、一般的な企業の社員の年収と同等かそれ以上です。初任給に加え、資格手当を支給している企業もあります。また、大企業で役職に就いている人が環境関連の部署で公害防止管理者の資格を最大限に活用している場合、かなりの額の年収を得ているケースはよくあるようです。東京都の環境確保条例で定められている工場を有する企業では公害防止管理者を専任することが義務となっているため、公害防止管理者のニーズは高いといえます。近年はとくにソーシャルメディアが発達し、条例違反が少しでもあると情報が瞬く間に世間に知られる現状から、企業側は法令遵守のためにも公害防止管理者を重視しています。今後は法律に関係なく、サステナビリティやCSRなど環境と共存できる場の提供が当たり前になっていくことが予想されるため、公害防止管理者はさらに注目されるでしょう。また、環境対策は世界共通の大切な課題の一つですので、東京と公害防止管理者は将来的にも有望な資格といえます。
向いている人
公害防止管理者は、調査や検査をコツコツとすることが好きな人で、物事を客観的に捉えられる人に向いているでしょう。また、地球と人々の生活を守るために高い志を持っていると理想的です。なお、仕事には水質検査や大気調査があるので、どちらかというと理系の方に向いているのではないでしょうか。
取得方法
東京都公害防止管理者は、講習を受講して修了試験に合格することで取得できる資格ですので、講習をしっかりと受けていれば、それほど難しくはないでしょう。修了テストは、1時間で三肢択一の形式で30問出題されます。
東京都公害防止管理者資格の難易度偏差値
一種 | 二種 |
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判定不能 |
判定不能 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 東京都公害防止管理者○種 登録
所轄・主催:
東京都
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2023年資格日程
会場により日程が異なる。記載内容は二種講習(第1回)の情報。
願書受付
2019年6月17日~2020年6月19日
試験日
2019年7月10日~2019年7月11日
合格発表
修了テスト後30日以内
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
東京都公害防止管理者資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
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公的資格 | 専門的資格(良) | 特になし | 横綱クラス | 講習 通学 公式テキスト |
東京都公害防止管理者試験概要
受験資格 | 一種 ・電気主任技術者(第1種、第2種、第3種)またはボイラー・タービン主任技術者(第1種、第2種)の資格を有する者 ・ガス主任技術者(甲種、乙種)の資格を有する者 ・技術士の資格を有する者 ・甲種化学責任者または甲種機械責任者の資格を有する者 ・医師の資格を有する者 ・薬剤師の資格を有する者 ・特級ボイラー技士の資格を有する者 ・甲種火薬類製造保安責任者または甲種火薬類取扱保安責任者の資格を有する者 ・毒物劇物取扱責任者となることができる者 ・廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定める技術管理者となる資格を有する者 ・甲種危険物取扱者の資格を有する者 ・エネルギー管理士の資格を有する者 ・東京都二種公害防止管理者の資格を有する者 ・工場等において公害防止または環境管理の業務に従事し、または従事する予定の者 二種 ・一種の必要資格(電気主任技術者~エネルギー管理士)を有する者 ・乙種危険物取扱者の資格を有する者 ・乙種化学責任者または乙種機械責任者の資格を有する者 ・1級または2級ボイラー技士の資格を有する者 ・乙種または丙種火薬類製造保安責任者または乙種火薬類取扱保安責任者の資格を有する者 ・工場等において公害防止または環境管理の業務に従事し、または従事する予定の者 |
試験内容 | 講習(一種3日間、二種2日間)を受けて修了テストに合格することで取得できる。 講習科目 一般科目 ・東京都の環境の現況と対策 ・環境保全に関する法令の概要 ・「環境確保条例」等の解説 ・企業における環境管理のあり方及び公害防止管理者の職務 専門科目 ・大気汚染対策 ・水質汚濁対策 ・有害化学物質対策 ・騒音振動対策 修了テスト 一種: 1時間(三肢択一)二種: 30分(正誤式) |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | 6月中旬 ※以後、定員に達し次第、締切り |
試験日程 | 7月~8月 |
受験地 | 東京 |
受験料 | 一種: 8200円二種: 5700円 |
合格発表日 | 講習修了後 | 受験申込・問合せ | 東京都環境局 環境改善部計画課 公害防止管理者担当 〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1 TEL:03-5388-3435 FAX:03-5388-1376 |
ホームページ | 公害防止管理者|東京都環境局 その他について http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/pollution/pollution_control_operator/index.html |