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認知症ケア専門士

高齢者の増加とともに認知症をわずらう人も増加し、現在、日本に300万人をかぞえるほどとなっています。認知症患者およびその家族には手厚いケアが必要ですが、それを専門にするのが2005年に創設された認知症ケア専門士の民間資格であり、今後の福祉社会でますます重要性が高まる認知症ケアの知識と技能を認定する資格です。日本認知症ケア学会が実施する試験(1次・2次)に合格することで取得できますが、2次試験に進むためには1次試験の4分野すべてに合格する必要があります。

資格詳細
高齢化が進んでいる日本では、認知症患者数も増加傾向にあり、2020年の推計では約600万人となっており、6人に1人が認知症有病者といわれています。そのため、介護現場においても認知症ケアが課題となっています。そこで、介護・福祉施設や医療機関などで日頃から認知症の方と接している方へ向けて「認知症ケア専門士」という資格が創設されました。本資格は日本認知症ケア学会が主催する民間の資格制度で、認知症の介護分野でメジャーな資格といえます。認知症ケア専門士の認定試験を受けるには、認知症ケアの実務経験が過去10年間に3年以上必要です。試験は第1次・第2次とありますが、新型コロナウイルスの影響により、2023年度の第19回の認定試験から実施方法が大きく変更され、第1次試験はWEB試験となっています。第2次試験では、論述試験3題に対する答案を申請期間中に提出し、論述試験の合格者には倫理研修の受講が用意されています。なお、面接試験は中止となりました。詳細については、公式サイトで確認してください。

活躍場所
認知症ケア専門士は、介護保険施設や老人ホーム、グループホームなど、直接認知症の方のケアに携わる施設などで活躍する方が多いです。また最近の傾向としては、介護サービスと連携している医療機関の看護師や理学療法士などが資格を取得して仕事に活かしています。その他、高齢者を支える相談窓口の地域包括支援センターでも知識を活かせます。

収入と将来性
認知症介護の現場で働いている方は、本資格を取得すると資格手当を支給される場合があります。資格手当がない事業所でも、本資格を有することで認知症ケアの指導者など重要な役割を任されれば基本給のアップが見込めます。専門性の高い資格のため、非正規社員として働いている方は、本資格が評価されることで正社員を目指せるかもしれません。正社員になれば、給与は大幅にアップするでしょう。高齢化が進み、認知症高齢者が増加していくなか、認知症を発症している家族へどう関わってよいかと悩んでいる人は多数います。認知症ケア専門士は、そのような認知症患者本人や家族の方の支援はもちろん、認知症についてまだ理解していない人々が認知症を知るきっかけとなる存在として活躍することも期待されています。今後は、高齢者の増加に伴い認知症ケア専門士は非常に重要な位置を占めることが予想されており、将来的にはさらに重宝される存在になるでしょう。

向いている人
認知症ケア専門士の認定試験は認知症ケアの実務経験が一定期間ある方が受験できる試験ですので、介護福祉業界で働いてきてキャリアアップを考えている方、仕事の幅をもっと広げたい方におすすめです。介護福祉士をはじめ、介護支援専門員、看護師、作業療法士など、介護や医療分野で活躍する方が多数受験しています。

取得方法
公式テキストと過去問による対策が一般的です。独学だけでは不安という方には、学会が主催する受験対策講座の受講をおすすめします。WEB上での動画配信ですので、どこからでも視聴が可能です。視聴期間内であれば、都合に合わせていつでも視聴でき、視聴回数に制限がないのもメリットです。公式テキストをもとに重要ポイントを解説してくれるため、効率よく学習できます。また、模擬試験を行い、試験終了後には講師が問題について解説してくれるのも安心ポイントです。



認知症ケア専門士資格の難易度偏差値

偏差値42
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 認知症ケア専門士 登録
所轄・主催:
一般社団法人日本認知症ケア学会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年3月10日~2020年4月10日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月19日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

認知症ケア専門士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 専門的資格(優) 特になし 関脇クラス 独学 通学 公式テキスト

認知症ケア専門士試験概要

受験資格
1次試験

認知症ケアに関連する施設、団体、機関などにおいて過去10年間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者

2次試験

1次試験4分野すべてに合格した者で、認知症ケアに関連する施設、団体、機関などにおいて過去10年間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者
試験内容
1次試験:
4分野
・認知症ケアの基礎
・認知症ケアの実際I 総論
・認知症ケアの実際II 各論
・認知症ケアにおける社会資源

2次試験

論述:
事例問題に対する論述
面接:
6人グループでの面接
合格率 非公開
願書受付期間
1次試験:
3月上旬~4月上旬
2次試験:
8月中旬~9月下旬
試験日程
1次試験:
7月中旬

2次試験

論述:
8月下旬~9月下旬
面接:
12月上旬
受験地
1次試験:
札幌・仙台・東京・名古屋・京都・福岡
2次試験:
札幌・仙台・東京・名古屋・神戸・福岡
受験料
1次試験:
3000円(1分野につき)
2次試験:
8000円
合格発表日
1次試験:
8月
2次試験:
1月
受験申込・問合せ 一般社団法人 日本認知症ケア学会 事務センター
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-1-1オザワビル(株)ワールドプランニング内
TEL:03-5206-7565 FAX:03-5206-7757
ホームページ 一般社団法人日本認知症ケア学会
http://www.chihoucare.org/

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