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水路測量技術検定

海の利用や開発、環境保全などに欠かせない水路測量。陸上の測量とは異なる知識と技術が必要な水路測量には、技術者の技術の標準化および向上をはかるために、水路測量技術検定試験があります。日本水路協会が実施する民間の検定試験で、「沿岸」と「水路」の区分にそれぞれ1級~2級の検定が用意されています。受験資格は不問ですが、実務経験者でなければ合格は難しいでしょう。

資格詳細
水路測量とは、刻々と変化する海の様子や深さ、地形などを調べる作業のことで、高度な技術と高い精度が求められます。水路測量の成果は、一般に広く利用されるほか、海上保安庁が発行する海図や水路通報など、海に係わりのある人々に活用されています。水路測量技術検定は、このような水路測量に従事する人の技術を図るために日本水路協会が実施している民間の検定試験です。具体的には、船舶の航行安全のために、日々変化する港湾や沿岸の水域測量と、これに伴う土地測量を行なう人々の技術の標準化と向上を目的としています。水路測量技術検定には1級と2級があり、1級は沿岸1級と港湾1級に区分されています。また、受験するには、沿岸域の測量に関する実務経験が5年以上必要です。なお、2級については2022年度から変更がありました。まず、検定試験を受けるには「2級水路測量技術研修」の受講が条件となっています。そのため、研修の最終日に検定試験(筆記試験のみ)が実施されます。変更内容については、日本水路協会の公式サイトで詳細を確認しておきましょう。

活躍場所
主な就職先は、測量業や地質調査業などです。また、建設コンサルタント業や関係官庁などでも活躍する場があるでしょう。

収入と将来性
測量技術者としての平均年収は、全国平均の年収とほぼ同じくらいですが、年収にかなり幅がありますので、経験が重視されているのではないでしょうか。求人サイトを見ると、特に海域に特化した建設コンサルト業界では、水路測量技術検定の1級・2級取得者は歓迎されており、年収もやや高めです。目には見えない海中の深さや地形などを測定する水路測量で得られたデータは非常に貴重であり、船舶交通安全のため海図や水路通報などに幅広く採用されています。水路測量、海域の深浅測量、海底地質探査などは高度な技術を要する仕事のため、高い技術と経験のある人材が必要であり、ニーズの高い職種といえます。今後は最新の調査機器の導入や測量技術の開発が求められるでしょう。

向いている人
水路に限らず、測量は工事の前提となる、非常に重要性の高い仕事です。測量士が作成した図面を基に、工事計画が策定されるため、正確さに加えて、高い精度も求められます。そのため、手を抜かずにコツコツと作業ができる人に向いているでしょう。また、測量士が働く現場では、最先端技術が取り入れられる傾向があるため、最新技術を覚えることに抵抗がないことも必要です。水路測量士の資格は、将来海洋調査の仕事に就きたいという方は取得しておくとよいでしょう。

取得方法
水路測量技術検定は難易度の高い試験とされており、2級は、2022年度より、「2級水路測量技術研修」の受講が必須となりましたので、まずは技術研修に申し込むことが必要です。高校卒業者であれば受講資格があります。1級の水路測量技術研修もあり、受講は必須ではありませんが、受験対策として受講が勧められています。ただし、研修会の受講費用が高いことと、1級の沿岸級は8日間、港湾級は 6日間と期間が長いことも考慮する必要があるでしょう。なお、受験対策テキストは市販されていないため、独学では難しいということもあるようです。過去問題については、日本水路協会のホームページに、2003年から2021年までの問題が掲載されています(※年度によっては特定の科目の問題なし)。解答は公表されていませんが、問題の傾向をつかんでおきましょう。



水路測量技術検定資格の難易度偏差値

沿岸1級 港湾1級 港湾2級
偏差値54 偏差値54 偏差値50
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級水路測量技術検定試験
所轄・主催:
一般財団法人日本水路協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は2級の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月29日
試験日
2020年5月29日
合格発表
級や部門によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

水路測量技術検定資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 専門的資格(優) 特になし 関脇クラス 独学 講習 通学 公式テキスト

水路測量技術検定試験概要

受験資格 不問
試験内容
1次試験:
筆記試験
2次試験:
口述試験

沿岸1級

・法規
・基準点測量
・水深測量
・潮汐観測
・海底地質調査

沿岸2級

・基準点測量
・水深測量
・潮汐観測
・海底地質調査

港湾1級

・法規
・基準点測量
・水深測量

港湾2級

・基準点測量
・水深測量
合格率 非公開
願書受付期間
沿岸1級・港湾1級:
4月下旬~5月下旬
港湾2級:
3月下旬~4月下旬
試験日程
沿岸1級・港湾1級:
7月
港湾2級:
5月
受験地 東京
受験料
沿岸1級:
16500円(1次2次ごと)
港湾1級:
16500円(1次2次ごと)
港湾2級:
11000円(1次2次ごと)
合格発表日 受験者に通知
受験申込・問合せ 一般財団法人 日本水路協会 技術指導部
〒144-0041 東京都大田区羽田空港1-6-6 第一綜合ビル6階
TEL:03-5708-7076 FAX:03-5708-7075
ホームページ 海洋調査技術者の養成・検定 | 日本水路協会
http://www.jha.or.jp/jp/jha/business/training.html

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