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防錆管理士

金属の天敵「錆(さび)」は、四方を海にかこまれた日本では特に大きな問題であり、時に深刻な事故を引き起こすことさえあります。防錆管理士は、経済産業省や国土交通省、中小企業庁などの後援を得ている民間資格で、腐食や錆によって建物や配管が劣化するのを防止するスペシャリストです。資格の取得には、通信制の防錆技術学校を受講して1年の通信教育を受け、試験と認定論文審査に合格する必要があります。

資格詳細
建物などの設備や工業製品など、さまざまなものに使われている金属の大敵は錆(さび)です。金属は錆びると金属疲労が進み、強度が低下していきます。そのため、錆を防止することで、金属の腐食をおさえて、建物や設備の劣化を予防する必要があります。防錆管理士は錆や腐食に関する専門家で、日本防錆技術協会が主催する通信制の「防錆技術学校」を受講することで認定される資格をもっている人を指します。本資格は、経済産業省や国土交通省、さらに日本商工会議所の各省庁から支援を受けている民間資格です。「防錆技術学校」は1年間の通信教育ですので、いつでもどこでも学習できます。防錆防食の基本知識を学ぶ共通課程と、5科目から希望の科目を選べる専門課程があり、全科目が認定基準に達し、面接講義も全日程に出席し、最終的に試験と認定論文に合格すると、防錆管理士資格が授与されます。湿度の高い日本において、建物や地下配管などの事故原因は、錆や腐食によるものも少なくありません。深刻な事故につながることもあり、建築物や金属製品の腐食による被害額は、年間数兆円に上るといわれています。錆に悩まされている業種は多く、工業系の業界では需要の高い資格です。

活躍場所
防錆管理士は、建築や土木をはじめ、電力、ガス、通信、機械、自動車などのさまざまな産業分野の設計、施工、検査などの各部門での活躍が期待されます。防錆の技術者が不足しており、活躍できる場は多岐にわたります。

収入と将来性
さまざまな産業分野で防錆のプロとして活躍できるため、収入はある程度期待できるのではないでしょうか。金属製品・部品の加工会社の求人を見ると、資格取得者を優遇するところもあります。経験を積んでいくことで収入アップにつながるでしょう。防錆を必要とする分野は非常に多岐にわたりますが、有資格者は比較的少ないため、各企業で防錆に関する専門的な知識と技術力を身につけている人材がいるとは限りません。機器などの製品が腐食すると、企業はコストなど多方面で被害を受けることになります。これらの点を考えると、防災管理士への需要は高く、将来的にも有望な資格といえるでしょう。

向いている人
建築や製造業などの分野で手に職をつけたい方や、現在建設・製造業の仕事に従事している方に向いている資格です。資格取得に必要な所定の通信教育を受講し、試験と認定論文合格まで、コツコツと真面目に取り組める方におすすめします。

取得方法
防錆管理士の資格取得には、日本防錆技術協会が主催する通信教育で所定の学科を修了し、総合審査に合格することが必要です。通信教育は共通課程と専攻課程から構成されており、共通課程では、腐食の定義、腐食の種類、環境と腐食などを学びます。高校レベル程度の化学講座を収めたCDを活用して必要なときに見直すことも可能です。また、希望者は東京または大阪の会場で学習指導を受けられます。専攻課程では科目専門の講師が丁寧な通信指導を行い、提出されたレポートの添削指導を行います。さらに新技術、新情報については面接形式による指導が行われることが特徴です。面接講義では質疑応答も行うため、通信教育で不足しやすい講師とのやり取りができ、コミュニケーション不足を補えるでしょう。



防錆管理士資格の難易度偏差値

偏差値37
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 防錆管理士 認定
所轄・主催:
一般社団法人日本防錆技術協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

防錆管理士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 専門的資格(良) 特になし 大関クラス 通学 通信

防錆管理士試験概要

受験資格 高校卒業程度の学力を有する者
試験内容 防錆技術学校(通信教育1年)にて共通課程および専門課程を修了し、筆記試験および防錆管理士認定論文審査に合格することで取得できる。

共通課程

・腐食の基礎理論I
・腐食の基礎理論II
・環境と腐食
・耐食材料
・防錆防食法

専攻課程

・施設防食科
・防錆塗装科
・防錆塗装科(電力、通信関係)
・めっき科
・防錆包装科
合格率 90%
願書受付期間 ~3月下旬
試験日程
通信教育:
4月上旬~3月上旬
受験地
通信教育:
自宅
面接講義:
東京・大阪
受験料
通信教育:
199000円
合格発表日 3月上旬
受験申込・問合せ 一般社団法人 日本防錆技術協会 学校事務局
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番8号 機械振興会館309号
TEL:03-3434-0451 FAX:03-3434-0452
ホームページ 一般社団法人日本防錆技術協会
http://www1.sphere.ne.jp/jacc/

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