CATV技術者
放送のデジタル化や通信サービスの発達の波を受けて、家庭へと爆発的に普及したケーブルテレビ。現在はその勢いも静まってきましたが、一方でCATV設備の保守業務がより重要性を増しています。CATV技術者は、設備の計画から設計、施工、保守に至るまで、CATVシステムに関する知識と技能を持つスペシャリストです。日本CATV技術協会が主催する認定試験に合格することで取得でき、エキスパート試験の合格科目により称号が異なります。
資格詳細
CATV技術者とは、CATV(ケーブルテレビ)の設置、運用、維持管理に必要な知識や技術力を証明するための資格で、日本CATV技術協会が主催しています。CATV技術者には、ケーブルテレビの設備の企画をはじめ、設計・施工まで、CATVに関する専門知識が問われます。以前の資格名は「有線テレビジョン放送技術者」でしたが、2011年の放送の完全デジタル化により、現在の「CATV技術者資格制度」という名称に変更されました。また、放送のデジタル化、放送と通信の融合、4K8K 放送など、放送技術の高度化と多様化などに対応するために、資格制度を見直してきましたが、2021年11月に制度の一部を変更しています。新資格制度では、7つあった資格制度が、「第1級CATV技術者」「第2級CATV技術者」「CATV総合監理技術者」の3つに集約されました。エキスパート資格は廃止されたため、「CATVエキスパート資格」を持っている方は、資格の有効期限までに、「CATV総合監理技術者」または「第1級CATV技術者」を取得する必要があります。その際は、足りない科目を受講し受験します。詳細については、日本CATV技術者協会のホームページのFAQを参照してください。なお、どの資格の試験も事前に講習を必ず受講しなければなりません。2021年の改正が行われる前までは、受講・受験は全国8都市の会場で実施していましたが、eラーニング講習とCBT試験(パソコンを使用する試験)に変更になりました。また受講・受験の科目数も変更されています。詳細については、協会のホームページで確認してください。なお、各資格の有効期間は5年間です。資格を保持するためには、更新課題レポートの提出か、eラーニングによる学習を選択して更新手続きをすることが必要です。
活躍場所
CATV技術者は、ケーブルテレビ会社や電気工事会社などで、ケーブルテレビ施設の設計、設置、維持管理、受信障害調査の監督を行います。CATVの技術が年々進化しているデジタル時代において、CATV技術者の資格に挑戦して技術力を向上させると、仕事の範囲がより広がるでしょう。
収入と将来性
CATV技術者の年収は、ほぼ平均的な年収か、技術次第では高収入が期待できる可能性もあります。デジタル放送の普及により、ケーブルテレビ、BS・CS放送といった新しいメディアが次々と登場しているため、今後さらに活躍できる機会が増えていくことが予想されます。昨今では、4K8K放送など、高度化する放送技術の知識が必要なため、CATVについての幅広い基礎知識を持っている技術者のニーズが高まっているようです。
向いている人
テレビの放送を技術的な面から支える技術者の仕事は、通信工学や電子工学などの知識がある人に向いています。近年は、テレビ番組放送のインターネット配信も進んでいるため、情報処理の知識もあると良いでしょう。
取得方法
テストセンターでパソコン受験を行う前にeラーニング講習が事前にあるため、試験対策がしやすいでしょう。eラーニング講習では、章ごとに中間試験や修了試験があります。各試験で合格率に満たなかった場合は再試験を何度でも受けることができる仕組みになっているため、知識を確実に身につけながら進めていけます。
CATV技術者資格の難易度偏差値
総合監理 | 第1級 | エキスパート | 第2級 |
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簡単 |
簡単 |
簡単 |
超簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 CATV総合監理技術者 取得
所轄・主催:
一般社団法人日本CATV技術協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
CATV技術者資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
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民間資格 | キャリアアップ(良) | 特になし | 大関クラス | 講習 公式テキスト |
CATV技術者試験概要
受験資格 | 不問 |
試験内容 | CATVエキスパート資格は「法規」とその他4科目で構成されており、法規とそれ以外1科目に合格することで「CATVエキスパート資格」が、法規とその他3科目(「ブロードバンド」以外)で「第1級CATV技術者」の資格が、全科目合格で「CATV総合監理技術者」の資格が取得できる。 なお、CATVエキスパートの「法規」は講習を受ける必要があるが、その他の科目は試験のみ受けることができる。第2級CATV技術者の2科目はいずれも講習が必要。 CATV総合監理技術者 ・法規 ・受信調査 ・施工 ・システム ・ブロードバンド 第1級CATV技術者 ・法規 ・受信調査 ・施工 ・システム CATVエキスパート資格 ・法規 ・以下4科目から1科目 ・受信調査 ・施工 ・システム ・ブロードバンド 第2級CATV技術者 ・法規 ・技術 |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | CATVエキスパート: 11月第1級CATV技術者: 11月第2級CATV技術者: 5月 |
試験日程 | CATVエキスパート 講習: 1月中旬~下旬試験: 2月中旬※講習の日程は講習会場により異なる 第2級CATV技術者 講習: 7月中旬~8月上旬(2日間)試験: 講習2日目 |
受験地 | CATVエキスパート 東京・名古屋・金沢・大阪・広島・高松・福岡・仙台・札幌 第2級CATV技術者 東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・仙台・札幌 |
受験料 | CATVエキスパート (講習&試験)法規: 16848円1科目: 19008円(+法規:32616円)2科目: 34776円(+法規:48384円)3科目: 50544円(+法規:64152円)4科目: 66312円(+法規:79920円)CATVエキスパート (試験のみ)1科目: 8640円2科目: 14040円3科目: 19440円4科目: 24840円※「法規」の科目は講習が必須 第2級CATV技術者 (ネット申込)法規: 16848円技術: 21168円(+法規:34776円)※ほか郵送申込があり、申込締切の前後で料金が異なる |
合格発表日 | CATVエキスパート: 3月下旬第2級CATV技術者: 9月下旬 |
受験申込・問合せ | 一般社団法人 日本CATV技術協会 事業部(技術者育成) 〒160-0022 東京都新宿区新宿6-28-8 電話:03-5155-6282 FAX:03-5273-4675 (平日9:30~17:00) |
ホームページ | 資格講習試験|日本CATV技術協会 http://www.catv.or.jp/jctea/engineer/index.html |