診療情報管理士
医療系資格は、社会的需要が高く、活躍する場も幅広い分野です。診療情報管理士は、カルテの整理や分類、個人情報の管理、医療内容のデータ化、全般的な医療情報の分析などをおこなう仕事で、医療の安全管理、質の向上、そして病院の経営管理においても大きく貢献する情報管理のスペシャリスト。平成12年に診療録管理体制加算が導入されて以降、特にニーズが高まっており、情報面から医療現場で活躍したい方におすすめの資格です。
資格詳細
診療情報管理士は、カルテをはじめとする診療情報を管理する専門職です。具体的な仕事内容は、カルテの内容を読み取り、記載モレやミスをチェックした上で、国際的に共通する区分に従って分類し、疾病や入院日数、検査記録、看護記録など、診療に関するさまざまな情報を記録し、管理します。このような情報が医療費支払いの目安となり、また患者へのカルテ開示でも役立つのです。診療情報管理士による適切なデータ管理と分析により、データはより良い医療と病院経営のために運用されています。近年ではデジタル化が進んでいるため、データはPCで管理することが主流となっていますが、まだ一部の医療機関では紙で運用しているところもあるようです。診療情報管理士になる方法は2通りあり、1つは日本病院会が指定する大学または専門学校で所定の単位取得後に、認定試験に合格する方法です。2つめは大学、短大、専門学校卒業後に、日本病院会主催の通信講座(2年間)を受講することで受験資格を得る方法です。診療情報管理士は民間資格のため、資格を所持していなくても業務に携われますが、医療機関への就職では資格保持者が有利になります。
活躍場所
医療機関に就職し、医事課、診療情報管理室、診療録管理室などで勤務することになります。比較的大規模な病院に就職するケースが多いようです。中には医療機関ではなく、病院業務に関連した民間企業に就職する人もいます。雇用形態は正社員以外にも、パートタイマーや非常勤の募集も多数ありますので、資格を所有していると、働ける場は見つかりやすいでしょう。
収入と将来性
給与の額は比較的高いようです。ただし、病院の規模や地域によって差があることが特徴です。なお、病院の経営状態により給与支給額やボーナスの有無が異なりますので、予め確認しておくとよいでしょう。非正規雇用社員も多い職種ですが、時給の相場は高めです。病院は診療情報管理士を配置すると、診療報酬点数がつくという制度があるため、患者数が多い大学病院などで診療情報管理士の需要が高い傾向があります。医療業界のIT化の進歩に伴い、IT化が進む管理システムの知識がある診療情報管理士への需要は高く、将来的にも安定しているといえます。
向いている人
診療情報管理士は、専門知識はもちろんですが、医師が書いた内容を読み取る力がある人、わかりやすく正確に文章をまとめられる人に向いています。また、患者の個人情報を扱う仕事ですので、個人情報について理解し、慎重に取り扱う姿勢が求められます。医師をはじめとするスタッフとのコミュニケーション能力も必要です。
取得方法
試験内容が専門的であり、ITの知識も必要とされるため、難易度の高い試験です。仕事に直接必要になる医療管理論などの知識以外にも、臨床医学論などの分野からも出題されますので、事務に関わる内容だけでなく、医療知識の勉強もしっかりしておく必要があります。通信教育でも学ぶことは可能ですが、診療情報管理士の専門科がある指定校で集中的に学習する方が短期で資格を取得できるといわれています。
診療情報管理士資格の難易度偏差値
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 診療情報管理士認定試験 合格
所轄・主催:
四病院団体協議会・医療研修推進財団
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2019年7月1日~2019年10月31日
試験日
2020年2月9日
合格発表
2020年4月1日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
診療情報管理士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
公的資格 | 特になし | 業務独占資格 | 関脇クラス | 通学 |
診療情報管理士試験概要
受験資格 | 通信教育 ・2年制以上の短期大学または専門学校卒業以上の学歴を有する者(現在、病院に勤務していれば、高卒の者でも可) 認定試験 ・日本病院会診療情報管理士通信教育を修了した者 ・日本病院会が認定する大学または専門学校で指定の単位を修得して卒業した者 |
試験内容 | 通信教育(基礎1年、専門1年の2年間)を受講後、診療情報管理士認定試験に合格し、四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)および医療研修推進財団が認定する診療情報管理士として登録する。 通信教育科目(基礎科目) 前期 ・医療概論 ・人体構造・機能論 ・臨床学総論(外傷学・先天異常などを含む) ・臨床医学各論I(感染症および寄生虫症) ・臨床医学各論II(新生物) ・医学用語 後期 ・臨床医学各論III(血液・代謝・内分泌など) ・臨床医学各論IV(精神・脳神経・感覚器系など) ・臨床医学各論V(循環器・呼吸器系など) ・臨床医学各論VI(循環器・泌尿器系など) ・臨床医学各論VII(周産期系) ・臨床医学各論VIII(皮膚・筋骨格系) 通信教育科目(専門科目) 前期 ・医療管理総論 ・医療管理各論I(病院管理) ・診療情報管理論I(総論) ・国際疾病分類概論 ・分類法 後期 ・医療管理各論II(診療報酬制度と評価指標) ・医療情報学 ・医療統計学 ・診療情報管理論II(実務) ・分類法 |
合格率 | 61.9% |
願書受付期間 | 通信教育: 開講日の約1カ月前まで※定員あり(1000名) |
試験日程 | 通信教育: 7月・1月認定試験: 2月 |
受験地 | 全国15カ所 |
受験料 | 通信教育: 200000円認定試験: 10000円 |
合格発表日 | 通信教育を修了し、認定試験に合格後 | 受験申込・問合せ | 一般社団法人 日本病院会 通信教育課 〒102-8414 東京都千代田区三番町9-15 ホスピタルプラザビル TEL:03-5215-6647 |
ホームページ | 日本病院会 診療情報管理士通信教育 http://www.jha-e.com/ |
診療情報管理士のレビュー
(1件)
ミミマロ
医療事務のスキルアップ
2021年01月05日
女性が活躍している医療事務の仕事ですが、実際に働いてみると給与待遇は厳しく医療事務員の多くが派遣や契約職員のため一人暮らしができるだけの収入を得るのは難しい業種です。
私自身も、契約職員として仕事を始めましたが、やりがいを感じる一方で収入面では不満を募らせていました。
そこでスキルアップと直接雇用を目指して医療事務の資格の中では難易度の高い診療情報管理士の資格取得を決めました。
2年間の通信教育と年に数日のスクーリングが必要ですが医療の知識や病気の分類法を学ぶことができます。
医療事務の中でも入院患者の診療報酬請求業務経験のある方、医事課勤務の方には馴染みやすいと思います。
私は診療情報管理士の資格取得後、直接雇用してもらえる病院を探し転職しました。
診療情報管理士としての採用ではありませんでしたが、面接時も資格について聞かれましたし、通信教育の費用はかかりますが賞与一回分で元が取れました。
病院で長く働こうと思っている方にはあって損はない資格だと思います。
私自身も、契約職員として仕事を始めましたが、やりがいを感じる一方で収入面では不満を募らせていました。
そこでスキルアップと直接雇用を目指して医療事務の資格の中では難易度の高い診療情報管理士の資格取得を決めました。
2年間の通信教育と年に数日のスクーリングが必要ですが医療の知識や病気の分類法を学ぶことができます。
医療事務の中でも入院患者の診療報酬請求業務経験のある方、医事課勤務の方には馴染みやすいと思います。
私は診療情報管理士の資格取得後、直接雇用してもらえる病院を探し転職しました。
診療情報管理士としての採用ではありませんでしたが、面接時も資格について聞かれましたし、通信教育の費用はかかりますが賞与一回分で元が取れました。
病院で長く働こうと思っている方にはあって損はない資格だと思います。
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