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写真技能士

デジタルカメラが広く一般に普及した現在でも、旧来のフィルムカメラは価値をなくしてはいません。フィルムの場合、現像処理などの作業があるため、デジタルよりも高度な技術が求められます。写真技能士は、フィルム写真に関する技能を認定する国家資格で、実技試験では実際に撮影から現像、引き伸ばしなどの作業をおこないます。

資格詳細
写真技能士の資格は一般的にはあまり知られていませんが、業界では有名な資格であり、写真館の経営者はほとんど1級写真技能士の資格を持っているようです。写真には、広告写真、芸術写真、肖像写真など多種多様な用途がありますが、技能検定の写真職種は写真館での人物写真の撮影や製作の仕事が対象となります。写真技能士は写真の技術・知識はもちろんのこと、マナーや服装、接客に関する知識も身についている写真のプロです。資格は1級から3級まであり、学科・実技試験を受けます。試験では、日本の伝統的な和装の撮影方法や知識、最近のデジタルカメラによる撮影と画像処理を含め、肖像写真の製作に必要な技能・知識を判定します。原則として検定職種の実務経験が必要ですが、学歴や職業訓練歴などにより短縮される場合もありますので、詳細は厚生労働省または各都道府県職業能力開発協会のサイトで確認しておきましょう。

活躍場所
写真技能士の活躍する場は、主に写真館やフォトスタジオです。七五三や成人式のお祝いの写真、履歴書やパスポートなどの写真撮影などが主な仕事になります。仕事場は、スタジオ内がほとんどですが、最近人気のフォトウエディングや前撮りなどでは、屋外での撮影の仕事もあります。

収入と将来性
写真館やフォトスタジオでのカメラマンの収入については、働き方やお店の規模により大きく異なります。しかし、写真技能士の資格を持っている方は、収入面で優遇されるようです。写真館業界限定の資格ですが、写真館を自身で開業する際に1級写真技能士の資格を持っているとお店として箔がつきますし、写真館への就職・転職を考えている方にとっては、有利に働くでしょう。昔と比べると、写真館で記念日に家族そろって写真撮影をする家庭は少なくなっていますが、一方で最近は子どもの1歳・2歳などの記念にフォトスタジオで写真を撮影する若い夫婦が増えています。無料で衣装が着替え放題などのサービスがあるフォトスタジオは、特に人気があるようです。また、結婚式の前撮りなどで写真館を利用する人も多いでしょう。現代はデジタルカメラや高性能のスマホやタブレットにより、手軽にきれいな写真を楽しめるようになりましたが、今もスタジオ写真の需要は変わらず続いています。プロのカメラマンは大切な節目の輝いている一瞬を逃しません。写真館やフォトスタジオでは一生の思い出となる素敵な写真を撮ってもらうことができるため、今後も一定の需要が続くと思われます。最近では多様化するニーズに合わせて、フォトブックの作成などを販売する写真館も増えています。

向いている人
写真技能士の検定は写真館などでの人物撮影に特化した内容ですので、写真館でカメラマンとして働くことに興味がある人、人物写真が得意な人、接客が苦にならない人に向いています。また、自分で写真館を開業したいという方はぜひ資格取得を目指されるとよいでしょう。

取得方法
試験内容はほとんどが写真館の業務に関連した内容となっているため、日常的に写真館やフォトスタジオで人物撮影やレタッチ作業を行っている人であれば、それほど難しくないようです。筆記試験は問題数が比較的少なく、時間もたっぷりあり、何よりも過去問題から多く出題されるようです。過去問題については、日本写真文化協会が発刊する冊子「写真文化」に掲載されているという情報があります。日本写真文化協会に問い合わせをして、もし過去問題を掲載しているバックナンバーがあれば購入できるようです。



写真技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級写真技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

写真技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

写真技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・写真一般
・写真機材
・撮影法
・服飾に関する知識
・関係法規
・安全衛生
・選択科目
 ・肖像写真銀塩制作法
 ・肖像写真デジタル制作法
実技試験

・選択科目
 ・肖像写真銀塩作業
 ・肖像写真デジタル作業

3級

学科試験

・写真一般
・写真機材
・撮影法
・肖像写真制作法
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・肖像写真作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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