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化学分析技能士

あらゆる物質はなんらかの元素や化合物で構成されており、それらの種類および量比を示すものが化学組成。そして物質の化学組成を測定することを化学分析と呼びます。化学分析技能士は、この化学分析に関する技能を認定する国家資格で、学科および実技試験に合格することで取得できます。実技では定性分析と容量分析または定量分析を実施します。

資格詳細
化学分析とは物質を構成する元素、イオンなどの成分の種類や量を示して分析することで、医療・環境・食品などの幅広い分野で利用されています。化学分析技能士は、化学的に分析する技能を有することを証明できる国家資格です。1級・2級の資格は昭和36年から始まり、近年になって3級が新設されました。化学分析分野では、学科だけではなく実技試験もあり、技術力も問われる国家技能資格です。具体的な仕事としては、製造業関連の化学分析では、製造で採取したサンプルの化学分析により、成分量の異常、有害なものへの変化などを確認し、現場での作業の目安や基準などを提案します。環境関連では、大気中の空気、水、土などのサンプルを分析し成分と量を求め、その結果をまとめます。試験問題等の作成は中央職業能力開発協会が行い、試験は各都道府県が実施します。1級を受験するには7年の実務経験、2級には2年の実務経験が必要です。また、3級の合格者は実務経験なしで2級の受験が可能です。なお、専門高校または職業能力開発施設に在籍し専門教育を受けている方であれば、それが実務とみなされるため受験資格を得られます。

活躍場所
化学分析技能士は、化学物質を扱う企業の研究所、化学工場、環境関連企業など、医療関連や環境関連で活躍できます。具体的には、医薬品会社、食品会社、化粧品会社、化学設備メーカーに勤務することになります。また、保健所など公的な機関でも役立つ部署があるでしょう。

収入と将来性
化学分析技能士の年収は、男性、女性共に比較的高めです。特に40代の平均月収が高いことが特徴です。化学分析の専門家の数は現状では少なく、それに対してニーズは多くあります。環境保全や健康のためのさまざまな環境規制が厳しくなっている今、環境関連の化学分析の需要が増えており、化学分析技能士への期待が高まっています。また、バイオテクノロジー技術により高機能な新素材などが次々と開発されている中、素材の化学的な分析を行う化学分析技能士の仕事は今後も増えていくと予想されます。

向いている人
化学分析作業に関して基本的な技能を持っていないと受けられないため、現在関連した仕事に就いておりスキルアップを図りたい方に向いています。また工業高校などですでに専門教育を受けている方は実務経験がなくても受験できるため、資格を目指すと良いでしょう。化学分析の仕事は、清潔な職場環境と重労働ではないなどの理由から、化学の好きな女性に向いている仕事ともいえます。

取得方法
過去の試験問題は、中央職業能力開発協会の技能検定試験問題公開サイト上に1級と2級の学科試験、実技試験問題が掲載されていますので見ておきましょう。学科試験の問題数は50題。真偽法のA群と多肢択一法のB群に分かれています。実技試験は定性分析作業が1時間、容量分析作業が1時間15分という内容となっています。注意事項として、試験に際し、薬傷などの防止のため適切な保護具を使用すること、参考図書やメモなどの参照を禁止することなどが挙げられています。実技試験の問題概要や使用器具などで受験者が持参するもの、試験場に準備してあるものの一覧も掲載されています。過去問題集や関連の参考書はアマゾンなどで販売されていないようですので、まずはこのサイト上の試験問題をしっかり学習しておきましょう。または、各都道府県の職業能力開発協会に他年度の試験問題のコピーを購入できるかなど問い合わせてみてはいかがでしょうか。



化学分析技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級化学分析技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

化学分析技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

化学分析技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・化学分析法
・化学一般
・安全衛生
実技試験

・化学分析作業

3級

学科試験

・化学分析法
・化学一般
・安全衛生
実技試験

・化学分析作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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