ウェルポイント施工技能士
地下水の多い地盤を掘削する際には、しばしば水が作業の障害となります。地下に溜まった水を真空ポンプで排出しながら掘削を進めるのをウェルポイント工法と呼びます。ウェルポイント施工技能士は、その工法に必要な施工技術を認定する国家資格です。学科試験と実技試験に合格することで取得できます。
資格詳細
ウェルポイント工法とは、建築基礎工事をする際に行われる地下水を排水する方法の1つです。ウェルポイント(吸水管)を地盤中にたくさん打ち込んで、真空ポンプを作動させて強制的に地下水を汲み上げて排水し、地下水位を低下させることで、地盤の改良と強化を図ります。一般の人にはなじみがない工事ですが、地盤に関わるため、初期にとても重要になる工事です。地下階の掘削や基礎工事をはじめ、軟弱地盤の改良工法、下水管埋設工事などに利用されている地下水低下工事は、土木・建築工事で広く普及しています。ウェルポイント工法は、従来の工法では困難であった土質にも対応可能で、経済性と能率性に優れており、地下水面以下の掘削工事ではメリットの多い工法です。ウェルポイント施工技能士は、それらの工事に必要な技能・知識を有する人のことです。この資格は1級、2級に分かれていて、試験は学科と実技があります。地下工事や地下水一般、地質、ウエルポイントに必要な知識が問われ、実技では実際のウエルポイント工事作業を行います。受験資格は、実務経験年数、学歴、職歴などで細かく規定されていますので、まず受験資格をしっかり確認しておきましょう。ウェルポイント施工技能士の有資格者は、職業訓練指導員 (さく井科・土木科)の実技試験免除資格となっている他、とび・土木・コンクリート工事の一般建設業の専任技術者になることができます。ただし2級施工技能士の場合は、合格後に一定期間の実務経験が必要です。
活躍場所
建築・土木工事の会社、建設会社、工務店など建設業関係に就職するのが一般的です。ウエルポイント施工の専門家として、地下水低下工事や軟弱地盤の改良工事など、工事の規模を問わず、さまざまな建築業界の現場での活躍が期待されます。
収入と将来性
ウェルポイント技能士を歓迎する企業は非常に多く、需要が高い職種です。それだけに、給与面は一般の平均的な額から、かなりの高額を提示している企業まであります。近年は大規模の地震発生時に、液状化した砂地盤の復旧対策工事で施工技能士が活躍しました。どんな建築物の建造でも、大切になるのが最初の段階の地盤ですので、地盤を科学的に分析し、強化する工事は、建築業界において欠かせない作業です。今後も地下の地盤改良工事の発注は多いことが予想されますので、ウェルポイント技能を有する施工技能士の活躍がますます期待されるでしょう。
向いている人
ウェルポイント施工の作業はチームワークで行うため、仲間と協力して作業ができる協調性のある人に適性があります。また、作業中のハプニング発生時にも冷静に分析して判断し対処する能力が求められるでしょう。
取得方法
特殊な専門知識や実務経験が問われますので、現場での仕事を通して受験対策を行うと良いでしょう。過去の試験問題は、中央職業能力開発協会の公式サイトで前年度前期の1級・2級の学科試験問題、判断等試験問題、計画立案等作業試験問題が正解表とともに公開されていますので、ぜひチェエクして問題の傾向をつかんでおきましょう。
ウェルポイント施工技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級ウェルポイント施工技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は学科試験のもの
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年9月6日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
ウェルポイント施工技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
ウェルポイント施工技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・地下工事一般 ・地下水一般 ・土質一般 ・施工法 ・材料 ・排水施工計画図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・ウェルポイント工事作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |