防水施工技能士
建物や設備を雨などの水から守るために、防水は欠かせない要素であり、さまざまな技術が使われています。防水施工技能士は、これら防水の施工技術を認定する国家資格です。防水手法ごとに、レタンゴム系塗膜防水工事作業、アクリルゴム系塗膜防水工事作業、セメント系防水工事作業、シーリング防水工事作業など多くの作業に分かれています。
資格詳細
防水施工は、ビルや住宅などの建物の屋上、または橋やダムなどの構造物に対して、雨や水の内部への侵入を防ぐ工事のことです。防水施工技能士は、防水工事の施工技術を認定する国家資格で、各都道府県の職業開発能力協会が実施する技能検定の合格者に与えられる資格です。防水工事の仕事に就くために、この資格は必要ありませんが、優れた技能者としての証明になります。ウレタン防水、シーリング防水、アスファルト防水などの工法ごとに資格が認定され、等級が1級と2級に分かれています。1級は上級技能者、2級は中級技能者が持つべき技能と位置づけられています。
活躍場所
防水工事会社で仕事することが第一に挙げられます。防水工事会社には、シーリング防水などの特定の工法に特化した会社もあれば、すべての工法を扱う会社もあります。また、防水工事をおこなう塗装工事会社や住宅メーカーも勤務先として考えられます。職場は、建物や構造物の建設現場になります。これらの会社に入社した後、見習いとして働きながら技術や専門知識を身に付けて、資格を取って、一人前になっていくというのが一般的です。また、技術を磨いて確かな実績を身につけたら、独立して会社を立ち上げる人も中にはいます。
収入と将来性
収入は勤務先の会社の規模や業績によって違いはありますが、一般的な会社勤めの人の平均的な水準といえるでしょう。資格取得時の祝い金や資格手当を支給する会社もあります。防水工事は、住宅、ビルや橋といった社会のインフラの維持・保全に不可欠な技術ですので、今後も充分なニーズが見込まれます。資格の取得には、1級で7年以上の実務経験、2級で2年以上の実務経験が必要となるので、この資格を持っていると、実務経験と技術力を客観的に証明することができます。転職の場合は有利になりますし、社内でのキャリアアップにもつながるでしょう。
向いている人
防水工事には様々な工法があり、現在も新しい工法技術が生まれています。それらの新しい知識を貪欲に吸収していく勤勉さが求められます。資格取得には実務経験が、特に1級で7年以上の経験が必要ですので、根気強く仕事を続ける姿勢も重要です。また、いわゆる職人の世界の中で先輩からの厳しい指導を受けることがあったり、真夏の炎天下や冬の厳しい気候の下で仕事をしたりと、忍耐強さや体力も求められます。しかし、一度身につけた技術は自分の財産になりますので、少しずつ自分の腕を磨きながら、安定した仕事に取り組みたい人に向いているといえます。
取得方法
資格を取得するには、各級の受験に必要な実務経験を満たし、学科試験と実技試験に合格する必要があります。難易度はそれほど高くなく、しっかりと準備をして臨めば合格し易い試験です。学科試験対策は、中央職業能力開発協会が発行している試験問題集を使う勉強方法が中心になります。学科試験は同じような内容が出題されることが多いので、過去問を通じて出題頻度の高い内容に絞り込んで勉強するといいでしょう。実技試験は、防水工事の現場で仕事をしている人にとっては、特別な訓練が必要ではなく、仕事で身につけた技能を発揮すれば合格は難しくありません。
防水施工技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
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普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級防水施工技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2023年資格日程
願書受付
2020年10月5日~2020年10月6日
試験日
2021年1月31日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
防水施工技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
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国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
防水施工技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・建設一般 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 ・選択科目 ・アスファルト防水施工法 ・ウレタンゴム系塗膜防水施工法 ・アクリルゴム系塗膜防水施工法 ・合成ゴム系シート防水施工法 ・塩化ビニル系シート防水施工法 ・セメント系防水施工法 ・シーリング防水施工法 ・改質アスファルトシートトーチ工法防水施工法 ・FRP防水施工法 実技試験 ・選択科目 ・アスファルト防水工事作業 ・ウレタンゴム系塗膜防水工事作業 ・アクリルゴム系塗膜防水工事作業 ・合成ゴム系シート防水工事作業 ・塩化ビニル系シート防水工事作業 ・セメント系防水工事作業 ・シーリング防水工事作業 ・改質アスファルトシートトーチ工法防水工事作業 ・FRP防水工事作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |