タイル張り技能士
陶磁器などのタイルをびっしり貼った壁や床は、洋風のお風呂場などでおなじみの光景です。こうしたタイルは内装だけでなく、外装にもよく使われています。タイル張り技能士は、そのタイルを貼る技能を認定する国家資格です。学科試験と実技試験で構成され、実技では実際に壁や床のタイル貼り作業をおこないます。
資格詳細
建物や床に張られているタイルは、建築物を美しく見せる耐久性に優れた建材です。外装材や内装材、床材として広く利用されていますが、その歴史は古く、エジプトのピラミッド内部にも使われているそうです。そんなタイルをビルやマンションなどの床や壁などに一枚一枚丁寧に張り付けていく仕事をする人をタイル工またはタイル職人と呼んでいます。タイル張り技能士は、タイル張りの施工に必要な工法やスキルを持ち合わせていることを認定する国家資格です。タイル工として就業するためには、特に必要とされる資格はありませんが、一定の実務経験を積んだ社員に資格取得を奨励しているタイル工事会社は多い傾向があります。そのため、建築業界の現場で専門職として活躍したいのであれば、取得しておくべき資格といえます。資格を取得しておくと、同じ業界に転職をする際にも有利になるのは確かです。タイル工と似た仕事にレンガ工がありますが、どちらも同じような工法や技術を要するため、れんが積み技能士の資格も取得しておくことはキャリアップのためにおすすめです。日本のタイル張りはレンガ積みから発展したといわれていますが、実際にタイル張りとレンガ積みの両方を行える職人が多いようです。タイル張り技能士には1級と2級があり、原則どちらも実務経験が必要ですので、受験を目指してまずは仕事の経験を積んでいきましょう。
活躍場所
一般的には、中学校や工業高校を卒業後、タイル工事会社や内装工事会社に就職し、見習いからのスタートになります。ビルやマンションなどの建築現場が仕事場です。就職後、一定の実務経験を積んで、タイル張り技能士の資格を取得すると、さらに活躍の場が広がります。
収入と将来性
職人の仕事なので、経験によって年収はかなり違いますが、一般の平均的な年収とそれほど変わりないようです。タイル張り技能士の他に、れんが積み技能士、建築施工管理技士なども一緒に取得し、経験を積んでいき、親方になれば高年収を見込める可能性は高いといえます。タイル張りの仕事は、建物の建設がある限り、無くなることはなく、公共工事も増えているので、今後の需要は変わらず続くと予想されます。首都圏は東京オリンピックの開催もあり、タイル工事会社などの下請け業者は人手不足なので、優秀なタイル職人を求めている企業は多いようです。
向いている人
タイル張りの仕事は、建築分野で手に職をつけたい人に向いている仕事です。タイルを張るという仕事を単純に思う人もいるでしょうが、実はタイル張りは非常に繊細で奥深い仕事です。一枚が少しでもずれると、大きなずれにつながるため、正確さに加え、集中力と美的センスが求められます。また、屋外での作業も多いため、冬は寒く夏は暑い環境にも耐えられる体力も必要です。
取得方法
この資格は各企業の資格取得制度を利用して取得するのがおすすめです。実技試験では壁や床のタイル張り作業を行いますが、社内で他の受験者と一緒に練習することで、本番の実技試験で合格できる場合が多いようです。ただし、1級の難易度は高いといわれています。学科については、中央職業能力開発協会のサイトで公開されている過去の試験問題を参考に勉強しておきましょう。製作等作業試験問題も掲載されています。
タイル張り技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級タイル張り技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年9月6日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
タイル張り技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
タイル張り技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・施工法 ・材料 ・意匠図案 ・建築構造 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・タイル張り作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |