ブロック建築技能士
ブロック建築とは、穴のあいたコンクリートブロックに補強用の鉄筋を通し、コンクリートを充填しながら積み上げてゆく建築手法です。ブロック建築技能士は、このブロック建築に必要な技能を認定する国家資格。学科試験と実技試験に合格することで取得できます。実技では実際にコンクリートブロックを使った一部建築作業をおこないます。
資格詳細
ブロック建築とは、コンクリートブロックの空いている穴に鉄筋を通して補強し、ブロックを積み重ねて施工する建築手法です。繋ぎ目にはコンクリートを補充し、きれいな構築物を作り上げていくため、ある程度の経験が必要となります。ブロック建築技能士の資格は3級・2級・1級とあり、試験を受けるには1級は7年以上、2級は2年以上の実務経験が必要です。なお、建設業では建築ブロックの施工以外の仕事も必要となるので、ブロック建築技能士の他にも関連する資格を取得して仕事をしている人が多いようです。また、ブロック工の仕事は、中学または高校卒業後ブロック工事会社に就職後、見習いとして仕事を覚えていくケースが一般的です。ブロック積みの仕事はコンクリートブロックを意外と簡単に積めることから、本職ではない業者が請け負っているケースが多く、ブロックに鉄筋が入っていないものも少なくありません。阪神・淡路大震災でことごとく壊れたブロック塀の多くが無筋だったというデータも残っています。ブロック塀は完成してしまうと鉄筋が通っているかなど、中身は分からないものです。大地震や津波などが来たときに人や建物を守れるブロック塀かどうかは、ブロック工事をする人にかかってくるため、安全・安心なブロック塀には確かな技術の技能者による施工が必要といえるでしょう。
活躍場所
建設・建築会社、土木関係会社、工務店などに就職し、ブロック工として活躍できます。ブロック工事の事業者は大半が中小企業です。ブロック工事のあるビル、一戸建て住宅、店舗などで各種建築工事に携わります。
収入と将来性
ブロック工に要求される技術は左官職人の技術と似ていることもあり、給与は左官職人などの技術職と同様の水準と考えられています。また、ブロック建築技能士の資格だけでは給与面で優遇されませんが、この資格を取得しているとブロック工事や石工事などの一般建設業の専任技術者になれます。特定の建設工事を行う場合には営業所には関連する専任技術者を配置することが義務付けられているため、資格を持っていることで経験を積んでいき役職が付くようになると、より高い収入を期待することもできるでしょう。学歴よりも確かな技術が求められる仕事であるため、見習いから始める人も多いようですが、見習いは日給制で募集しているところが多く見られます。今後のニーズについては街中のビル、店舗、住宅、工場などいたるところでブロック塀が見られるように、ブロック工事の仕事が今後なくなることはないといえるでしょう。最近では、ブロックを工場でユニットとして組み立て、現場でユニットの据え付けを行う省力化した工法も開発されているようです。
向いている人
ブロックを積み上げる作業はほとんどが手仕事になるため、細かく神経を配り、丁寧な作業ができる人に向いています。また、ブロック1個の重さは10~15キロ程あるため、重量のある物を続けて持ち運びできるだけの体力も要求されます。
取得方法
受験者が少ないこともあり、ブロック建築技能士の試験勉強法に関する情報が非常に少ないようです。過去の試験問題集も出回っていないようですが、都道府県職業能力開発協会のweb上で過去の1級から3級までのブロック建築の学科試験問題と製作など作業試験問題を公開していますので、参考にするとよいでしょう。また、「全国建築コンクリートブロック工業会」では、2級と3級ブロック建築技能士の資格を目指している方の参考書として「よくわかるブロック建築工事」を推奨しており、当工業会で販売しています。
ブロック建築技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 | 3級 |
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普通 |
簡単 |
超簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級ブロック建築技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2023年資格日程
記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
ブロック建築技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
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国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
ブロック建築技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上、または3級合格者 ※学歴により実務経験が不要になる 3級 ・不問 |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・建築構造 ・施工法 ・材料 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・コンクリートブロック工事作業 3級 学科試験 ・建築構造 ・施工法 ・材料 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・コンクリートブロック工事作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |