資格の取り方 » 国家資格 » 技能士 » とび技能士

とび技能士

鳶職(とびしょく)は、建設現場での高所作業を専門とする職人で、その軽快で華麗な働きぶりから「現場の華」と賞賛される一方、とても危険な仕事でもあります。とび技能士は、鳶作業の段取りから仮設建設物の組み立てと解体、掘削、土止めなど、鳶職の仕事全般に関する技能を認定する国家資格です。

資格詳細
とび職人は、建設現場の高所で足場組み立てから解体まで、さまざまな仕事をする職人のことです。建設現場や業界で「とびに始まりとびに終わる」といわれているように、とび職人はあらゆる建設工事現場で先駆けて足場の下準備を行い、作業が終わると足場の解体を行うという重要な責務を担っています。建設現場で高所を華麗に動き回るとび職人は「現場の華」と称されています。とび技能士とは、とびの仕事全般の技能を認定する国家資格です。3級から1級まであり、3級は誰でも受験できますが、2級は2年、さらに1級は7年以上の実務経験が必要です。最上級の1級に合格すると、かなりの上級者の証明となるため、一目置かれる存在となり、名実ともに一流のとび職人を名乗れます。現場の主任技術者として従事することができ、親方として独立開業することも可能になり、また職業訓練校で指導員としての道も開けます。

活躍場所
建設会社や足場の組立ての専門会社に就職し、建設現場や建築・土木現場でとび職人として活躍します。近年、人手不足に陥っている業界ですので、多くの企業が求人活動を行っており、活躍できる場は多いといえます。

収入と将来性
とび職人の収入は月給よりも日給で支給されるのが一般的ですが、年収は悪くはありません。とび技能士の資格を取得することで、さらに給与アップが見込めます。特に、とび技能士1級は高い評価を得られるため、独立開業し、仕事が受注できるようになると、かなり高額な収入が得られる可能性があります。機械に頼ることのできないとびの仕事は、建築工事において必須の行程であり、今後も必要とされる職業のため、建設現場ではとび技能士の有資格者は欠かせない存在です。有資格者がいると、現場で働く上での信頼度も上がるでしょう。近年、職人の高齢化が進み、常に人材不足に悩まされている現状から見ても、今後もニーズの高い仕事であることは確かです。

向いている人
とび職人は高所で重量物の組立や設置を行うハードな仕事です。そのため人並み以上の腕力と脚力、そして持久力が必要です。また、一人前のとび職人になるには、厳しい修業時代をやり過ごせる覚悟と根性も求められます。とびの仕事は武道など、何かしらの運動経験で得た筋力や精神力を生かした仕事をしたいという人に向いているでしょう。また、高い所が苦にならず、むしろワクワクできるという人にも資質があるといえます。

取得方法
とび技能士の試験で最も重要視すべき課題は体力のようです。試験を経験した人のほとんどが実技試験は体力的にとてもハードな試験であることを指摘しています。課題自体は、それほど難易度の高いものではないようですが、なぜハードなのかというと、試験が7月中旬に実施されるからです。屋外の炎天下の中で、120分間もの間ひたすら建物を組むことになるため、体力を十分につけておくことが実技試験必勝法のひとつといえるそうです。過去のとび技能士の試験問題は、中央職業能力開発協会のサイトで過去の1級・2級・3級の試験問題を実技・学科(正解表付き)ともに公開しています。サイトで問題を閲覧して、何度もくりかえし復習しておくとよいでしょう。



とび技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級とび技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

とび技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

とび技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・施工法
・材料
・建築構造
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・とび作業

3級

学科試験

・施工法
・材料
・建築構造
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・とび作業

基礎1級

学科試験

・とび施工の方法
・とび工事用材料の種類および用途
・安全衛生に関する基礎的な知識
実技試験

・仮設の建設物の組立ておよび解体

基礎2級

学科試験

・主なとび施工の方法
・とび工事用材料の種類
・安全衛生に関する基礎的な知識
実技試験

・仮設の建設物の組立て
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

とび技能士のレビュー

まだレビューがありません