紳士服製造技能士
紳士服製造技能士は、紳士服の製作技術を認定する国家資格で、紳士注文服製作作業、紳士既製服型紙製作作業、紳士既製服縫製作業、紳士既製服製造作業に区分されています。試験は都道府県職業能力開発協会が実施し、受験には実務経験が求められます。実技試験は背広の製作に関わる内容となっています。
資格詳細
紳士服の製造は、大きく分けて、個別職人が仕立てるフルオーダーと、工業生産による既製服のレディーメードの2つに分かれます。紳士服製造技能士は、紳士服の製造に必要な採寸、型紙製作から、裁断、裁縫、仕上げなどの知識と技能を認定する資格です。紳士服の製造作業に特に資格は必要ありませんが、服飾メーカーに就職する場合でも、テーラーとして独立する場合でも、資格を持っていたほうが自分のレベルを示すことができ有利です。紳士服製造技能士には、特級、1級、2級があり、試験では各級とも学科と実技の試験が行われます。紳士服製造の実務経験者が受ける試験ですから、当然実践レベルでの技能が求められます。実技試験では実際の作業工程が試されますので、合格するには日頃の実務を通して知識と技術を十分に身につけておくことが重要といえます。服飾製造職種は、専門学校や大学で服飾について学び服飾メーカーに就職できても、紳士服の場合は背広三つ揃いを仕立てられるようになるには3年、一人前になるにはさらに経験を積み重ねていくことが必要です。
活躍場所
紳士服メーカーの製造部門、洋服仕立・販売会社、洋服仕立店、デパートの紳士服売り場などが活躍の場となります。一人前になると、カッターやデザイナー、工場長、またはテーラーとして開業して活躍することもできます。
収入と将来性
紳士服製造職人の収入は、あまり高くないようです。企業に就職し、勤続年数を重ねていくと、給与も徐々に上がっていきます。紳士服製造の中でも、高級紳士注文服を仕立てる仕事は景気の動向に影響される仕事であり、景気が衰退すると、低価格の既製服が売れ出すため、テーラーを目指す若い人が減少することが懸念されています。スーツの価格を抑えるために、外部の業者に本縫いを委託するテーラーもいるようですが、全工程を一人で行っている店もまだ数多く存在します。既製服があまりなかった頃は、洋裁師が仕立てていましたが、昨今は既製服が多く出回ってきています。しかし、オーダーメイドやリメイクの需要も多いので、より一層の技術力が求められています。注文服も既製服と同様にまだまだ需要が続くと考えてよいでしょう。
向いている人
紳士服の製造は、婦人服と比べると仕立てが難しいそうです。そのため、専門学校や大学で服飾についての知識と技術をしっかり身につけることはもちろん、服飾系の仕事にはセンスと本人の努力が必要です。また、洋裁は細かい作業が続くので、手先の器用さに加え、地道な作業が苦にならない根気強さと正確に行うための集中力がある人に向いています。
取得方法
学科と実技の試験がありますが、基本的に実務経験者が受ける試験のため、製造技術については日頃から身についているので、ほとんどの方がクリアできるようです。一方、筆記試験の方で不合格になる方が多く見られますので、過去の試験問題で問題の傾向をつかみしっかり勉強しておくことが必要といえるでしょう。過去の1級・2級の試験問題が正解表付きで公開されていますので、見ておくことをおすすめします。
紳士服製造技能士資格の難易度偏差値
特級 | 1級 | 2級 |
---|---|---|
普通 |
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級紳服製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月24日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
紳士服製造技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
紳士服製造技能士試験概要
受験資格 | 特級 ・1級合格後5年以上の実務経験 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 特級 学科試験 ・工程管理 ・作業管理 ・品質管理 ・原価管理 ・安全衛生管理および環境の保全 ・作業指導 ・設備管理 ・紳士服製造に関する現場技術 実技試験 ・工程管理 ・作業管理 ・品質管理 ・原価管理 ・安全衛生管理 ・作業指導 ・設備管理 1級・2級 学科試験 ・紳士服一般 ・材料 ・色彩および流行 ・安全衛生 ・選択科目 ・紳士注文服製作法 ・紳士既製服製造法 実技試験 ・選択科目 ・紳士注文服製作作業 ・紳士既成服型紙製作作業 ・紳士既製服縫製作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |