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時計修理技能士

職人の手で産み出される精密機械といえば、古くから、アナログ時計がその代表格でしょう。時計修理技能士は、精緻な職人技が要求されるアナログ時計の修理技術を認定する国家資格です。試験は都道府県職業能力開発協会が実施し、受験するためには1年~7年以上の実務経験が必要です。

資格詳細
時計修理の技術力を評価するために国が認定する技能検定制度の一つであり、「時計職人」とも呼ばれます。時計修理技能士とはいえ、修理作業の他にも、接客、商品管理や顧客管理、顧客との電話やメールによる受付や回答など、作業は多岐にわたります。時計修理の仕事をするために資格が必要というわけではありませんが、資格を取得しておくと就職する時や独立して開業する際にも有利になってきます。時計修理にすでに従事されている方がご自身の技術力を試すにも最適な資格です。時計修理技能士には1級から3級まであり、すべての級に指定された年数の実務経験が必要です。検定は、時計修理法、機械要素などの学科試験と、時計の修理、工数見積もりの実技試験があります。

活躍場所
活躍できる場所は主に時計店や時計メーカーです。時計修理技能士としてだけでなく、時計販売員としても働ける場合があります。また、独立を目指したいという方はメーカーや販売店で経験を積みながら1級の資格取得を目指すとよいでしょう。

収入と将来性
収入は勤務先によりかなりの差がありますが、時計技術者の中でも時計販売店などで修理を担当する人の場合はやや低めです。時計店の中には経営規模の小さい店も多いので、国内の時計メーカーと比較すると収入面でやや不利になることが理由と言えます。しかし、この職業が好きという理由で勤めている方も多いようです。大手時計メーカーで勤務する場合は修理工も会社員の平均給与かそれを上回る水準であり、勤続年数が長くなると給与も上がってくるので収入が安定してきます。最近ではスマートフォンの普及により腕時計を持たない人が多くなってきましたが、一方で高級腕時計の人気は依然と高いので修理や点検を行う時計技術者の需要は安定しています。機械式時計の生産が減少しているものの、修理やメンテナンスの必要な時計がある限り、時計職人の需要はなくならないでしょう。

向いている人
採まず、さまざまな時計を見ることや、時計の性能や歴史に興味があることなど、時計が好きであることが大前提です。非常に小さくて精密なものを扱う仕事なので、手先が器用であり、細かい作業にも集中して取り組める人に向いています。お客様の大切な時計を自分の手で修理して元通りに直すことに喜びとやりがいが感じられる人にもピッタリです。時には非常に高価な腕時計の修理を依頼される場合もありますので、確かな腕前が求められます。得意客の信頼を得られるほどの優れた技術を身につけるために、コツコツと長い年月をかけて修行できる人に向いています。

取得方法
一般的には専門学校や職業訓練校において時計の仕組みや修理について学び、卒業後に時計メーカーや時計店などに就職して腕を磨いていきます。専門学校を出ていなくても、個人の時計店で弟子入りとして働きながら仕事を覚えていく方法もあります。試験は、学科と実技に分かれており、学科試験対策としては試験勉強用のテキストがないため、主に過去問題集での勉強が必須です。過去問題集は中央職業能力開発協会で出版しています。実技では時計修理作業を実際に行いますが、3級から1級まで所定の年数の実務経験が必要なため、職場で働きながら勉強し、資格を目指すという形になります。1級レベルはスピードも求められるため豊富な実務経験が必要です。



時計修理技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級時計修理技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月31日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

時計修理技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

時計修理技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・時計
・時計修理法
・機械要素
・材料
・電子および電気
・安全衛生
実技試験

・時計修理作業

3級

学科試験

・時計
・時計修理法
・材料
・電子および電気
・安全衛生
実技試験

・時計修理作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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