鉄道車両製造・整備技能士
鉄道車両、特に電車は、先端技術の結晶であり、日本が世界に誇るテクノロジーのひとつです。また、非常に多くの乗客を高速で運ぶため、その安全性には常に細心の注意が払われていなければなりません。鉄道車両製造・整備技能士は、車両の製造および整備を通じて、乗客の安全をになえる技能があることを認定する国家資格です。
資格詳細
毎日の生活に欠かせない交通手段の電車。そんな鉄道の安全運行を陰で支えているのが鉄道車両整備士です。鉄道車両製造・整備技能士は、正式に鉄道車両整備士と名乗るために必要な国家資格となります。鉄道車両整備は、故障などのトラブルや万が一の事故を防ぐために、定期的に電車の車両を点検する仕事です。もし車両の運行中に故障などの問題が生じると、乗客に迷惑がかかってしまいます。わずかな整備ミスは、列車の遅延だけでなく、大事故につながる可能性もあります。そのような鉄道事故を未然に防ぐための重要な整備を行う人が鉄道車両整備士です。具体的には、一定期間稼動した車両の点検、分解修理、計器や装置に不備がないかの確認などが主な業務となります。鉄道車両製造・整備技能士は、1級と2級に分かれ、受験資格として、基本的に1級は7年以上の実務経験、2級は実務経験2年以上が必要です。1、2級とも学科と実技の試験があり、実技試験では、実際に機器や工具類を使用した車両製造や整備の技術が試されます。特別な資格を持っていなくても、車両整備の仕事に就くことはできますが、一般的に工業高校の電気科などや専門学校、大学を卒業した後、鉄道会社に就職して、鉄道車両整備の仕事に就き、3~5年で仕事を一通り覚えていきます。鉄道車両整備士と正式に名乗れるように、経験を積みながら、資格を目指してみてはいかがでしょうか。
活躍場所
鉄道会社に就職し、車両の製造や整備の実務作業を工場敷地内で行います。
収入と将来性
鉄道車両製造・整備技能士の年収は、一般の平均年収に比べるとやや低いようです。ただし、資格手当や昇進などが報酬アップにつながることが考えられます。地方では過疎化の影響により廃線された鉄道もありますが、鉄道業界は全体的には公共性が高い業界ですので、比較的安定した職種といえるでしょう。また、日本の高度な鉄道技術は海外に輸出されていることからも、鉄道関係の整備士の仕事は今後も需要が続くと考えられます。
向いている人
日常的に電車と向き合う仕事ですから、鉄道に関わる仕事がしたい人にとっては魅力的な仕事といえるのではないでしょうか。特に、車両のブレーキやモーターなどを扱うため、機械いじりが好きな人に適性があるといえます。鉄道車両の整備では、小さなミスや見落としが大惨事を引き起こす原因となるため、細心の注意力を持って作業することが求められます。また、チームで行う仕事が多いため、スムーズなコミュニケーション能力も必要です。何よりも、鉄道車両の故障が事故につながらないように、人の命を預かる大切な仕事をしているという責任感も欠かせません。
取得方法
鉄道車両製造・整備技能士の試験を受けるには、実務経験が必要です。そのため、まずは大学や専門学校などで鉄道関係の勉強をして、鉄道会社への就職を目指し、入社後に実務を通して必要な専門知識や技術を身につけながら、資格取得を目指すのが一般的です。過去の試験問題は、中央職業能力開発協会のHPで公開していますので、ぜひ確認しておきましょう。内容は鉄道車両製造・整備(配管ぎ装作業)1級と2級の各学科試験問題と製作等作業試験問題です。
鉄道車両製造・整備技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級鉄道車両製造・整備技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月6日
試験日
2021年1月31日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
鉄道車両製造・整備技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
鉄道車両製造・整備技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・鉄道車両一般 ・材料 ・機械要素 ・電気 ・機械工作法 ・製図 ・品質管理 ・安全衛生 ・選択科目 ・機器ぎ装法 ・内部ぎ装法 ・配管ぎ装法 ・電気ぎ装法 ・鉄道車両現図製作法 ・走行装置整備法 ・原動機整備法 ・鉄道車両点検・調整法 実技試験 ・選択科目 ・機器ぎ装作業 ・内部ぎ装作業 ・配管ぎ装作業 ・電気ぎ装作業 ・鉄道車両現図作業 ・走行装置整備作業 ・原動機整備作業 ・鉄道車両点検・調整作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |