切削工具研削技能士
切削工具研削技能士は、ボーリングカッターや丸のこなど切削工具を、万能工具研削盤などを使って研削するのに必要な技能を認定する国家資格です。研削対象となる切削工具の種類ごとに、工作機械用切削工具研削作業と超硬刃物研磨作業とに分かれています。試験は学科試験と実技試験で構成されています。
資格詳細
切削工具研削とは、カッターやドリル、丸ノコなどの切削工具の刃物の切れ味を良くするために再研削したり、一から研磨し作り上げたりする技術のことです。切削工具研削技能士は、これらの切削工具を使いこなすことができ、刃を研削、研磨するために必要な知識と技能を有していることを認定する国家資格です。工作機械用切削工具研削と超硬刃物研磨の2つの作業区分に分かれており、試験ではどちらかを選択します。資格は1級と2級があり、原則実務経験が必要です。切削工具研削技能士が多いことは会社としてPRできるため、資格取得を支援しているところが多く、テキスト代や受験料は全額会社が負担している場合もあります。研磨関係の代表的な資格の一つですので、取得しておくと転職の際にも有利となるでしょう。
活躍場所
切削工具のメーカーに就職し、工場で自動車メーカーや食品メーカーなどから依頼された各種切削工具の再研磨作業に携わります。需要のある仕事ですので、活躍できる場が多いですが、都内には少なく、大半が地方の企業です。
収入と将来性
求人サイトで「切削工具研削」と検索すると、切削工具研削技能士を歓迎している企業の求人が多数見つかります。収入は企業によりかなり差がありますが、一般の平均的な収入とあまり変わりないようです。また、切削工具研削技能士の資格を取得していると、資格手当が支給されるところが多いようです。切削・研削工具6社による2019年3月期の業績予想では、自動車関連の顧客への販売が好調で、増収を見込んでおり、国内外とも需要が続くと見られています。好調を維持している一方で、次世代自動車の登場により工具を取り巻く環境も日々変化しており、各メーカーは新製品の開発などの対応を進めています。切削工具は需要先の設備投資の動向に左右される傾向がありますが、消耗品ですので定期的なメンテナンスや買い替えなどで一定の需要が続くでしょう。
向いている人
切削工具研削の仕事は、1/100ミリ単位といった精度が求められる仕事ですので、細心の注意を払って仕事に臨める人、慎重な人、細かな作業が好きで手先の器用な人に向いています。ドリルやカッター、または回転ノコギリなどの切削工具は、多種多様な種類があり、研磨の仕方がそれぞれ異なるため、一人前になるまで3年かかると言われています。根気のいる作業ですので、仕事にじっくりと取り組める人が望まれるでしょう。ものづくりや職人の仕事に興味があり、未経験から何か手に職をつけたい人は、検討してみてはいかがでしょうか。
取得方法
学科試験は○×式と4つの選択肢から正解を選ぶ方式で、各25問の計50問出題されます。過去の試験問題については、学科と実技の両方の試験問題を中央職業能力開発協会のサイトで見ることができます。工作機械用切削工具研削作業の実技試験では、1級は万能工具研削盤を用い、ボーリングカッタの研削を行い、2級は溝入れスローアウェイチップの研削とエンドミルの再研削を行います。超硬刃物研磨作業を選択した場合は、1級・2級ともに、万能工具研削盤を使い、超硬丸のこと超硬カッタを研磨するという内容です。学科試験は独学で可能ですが、実技試験対策としては資格を有する先輩にアドバイスをもらいながら練習を積んでいくとよいでしょう。資格取得を支援している会社が多いので、技能試験に向けて学べる環境が比較的整っているのではないでしょうか。
切削工具研削技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級切削工具研削技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年9月6日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
切削工具研削技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
切削工具研削技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・研削一般 ・材料 ・材料力学 ・製図 ・電気 ・安全衛生 ・選択科目 ・工作機械用切削工具研削法 ・超硬刃物研磨法 実技試験 ・選択科目 ・工作機械用切削工具研削作業 ・超硬刃物研磨作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |