ボイラー溶接士
ボイラーおよび圧力容器は、溶接によって製造されているため、これらの製造や改修をおこなう際には専門の溶接技術が必要です。ボイラー溶接士は、その技術を身につけ、ボイラーの製造・修繕に活躍します。普通ボイラー溶接士と特別ボイラー溶接士に分かれており、前者は溶接部の厚さが25ミリ以下に制限されています。
資格詳細
ボイラーは、燃料の灯油や石炭などを燃やし、そのエネルギーによりお湯や水蒸気を作る機器です。身近なところでは、お風呂の給湯システムに使われていますが、その他では工場や病院、発電所など大型の建物にはボイラーで動いている機械がいろいろあります。ボイラー溶接士は、ボイラーまたは圧力容器などの製造、修理を行える溶接のスペシャリストです。ボイラーは特殊な容器のため、通常の溶接よりもより専門的な知識がないと溶接を行えません。また、溶接の仕事はわずかのミスが大きな事故につながる可能性があるため、正確で高度な技術が求められます。この資格は、「普通」と「特別」の区分に分かれており、特別ボイラー溶接士はすべての溶接作業に携われますが、普通ボイラー溶接士は条件付き(溶接部の厚さが25mm以下)で作業に従事します。実技試験も実施されるため、見習いとして実務経験を積みながらボイラー溶接士の資格取得を目指す場合が多いようです。ボイラー溶接士の有資格者は溶接系の工場への就職に有利ですが、他の溶接系の資格も取得しているとかなり就職に役立つでしょう。
活躍場所
活躍の場は、ボイラーを製造する工場、発電所、製造業を中心とした職場などです。溶接の仕事は資格を取得していないと行えないため、比較的求人が高い傾向にあります。
収入と将来性
ボイラー溶接士の収入は比較的高いと言われていますが、個人の能力と会社の業績により異なります。能力が低ければ業績の良い会社では採用してもらえないため、能力次第といえるでしょう。高度な技術や経験を要する高圧ボイラーなどを扱う溶接士になると、かなり高額な年収を望めるようですが、そこに至るまでは20年間程技術を磨き、知識を深める努力が必要です。この仕事は専門職であり、有資格者でないと従事できない仕事のため、求人需要が比較的高い傾向にあります。今後も将来性があるといえるでしょう。
向いている人
高度な技術が必要とされる仕事であるだけでなく、わずかのミスが大きな事故にも繋がりかねないため、常に丁寧に確実な仕事ができる人が求められます。そのため、溶接のプロとして、将来にわたり活躍していこうとする強い意思を持っている人に向いているでしょう。また、一定の技術を習得するために、地道にコツコツと腕を磨く必要があるため、根気がある人に向いている仕事ともいえます。
取得方法
ボイラー溶接士の試験は、難易度としてはやや易しいとされています。しかし、学科試験と実技試験があり、幅広い知識と経験は必要です。実技では、アーク溶接について実際の作業を行いますが、実技については独自の合格ラインがあるようです。詳細については不明ですが、どちらかというと外観のきれいさというよりもアンダーカットに気を付けて溶接できているかが重要のようです。実地に練習を積み重ねておきましょう。また、特別ボイラー溶接士の受験資格として、普通ボイラー免許取得後の実務経験が1年以上となっているため、特別ボイラー溶接士の実技試験では、その分合格率が高いようです。学科試験に関しては、「特別」でも「普通」でも過去問題集を繰り返し解いておくことが非常に重要です。安全知識や法令関係なども問われますので、漏れがないように万遍なく勉強しておきましょう。なお、東京都溶接協会で学科試験の受験準備講習会(有料)を実施しています
ボイラー溶接士資格の難易度偏差値
特別 | 普通 |
---|---|
簡単 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ボイラー溶接士免許 取得
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は関東センターの情報。
願書受付
試験開催地によって願書受付日等が異なります。
試験日
2021年1月28日
合格発表
試験開催地によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
ボイラー溶接士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 業務独占資格 | 横綱クラス | 独学 通学 |
ボイラー溶接士試験概要
受験資格 | 特別ボイラー溶接士 普通ボイラー溶接士免許を受けた後、1年以上ボイラーまたは第一種圧力容器の溶接作業の経験がある者(ガス溶接、自動溶接を除く) 普通ボイラー溶接士 1年以上溶接作業の経験がある者(ガス溶接・自動溶接を除く) |
試験内容 | 特別ボイラー溶接士 学科試験 ・ボイラーの構造およびボイラー用材料に関する知識 ・ボイラーの工作および修繕方法に関する知識 ・溶接施行方法の概要に関する知識 ・溶接棒および溶接部の性質の概要に関する知識 ・溶接部の検査方法の概要に関する知識 ・溶接機器の取扱方法に関する知識 ・溶接作業の安全に関する知識 ・関係法令 実技試験 ・横向き突合せ溶接 普通ボイラー溶接士 学科試験 ・ボイラーの構造およびボイラー用材料に関する知識 ・ボイラーの工作および修繕方法に関する知識 ・溶接施行方法の概要に関する知識 ・溶接棒および溶接部の性質の概要に関する知識 ・溶接部の検査方法の概要に関する知識 ・溶接機器の取扱方法に関する知識 ・溶接作業の安全に関する知識 ・関係法令 実技試験 ・下向き突合せ溶接および立向き突合せ溶接 |
合格率 | 62.2%(普通) |
願書受付期間 | 7月~8月・12月~1月 |
試験日程 | 9月・2月 |
受験地 | 各ブロックの安全衛生技術センター (北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・九州) |
受験料 | 学科試験 6800円 実技試験 特別: 21800円普通: 18900円 |
合格発表日 | 試験日に合否発表日を告知 | 受験申込・問合せ | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階 TEL 03-5275-1088 |
ホームページ | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 http://www.exam.or.jp/index.htm |