資格の取り方 » 国家資格 » 工業 » 放射線取扱主任者

放射線取扱主任者

病院や大学などの教育機関、研究機関、民間企業などでは、放射性同位元素や放射線発生装置が利用されています。放射線取扱主任者は、それらの施設に勤務し、放射線障害を防止するための管理・監督をおこないます。原子力規制委員会が管轄する国家資格であり、受験資格は無制限ですが、合格するためには高度な専門知識が求められます。

資格詳細
この資格は、放射線障害防止法に基づき放射性同位元素および、放射線発生装置を扱う際に放射線障害の事故等を防止す目的で監督者を国家資格として認定することを目的としています。資格の区分としては、第1種と第2種及び第3種に分けられています。第1種と第2種は国家試験を実施し、試験合格した後に国の指定期間が実施する資格講習を受講することで資格を取得できます。また、第3種では資格試験は無く資格講習を修了することで資格を取得できます。尚、医療現場では医師又は歯科医師はこの資格を持たなくても、放射線取扱主任者として選任することが可能となっており、薬剤師も一定の条件では同様に選任が可能となっています。

活躍場所
放射線取扱主任者は、放射性同位元素および、放射線発生装置を扱う分野となりますので、メインは医療分野や薬剤の分野における放射線を扱う機器の取り扱いから管理に関する業務を担当することとなります。放射線はレントゲン撮影やがん治療に代表される放射線治療だけでなく、医療機器や注射針等の滅菌等にも放射線は使用されます。また、薬剤や商品開発の分野でも放射線を測定等に用いるケースは多く、使用後の放射線を含む廃棄物の取り扱いにも放射線取扱主任者が必要とされる業務があります。放射線を取り扱う分野全般では必須の人材といえます。

収入と将来性
放射線取扱主任者は、第1種を取得していると原子力を扱う施設等で作業責任者として選任されることが多く、一般的な事務職正社員より高い給与を得ることができます。医療業界では診断用の放射線発生装置等や治療に用いるための放射性同位元素や放射線発生装置の管理業務の主任者として扱われることから、やはり一般事務職よりは高めの給与を得ることができます。製薬メーカ等で測定用の放射線装置の管理者になった場合は年収は一般事務職と同等の給与水準となりますが、会社により資格手当が付く事があります。

向いている人
放射線取扱主任者は、理科系の分野の資格となりますので学生時代から理数系の専攻をしている方がこの資格を取得しやすいといえます。また医療分野の中にも含まれる業種になりますので、医療業界で仕事をしたいと思っている方にもお勧めの資格です。放射線取扱主任者の上位の資格を取得するためには、まず第2種の資格試験に合格した後に資格講習を受講することとなりますので、資格取得に向けた勉強を地道に進めることが合格への近道となります。

取得方法
放射線取扱主任者は、公益財団法人原子力安全技術センターが主催する資格試験と試験合格後に資格講習を受講することにより、放射線主任技術者の国家資格を取得できます。筆記試験の勉強は、書店で問題集やテキストを購入したり、通信教育を利用して勉強する方法がメインとなります。この資格は科目合格が無く1度の試験で科目別5割以上、全体で6割以上の点数を取る必要がありますので、出題科目を幅広く勉強することが重要です。また、出題傾向もその年で変化がありますので、専門学校が主催する講習会に参加して、最新の傾向を掴むことも大事です。計算問題から暗記問題まで幅広く出題されますので、余裕を持たせたスケジュールを立てて試験勉強を始めると良いでしょう。



放射線取扱主任者資格の難易度偏差値

第1種 第2種
偏差値57 偏差値56
普通
普通
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 第○種放射線取扱主任者免状 取得
所轄・主催:
環境省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は第2種の情報。
願書受付
2019年5月13日~2019年6月17日
試験日
2019年8月23日
合格発表
2019年10月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

放射線取扱主任者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(優) 必置資格 横綱クラス 独学 講習 通学

放射線取扱主任者試験概要

受験資格 不問
試験内容 筆記試験(択一式のマークシート方式)

第1種試験
(2日間)
・物理学、化学及び生物学のうち放射線に関する課目
・物理学のうち放射線に関する課目
・化学のうち放射線に関する課目
・放射性同位元素および放射線発生装置による放射線障害の防止に関する管理技術ならびに放射線の測定技術に関する課目
・生物学のうち放射線に関する課目
・放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律に関する課目

第2種試験

・放射性同位元素による放射線障害の防止に関する管理技術I
・放射性同位元素による放射線障害の防止に関する管理技術II
・放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律に関する課目
合格率 23.5%(第1種)
願書受付期間 5月中旬~6月中旬
試験日程 8月下旬
受験地 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡
受験料
第1種:
14565円
第2種:
10389円
合格発表日 10月下旬
受験申込・問合せ 公益財団法人 原子力安全技術センター 主任者試験グループ
〒112-8604 東京都文京区白山5-1-3-101 東京富山会館ビル4階
TEL (03)3814-7480 FAX (03)3814-4617
ホームページ 原子力安全技術センター
http://www.nustec.or.jp/syunin/syunin01.html

放射線取扱主任者のレビュー

まだレビューがありません