警備員

社会のさまざまな場所で人々の安全を守る警備員。試験に合格した人の多くは、警備保障会社に勤務し、施設やイベントなどの警備だけでなく、空港や危険物の運搬警備などもおこないます。登録講習機関による講習を受講する場合、修了後には学科試験と実技試験が免除されます。

資格詳細
大小さまざまな商業施設や集合住宅、工場、駐車場、工事現場などで、人びとの安全を見守る警備員は、日常生活を安心して送る上で、警察よりも身近に頼れる存在です。建物の内外や人の大勢あつまる場所、または人の目が行き届かない場所などを監視し、事件や事故の発生を未然に防止するのが主な職務です。警備員になるために特に資格は必要ありませんが、国家資格として「警備員検定試験」があり、業界で高い信用を得ているほか、特定種別の警備業務は検定合格者にしかおこなえない場合があります。

活躍場所
警備員の活躍場所は、デパートやショッピングモール、テーマパークなどの大型商業施設をはじめ、大型マンションやイベント会場、空港など、大勢の人が利用する場所。あるいは駐車場や工事現場など、事故の発生リスクが高い場所です。警察ほど強力な装備や権限はありませんが、その場の秩序を維持するのに充分な能力を有しており、特に防犯や事故防止に大きな効果を発揮しています。人びとの生活や娯楽が安全かつ安心して送れるために、警備員の存在は欠かすことができません。

収入と将来性
治安のよさで世界に知られる日本ですが、地下鉄サリン事件以降、大規模テロへの警戒心が高まりつつあります。昨今の国際的なテロの流れからはいくらか距離を置いているものの、その脅威と無縁でないとの意識はもはや日本社会の一般認識となっています。こうした変化にしたがい、民間の警備員の重要性もまた高まっており、とりわけ警備員検定試験に合格するようなスペシャリストの需要が増しています。警備員としてキャリアを積み、高収入を目指すのなら、警備員検定の国家試験はぜひパスしておきたい関門です。

向いている人
警備員と一口に言っても、その仕事は多岐にわたっており、一日中ただ座っているだけというような職場もありますが、やはり基本的には「体が資本」の職業です。夜勤や危険な場所の巡回など、過酷な労働環境に耐えられるだけの体力がなければつとまりません。また、人びとの安全を守るという使命をまっとうするために、強い責任感も求められるでしょう。商業施設などでは、お客さんへの対応も必要になる場面があるので、人あたりのよさが求められることもあります。

取得方法
警備員検定の取得方法には2つのパターンがあります。都道府県の公安委員会が実施する検定を受験するか、登録講習機関が実施する講習を受けて修了考査を受験するかです。いずれも試験は、実技試験を含む専門的な内容であるため、独学でいきなり挑戦できるような試験ではありません。警備会社などに就職して経験を積んでのち、警備員特別講習事業センターや航空保安警備教育システムが実施する登録講習を受け、修了考査に合格して取得するのが現実的な方法です。



警備員資格の難易度偏差値

各種1級 各種2級
偏差値49 偏差値46
簡単
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 施設警備業務検定○級 合格
平成○年○月○日 交通誘導警備業務検定○級 合格
所轄・主催:
各都道府県公安委員会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

都道府県公安委員会により実施され、開催箇所により日程が異なる
願書受付
試験開催地によって願書受付日等が異なります。
試験日
試験開催地によって試験日等が異なります。
合格発表
試験開催地によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

警備員資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(良) 業務独占・必置資格 横綱クラス 独学 講習 通学 公式テキスト

警備員試験概要

受験資格 全業務検定共通
1級:
2級合格者で当該業務に1年以上の実務経験を持つ現職警備員
2級:
不問
試験内容 警備業務検定(警備員検定)には、以下の6種類があり、それぞれ1級と2級の等級がある。種類と等級を選んで受験する。

施設警備業務検定
(1級・2級)
警備業務対象施設における破壊等の事故の発生を警戒し防止するための警戒業務を実施するために必要な知識・能力を問う。(旧・常駐警備業務検定)

交通誘導警備業務検定
(1級・2級)
工事現場その他、人、又は車両の通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務(交通の誘導に係る者に限る)を実施するために必要な知識・能力を問う。

雑踏警備業務検定
(1級・2級)
人の雑踏する場所における負傷等の事故の発生を警戒及び防止する業務(雑踏の整理に係るものに限る)を実施するために必要な知識・能力を問う。

貴重品運搬警備業務検定
(1級・2級)
運搬中の現金・貴金属・有価証券・美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒、防止する業務を実施するために必要な知識・能力を問う。

核燃料輸送警備業務検定
(1級・2級)
運搬中の核燃料物質等に係る盗難等の事故の発生を警戒、防止する業務を実施するために必要な知識・能力を問う。

空港保安警備業務
(1級・2級)
空港その他の飛行場において航空機の強取等の事故の発生を警戒し、防止する業務(航空機に持ち込まれる物件の検査に係るものに限る)を実施する上で必要な知識・能力を問う。
合格率 64.3%(2級)
願書受付期間 毎月
※都道府県の公安委員会により異なる
試験日程 毎月
※都道府県の公安委員会により異なる
受験地 都道府県の公安委員会により異なる
受験料
施設警備業務検定:
16000円
交通誘導警備業務検定:
14000円
雑踏警備業務検定:
13000円
貴重品運搬警備業務検定:
16000円
核燃料輸送警備業務検定:
16000円
空港保安警備業務:
16000円
合格発表日 毎月
※都道府県の公安委員会により異なる
受験申込・問合せ 都道府県の公安委員会
ホームページ

警備員のレビュー

(1件)

資格取得により変わったこと

2022年12月06日
私は警備の仕事について3年となります。就職のしやすさからこの仕事を選びました。
日々の業務は、施設での入退室管理や鍵等の管理、防犯関係です。私は、大学での警備を任されています。
仕事自体は以前の仕事とは違い、ノルマもなく単調な仕事が多いです。しかしながら、何か問題が起こった時に的確に対処できるようにこの資格を取りました。
資格取得のために身につける知識として、心肺停止時の心肺蘇生や火災発生時の対処方法などです。
本による知識だけでなく実際に体を動かすことにより、自信も身につけることができました。
このことにより、けが人などのレアケースの場合も落ち着いて対応できるようになりました。
また、警備会社にもよるかもしれませんが賃金に反映します。私の場合は資格手当がついたり、時給制から月給制へと変わり基本給自体が上がりました。
また、高額ではありませんがボーナスも出るようになりました。
警備業務は誰でもできるような考えがあるかとは思いますが、場所や施設によっては資格保持者を必ず設置しなければならない所もあります。
資格を持つことにより自分自身に価値をつけ、会社から必要と見なされるようにもなります。
資格の取得方法としましては、検定試験を直接受験する方法と特別講習を受講し修了する方法があります。私は特別講習を受講しました。
講習期間は4日間で、1日9:00~17:00でした。最終日は午後から実技と科目の試験がありました。
講習の1週間ほど前にはテキストや資料を入手できるので、講習日までにテキストを2~3回読みだいたいの内容を頭に入れました。
実際に講習が始まると試験の要点を講師の方が教えていただけました。後から振り返ると、講師が指し示した要点だけを押さえても十分に学科試験は受かりました。
学科試験の出題数は20問で合格基準は90%です。
この数字だけを見ると身構えてしまいますが、講習の中でも何回も模擬試験をしていただけたので試験に対する苦手感も払しょくできました。
実技の範囲は、火災警報が鳴った時の対処方法、警察への連絡方法、護身術、救護、人の入退室時の危険物の検査、それとビデオにより巡回時の重要チェック項目の正誤を応えるものでした。
火災警報に関しては、放送の文言は覚えなくともよく指示や機械操作の順番を覚えるものでした。警察への連絡方法は、事件の大まかな内容を書かれた紙を見てその内容を1分以内にメモをし、自分のメモを見て警察とのやり取りをするものでした。
護身術は警戒杖というものを使い構えや振り回しの動作をするのみで、実際に相手と向き合うことはありませんでした。救護では、意識のない人への声掛けと回復体位のとりかたです。
入退室管理では、実際にカウンターのような舞台でお客様相手に決まった文言と誘導をしました。ビデオによる実技は、はっきり言って間違い探しです。はじめに正しいビデオを見て、2回目のビデオで間違っているところを解答用紙に書くというものです。
確実に試験の合格を目指すのなら、講習を受けるのが一番の近道といえます。
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