税理士
税務のスペシャリストである税理士は、企業や個人から依頼を受けて、所得税や法人税、相続税、固定資産税、事業税などの税務業務を代行し、各種書類の作成や税に関する相談を受け付けます。資格試験は難関ですが、5科目すべてに合格するのに何年かかってもよいので、無理をせずに自分に合ったペースで受験してゆくのがおすすめです。
資格詳細
税務のエキスパートとして知られる税理士は、個人や法人からの依頼に応じて、所得税や法人税、相続税、消費税などといった各種の税金に関して、相談および書類作成、申告代理などをおこなえる国家資格です。特に税務代理は税理士の独占業務となっています。納税だけでなく節税においても、余計な手間や損失を出さないために、税理士は必要不可欠な存在です。また、税理士は、税務の面から企業経営をコンサルティングする役割も果たしています。
活躍場所
税理士の資格を取得後、まずは税理士事務所や会計事務所に勤務して経験を積むのが一般的です。いきなり独立開業しようとしても、特別なコネクションがない限り、顧客がつかないため、事業の成功は難しいでしょう。税理士事務所への就職・転職は、国家試験の5科目すべてに合格している人のほうが有利ですが、全科目合格でなくとも採用する事務所は少なくありません。また、就職の際には簿記などの他の資格が求められる場合があります。そうして事務所に就職後、キャリアをかさねて人脈をきずき、満を持して独立開業する、というルートが定番となっています。
収入と将来性
税理士の収入は、景気によって左右される面があります。好景気であるほど税収が増えるわけですから、単純に税理士の出番も増えます。しかし不景気なら不景気なりの需要があり、とりわけ「節税」が大きな関心事になります。企業や個人が税理士に期待することも、まさに納税を極限まで適正化してほしいというのが基本ですので、税理士としての技量は節税ノウハウをどれだけ熟知しているかによって評価が決まると言っても過言ではありません。こうしたスキルに長けた税理士は、独立開業してのちも安定した高収入が望めるでしょう。ただし、いずれにしても、資格取得直後の駆け出し税理士として税理士事務所や会計事務所に勤務しているあいだは、さほど大きな収入は望めません。修業期間と心得て辛抱しましょう。また、税理士の国家試験は、企業に経理担当者として勤務している人には最良のキャリアアップになりえます。企業によっては、5科目のうち1科目でも合格できれば報奨金をあたえるといったケースもあります。社内での評価を高め、収入アップや昇進につなげるチャンスです。
向いている人
税理士に向いているのは、デスクワークを苦にすることなく、むしろ好きであり、かつ、堅実な性格の人です。また、他人の帳簿を取りあつかうため、責任感の高さ、あるいは公平さも求められます。国家試験において5科目の壁をひとつひとつ突破するために、試験勉強にも辛抱強さや集中力が重要となってきます。
取得方法
税理士の国家試験では、「簿記論」と「財務諸表論」の必須2科目、「所得税法」または「法人税法」から選択した1科目、「相続税法」「消費税法または酒税法」「国税徴収法」「住民税または事業税」「固定資産税」のうちから選択した2科目、計5科目で試験が実施されます。みずから選択した科目ばかりとはいえ、一度に全科目を合格しようとは考えずに、ある程度は気楽にコツコツと、自分のペースで勉強するのがミソです。税理士の試験には、参考書や問題集といった資料にこと欠かず、専門学校や通信講座も多くありますので、自分に合ったスタイルで気長に勉強を進めてゆくのがおすすめです。専門学校を選ぶ際には、合格実績を重視して堅実に選び出すようにしましょう。
税理士資格の難易度偏差値
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超難関 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 税理士試験 合格
平成○年○月○日 税理士 登録
平成○年○月○日 税理士 登録
所轄・主催:
財務省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年5月7日~2020年5月19日
試験日
2020年8月18日~2020年8月20日
合格発表
2020年12月18日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
税理士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
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国家資格 | 独立開業にすごく有利 | 業務独占資格 | 横綱クラス | 独学 通学 通信 |
税理士試験概要
受験資格 | 受験資格はいくつかの分野から定められており、以下いずれかの要件を満たす必要がある。 学識による受験資格 ・大学又は短大の卒業者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者 ・大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者 ・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者 ・司法試験合格者 ・公認会計士試験の短答式試験に合格した者 資格による受験資格 ・日商簿記検定1級合格者 ・全経簿記検定上級合格者 職歴による受験資格 ・法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者 ・銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者 ・税理士、弁護士、公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者 その他、受験資格の認定は多岐に渡るので国税庁のサイトで要確認。 |
試験内容 | 会計学 :2科目・簿記論 ・財務諸表論 税法 :3科目を選択・所得税法 ・法人税法 ・相続税法 ・消費税法または酒税法 ・国税徴収法 ・住民税または事業税 ・固定資産税 会計学2科目と税法3科目(選択)の計5科目に合格することで資格を取得できる。一度に全科目を受験する必要はなく、1科目ずつでかまわない。 |
合格率 | 15.3% |
願書受付期間 | 5月下旬 |
試験日程 | 8月中旬(3日間) |
受験地 | 札幌・仙台・川越・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・大宰府・熊本・那覇 |
受験料 | 受験を申し込む科目の数による 1科目: 4000円2科目: 5500円3科目: 7000円4科目: 8500円5科目: 10000円 |
合格発表日 | 12月中旬 | 受験申込・問合せ | 国税審議会 〒100-8978 東京都千代田区霞が関3丁目1番1号 国税庁内 電話(代)03(3581)4161(内線)3634 |
ホームページ | 税理士試験情報|調達・その他の情報|国税庁 http://www.nta.go.jp/sonota/zeirishi/zeirishishiken/zeirishi.htm |
税理士のレビュー
(1件)
hachiyo
税理士はクライアントと一緒に会社を盛り立てる、やりがいのある仕事です。
2018年11月05日
税理士試験は、5科目の試験を合格する必要があります。科目合格制なので1科目ずつ積み上げていくことが出来るので、仕事をしながら受ける方は1年に1~2科目ずつの受験が一般的です。
合格率だけを見れば、それぞれの科目が10~20%弱の合格率ですので、努力すれば合格できる試験ですが、1科目ごとに必要となる知識量が多いので、1科目1回(約1年の学習期間)で合格するのは結構大変です。
あとは、絶対に仕事を不合格の言い訳にしないことです。私の場合は、初めて受験する科目は、出来なくて当然と考えて、3月までに再受験の人と同等くらいの点数に持っていこうと頑張りました。受験科目も、必須科目以外は合格しやすさ・学習の分量で選択し、あれこれ手広く押さえるのは仕事しながらでは不可能なので、予備校の必須論点のみに絞ってやり込むようにしました。本試験前は、押えていない論点が出たらどうしようという不安との戦いでした。
今、税理士業界は後継者不足で困っている事務所が多いです。AI導入で無くなる資格などと言われていますが、中小企業であるクライアントのIT化を進めていくのが先という状況。まだまだ仕事はたくさんありますし、企業の方と直接触れ合って一緒にその会社を盛り立てていくという面白みもあります。早く合格してやりがいのある仕事を手に入れて下さい。
合格率だけを見れば、それぞれの科目が10~20%弱の合格率ですので、努力すれば合格できる試験ですが、1科目ごとに必要となる知識量が多いので、1科目1回(約1年の学習期間)で合格するのは結構大変です。
あとは、絶対に仕事を不合格の言い訳にしないことです。私の場合は、初めて受験する科目は、出来なくて当然と考えて、3月までに再受験の人と同等くらいの点数に持っていこうと頑張りました。受験科目も、必須科目以外は合格しやすさ・学習の分量で選択し、あれこれ手広く押さえるのは仕事しながらでは不可能なので、予備校の必須論点のみに絞ってやり込むようにしました。本試験前は、押えていない論点が出たらどうしようという不安との戦いでした。
今、税理士業界は後継者不足で困っている事務所が多いです。AI導入で無くなる資格などと言われていますが、中小企業であるクライアントのIT化を進めていくのが先という状況。まだまだ仕事はたくさんありますし、企業の方と直接触れ合って一緒にその会社を盛り立てていくという面白みもあります。早く合格してやりがいのある仕事を手に入れて下さい。
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