揚貨装置運転士
船に設置されたクレーンまたはデリックを操作するには、労働安全衛生法にもとづく国家試験に合格して、揚貨装置運転士の資格を取得する必要があります。
資格詳細
港湾の荷役作業で荷重5トン以上の揚貨装置を扱うために必要な国家資格です。揚貨装置とは、船舶側に取り付けられたデリックといわれるクレーンのことをいい、船から陸と陸から船への貨物の積み替え荷役作業で使われます。この揚貨装置は操作する人のスキル次第で作業効率が変わってしまうこともあるため、作業上重要なポジションです。船上でのクレーンの操作は陸上に比べるとバランスを取るのが難しいため、陸上での操作が可能なクレーン運転士の免許を取得していても、揚貨装置の操作はできません。港湾の荷役作業では揚貨装置が多くの作業で使われているため、この資格は港湾における荷役作業従事者にとって必要不可欠な資格といえるでしょう。なお、吊上荷重が5トン未満の揚貨装置については、指定の技能講習のみで操作が可能です。船に設置されているクレーンは、吊り荷の扱いによって揚貨装置を用いるときもあれば、移動式クレーンのときもあり、それぞれが別免許です。そのため、できれば移動式クレーン運転士の資格もあわせて取得しておくと安心でしょう。
活躍場所
港湾関係の仕事がメインであり、港湾運送や港湾荷役関連の会社でクレーンなどを使って積み荷の積み卸し作業に従事します。フォークリフト運転の資格も持っていると、さらに活躍の場が広がるでしょう。
収入と将来性
揚貨装置運転士の平均年収は、高収入とは言えませんが、業界内で需要が高いため、安定した収入で推移しています。船舶関係、湾岸現場では必要不可欠の存在ですので、企業からも重宝されるため、転職の際にも有利です。今後も安定したニーズが望めるでしょう。
向いている人
港湾で荷役作業に従事している人に向いています。特に船舶などに取り付けられた揚貨装置は船と陸の荷物の運び出しに必要な設備ですので、仕事で必要とされるなら、免許を取得する必要があります。また、クレーン運転士免許を取得している方にとっては易しい試験であり、試験の一部が免除されるメリットもありますので取得しておくことをおすすめします。揚貨装置運転士は、クレーンを操作・運転する仕事なので、基本的に乗り物の運転が好きな人に適している仕事といえるでしょう。
取得方法
国家資格としての難易度は比較的低めです。学科試験では、揚貨装置の知識をはじめ、関係法令、原動機や電気、揚貨装置運転のための力学などについての専門知識が求められますが、テキストや過去問題を押さえておけば、十分合格を狙えます。得意・不得意などのバラつきがないように、全科目を満遍なく勉強しておくとよいでしょう。実技試験では、揚貨装置を実際に運転できることが前提ですので、事前に講習などで運転の仕方を学ぶことが必要です。自動車教習所や重機メーカーの私設教習所など、各都道府県労働局の登録教習機関で実技教習を行っており、それを受講するのが一般的です。実技教習の日程や費用は各教習所で確認しておきましょう。揚貨装置運転実技教習を修了すると、修了日から起算して1年以内は実技試験が免除されます。
揚貨装置運転士資格の難易度偏差値
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 揚貨装置運転士免許 取得
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は関東センターの内容。その他センターは日程が異なる。
願書受付
試験開催地によって願書受付日等が異なります。
試験日
2020年10月7日
合格発表
試験開催地によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
揚貨装置運転士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | 専門的資格(良) | 特になし | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
揚貨装置運転士試験概要
受験資格 | 不問 |
試験内容 | 学科試験 ・揚貨装置に関する知識 ・関係法令 ・原動機および電気に関する知識 ・揚貨装置の運転のために必要な力学に関する知識 実技試験 ・揚貨装置の運転 ・揚貨装置の運転のための合図 |
合格率 | 74.1%(学科) |
願書受付期間 | 試験日の2カ月~14日前 |
試験日程 | 年2回程度 |
受験地 | 全国7カ所の安全衛生技術センター |
受験料 | 学科試験: 6800円実技試験: 11100円 |
合格発表日 | 試験当日に告知 | 受験申込・問合せ | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階 TEL 03-5275-1088 |
ホームページ | 資格の紹介(クレーン・デリック運転士(限定なし)〔クレーン限定〕〔床上運転式クレーン限定〕) http://www.exam.or.jp/exmn/H_shokai206.htm |