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海技士試験 内燃機関海技士(機関)

大型船舶の運航には、国土交通省が実施する海技士試験に合格して、海技士免許を取得することが必須条件になります。また、航行する区域や船舶の大きさなどにより、いくつかの種類や級に細分化されており、多角的に航海の安全を支えるシステムになっています。

資格詳細
内燃機関海技士の資格は、海技士 (機関)のうちの1つで、ガソリン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関に限定された資格となります。内燃機関海技士試験は、それらの内燃機関を備えた船舶の整備や操作に関するエンジニアになるための国家資格です。試験は国土交通省の各地方運輸局によって運営されています。現在、内燃機関を動力源とする船舶が多いので、内燃機関海技士の資格を取得することで、多くの船舶で機関の運転ができるようになります。内燃機関海技士は、船の出力などによって2級から6級までに分かれており、1級はありません。内燃機関海技士は海技士(機関)に属する資格ですが、蒸気タービンなどの外燃機関は扱わないため、1級はないとされています。つまり、海技士 (機関)はすべての船舶が対象となりますが、内燃機関海技士は内燃機関を搭載する船舶に限定されるということです。受験するには、18歳以上であることのほかに、等級ごとに乗船履歴についての詳細な規定がありますので、しっかり確認しておきましょう。なお、資格取得には、試験合格後に免許講習を受講することが必要です。

活躍場所
内燃機関海技士は、一般的には海洋関連会社、商船会社、船舶管理会社、貿易会社など、船舶に関わるさまざまな企業に勤務し、貨物船や客船、タンカー、作業船、漁船などの内燃機関を備えた船舶で活躍することになります。

収入と将来性
内燃機関海技士に限らず、一般的に海技士の収入は高収入です。大卒でなくても、日本人の平均年収以上が期待でき、船長レベルではかなりの高収入を狙えます。理由としては、海技士の仕事はつねに危険を伴うハードな仕事のため、待遇が手厚く、高収入であると考えられます。ただし、海運会社の規模や乗船する船舶によって差があり、船舶の種類では外航客船での勤務が最も高収入を期待できるようです。船舶は海運国家の日本で必要不可欠です。業界では機械のAI化が今後予想されているものの、最終的な確認は人の手による部分も多く、今後も内燃機関士の需要が続くと見込まれます。また、船が大型化・高性能化するにつれて、専門知識のあるエンジニアの需要が増えているため、この資格の需要も高まっています。

向いている人
大前提として、海が好きで航海が好きな人に向いている仕事です。一度出航すると、24時間体制で交代制の当直スケジュールにより、エンジンや計器の運転、監視を行いますが、機関室の中は動力源による熱量が大きく、室温がかなり高くなります。そのため、基礎体力があり、きちんと体調管理ができる人が求められます。また、長期間海の上にいる仕事ですので、メンタル面でもコントロールできることが必要です。

取得方法
筆記試験、身体検査、口述試験に合格し、その後免許講習を受けることで資格を取得できます。筆記試験は、機関・執務一般に関して出題され、筆記試験合格者に対して身体検査(視力、聴力、眼疾患の有無など)が行われ、身体検査の合格者のみ、口述試験に進むことができます。筆記試験対策としては、過去問題を徹底的に解いていくのが最も効率的です。また、口述試験の出題は学科試験と同様の範囲からとのことですので、学科試験で高得点を得ることを目指して勉強を進めるとよいでしょう。海技士関係の問題集や参考書は、海文堂が出版しているものが多いようです。ネットでも購入できますので、調べてみるとよいでしょう。



海技士試験 内燃機関海技士(機関)資格の難易度偏差値

2級 3級 4級 5級 6級
偏差値57 偏差値52 偏差値47 偏差値42 偏差値37
普通
普通
簡単
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 燃機関海技士(機関)○級免状 取得
所轄・主催:
国土交通省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

会場により日程が異なる
願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

海技士試験 内燃機関海技士(機関)資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 就職や転職にかなり有利 業務独占資格 横綱クラス 独学 通信

海技士試験 内燃機関海技士(機関)試験概要

受験資格 ・級ごとに定められた乗船履歴
※免許の取得は18歳以上
試験内容
身体検査

視力・聴力・眼疾患・ほか疾病、身体機能障害

学科試験:
筆記試験(多肢選択)と口述試験
機関・執務一般・英語(6級を除く)

2級:
出力3000キロワット以上の内燃機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶、出力1500キロワット以上の内燃機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶。

3級:
出力1500キロワット未満の内燃機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶、出力750キロワット以上の内燃機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶など。

4級:
出力1500キロワット未満の内燃機関を有する近海区域を航行区域とする船舶、出力750キロワット未満の内燃機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶など。

5級:
出力750キロワット未満の内燃機関を有する近海区域を航行区域とする船舶、出力750キロワット以上の内燃機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶など。

6級:
出力750キロワット未満の内燃機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、出力750キロワット未満の平水区域を航行区域とする船舶。
合格率 非公開
願書受付期間 試験日の35日(2月は40日)~15日前
試験日程 4月・7月・10月・2月
※臨時試験もあり
受験地 全国11カ所の地方運輸局
受験料 筆記試験
2級:
7200円
3級:
5400円
4級:
3500円
5級:
3500円
6級:
2400円

口述試験
2級:
7500円
3級:
5500円
4級:
3700円
5級:
3700円
6級:
3000円

身体検査
全級:
870円
合格発表日 試験先の運輸局にて掲示または文書にて通知
受験申込・問合せ
北海道運輸局

札幌市中央区大通西10
011-290-2772
東北運輸局

仙台市宮城野区鉄砲町1
022-791-7524
関東運輸局

横浜市中区北仲通5-57
045-211-7232
北陸信越運輸局

新潟市万代2-2-1
025-244-6128
中部運輸局

名古屋市中区三の丸2-2-1
052-952-8027
近畿運輸局

大阪市中央区大手前4-1-76
06-6949-6434
神戸運輸監理部

神戸市中央区波止場町1-1
078-321-7053
中国運輸局

広島市中区上八丁堀6-30
082-228-8794
四国運輸局

高松市朝日新町1-30
087-825-1190
九州運輸局

福岡市博多区博多駅東2-11-1
092-472-3176
沖縄総合事務局

那覇市おもろまち2-1-1
098-862-1454
ホームページ 大型船舶を運航するためには(海技士)
http://www.mlit.go.jp/kokkasiken/kaigisi_.html

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