資格の取り方 » 国家資格 » 通信 » 無線従事者試験 アマチュア無線技士

無線従事者試験 アマチュア無線技士

無線従事者として無線局の無線設備を操作する場合、総務大臣から免許を取得している者であることが原則です。また、取り扱う無線設備などにより免許が異なり、それぞれに級が設定されています。

資格詳細
スマートフォンやWi-Fiなど、私たちの生活では毎日たくさんの無線を使って通信が頻繁に行われています。無線通信は遠く離れた場所と電波を使って通信する技術であり、アマチュア無線は国際的にも認められている趣味の一つです。また、災害時などに非常通信手段としてアマチュア無線が役立つことは、ニュースなどで良く知られています。このアマチュア無線を行うには、無線従事者試験の一種であるアマチュア無線技士の免許が必要です。個人の趣味として人気が高い無線操作を行うための資格で、1級から4級まであり、上級になるほど無線の取り扱える範囲が広がっていきます。インターネットが今日のように発達する前までは、アマチュア無線は海外の人々との交流を手軽に楽しめる唯一の手段でしたが、近年は通信網が変わってしまったので、この資格だけを活かして就職することは稀な状況といえます。ただし、アマチュア無線局の開局手続や設営、操作、メンテナンスなどの仕事では役に立つ資格です。資格を取得するには、国家試験を受験する方法の他に、養成課程講習会を受講し修了試験を受けるという方法もあります。

活躍場所
アマチュア無線は老若男女が楽しめる趣味なので、就職には不向きな資格ですが、1級取得者は、電波法に規定されている登録検査等事業者の点検員になることができます。また、1級の場合は経験年数によりアマチュア無線技士養成課程の講師になることも可能です。さらに、大地震などの災害や非常時に無線は有効な通信網となるため、アマチュア無線技士の活躍が期待されます。

収入と将来性
就職面で有利になるという資格ではなく、個人の趣味のための資格であるため、アマチュア無線技士の資格単独では収入を期待できません。ただし、アマチュア無線の知識を活かして、アマチュア機器関係の販売店やアマチュア無線設置店で販売員として働くことで収入を得られるでしょう。過去にはこの資格を活用して就職できた時期があったようですが、通信網が大きく変わってきた現在では、販売員として仕事をする方が有利になってきています。なお、無線技士として就職を検討するのであれば、総合無線通信士や陸上無線技術士資格を取得しておくと良いでしょう。

向いている人
アマチュア無線は、仕事に使える資格というよりも、ご自分の趣味として取得される人が多い資格です。そのため、通信技術を覚えたい人、無線機を使って世界中の人と話をしたい方に向いているといえます。また、最近ではドローンを使った仕事を生業としている人が、第3級陸上特殊無線技士と一緒に第4級アマチュア無線技士を取得しているようです。

取得方法
国家試験対策としては、市販の参考書や過去問題集を利用して勉強するのが一般的です。ただし、本試験のための参考書をすべて読むのにはかなり時間を要するため、とりあえず問題を解いてみてから参考書で調べるというステップが有効と考えられています。試験は過去の問題と類似するものが多数出題されているようですので、過去問題集を繰り返し解いておくと良いでしょう。アマチュア無線技士の試験は、小学生や中学生でも受験できますが、電気・無線工学の知識がある程度ないと難しいでしょう。また、モールス符号を覚えることは必須です。



無線従事者試験 アマチュア無線技士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級 4級
偏差値45 偏差値43 偏差値0 偏差値0
簡単
簡単
判定不能
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 アマチュア無線技士○級免許 取得
所轄・主催:
総務省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は2級の情報。3級以下は多数開催
願書受付
2020年10月1日~2020年10月20日
試験日
2020年12月6日
合格発表
級や部門によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

無線従事者試験 アマチュア無線技士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 就職や転職にかなり有利 業務独占・必置資格 横綱クラス 独学 通学 公式テキスト

無線従事者試験 アマチュア無線技士試験概要

受験資格 不問
試験内容
第一級

・アマチュア局のすべての無線設備の操作
試験科目:
工学・法規

第二級

・アマチュア局の無線設備(空中線電力200W以下のもの)の操作
試験科目:
工学・法規

第三級

・アマチュア局の無線設備(空中線電力50W以下であって、周波数が18MHz以上のもの又は8MHz以下のもの)の操作
試験科目:
工学・法規

第四級

・アマチュア局の無線設備でモールス符号による通信を除く操作
(空中線電力10W以下であって周波数が21MHzから30MHzまで又は8Mhz以下の無線設備、空中線電力20W以下であって周波数が30MHzを超える無線設備)
試験科目:
工学・法規
合格率 47.8%(2級)
願書受付期間
1~2級:
2月・6月・10月
3~4級:
毎月1日~20日ごろ
試験日程
1~2級:
4月・9月・12月
3~4級:
毎月(実施会場は月ごとに異なる)
受験地 東京・札幌・仙台・長野・金沢・名古屋・大阪・広島・松山・熊本・那覇
受験料
第一級:
9663円
第二級:
7863円
第三級:
5463円
第四級:
5163円
合格発表日 試験日の約1カ月後に郵送で通知
受験申込・問合せ 公益財団法人 日本無線協会
〒104-0053 東京都中央区晴海3-3-3
TEL 03-3533-6022
ホームページ 公益財団法人 日本無線協会
http://www.nichimu.or.jp/

無線従事者試験 アマチュア無線技士のレビュー

(3件)
uofaeng
CPDポイント獲得のために

2022年12月19日
タイトルのとおり、とある資格更新のためのCPD(Continuous Professional Development)ポイント獲得のために、受験料が安く、かつ勉強時間が少なく、かつCBT(Computer Based Testing)で受験可能な資格を探していたところ目に留まったのがこの資格です。3級で受験したのは、いきなり1、2級を受験し無駄骨となるより、確実にCPDポイントを稼ぎたかったからです。その時点では、受験級数によって空中線電力制限(20W、50W、200W)があることすら知りませんでした。
試験は、3級は法規と工学基礎と合わせて30問、1問5点で、105点/150点(70%)で合格です。試験時間は70分ですが、計算問題3問を含めても10~15分もあれば終了します。試験結果(点数)はその場で知ることができ、自分の場合は満点でした。還暦を過ぎた自分でもこうですから、合格だけなら小学生中学年以上であれば可能だと思います。
合格率は70~80%と言われていますから、きちんと準備すれば落ちることのない試験です。自分の場合、330問掲載された問題集を5回廻し、記憶していない事項をノートに書き出し直前に暗記した程度です。モールス信号はアルファベット(数字は記憶するまでもない)と問題集に記載されていた頻出符号を記憶しました。
勉強して行く中で、高校物理の電磁気の公式を記憶の片隅から引っ張り出すという非日常を味わうことができ、貴重な時間を過ごすことができました。
実利的には、実際に開局するしない/無線機を買う買わないに関わらず、見知らぬ誰かと交信したり、携帯が通じない場合の緊急無線として利用するなど、利用可能性が拡がることから、取得しておいて損はない資格だと思いました。また、現在の電信電話、テレビ・ラジオの利用周波数、機械的仕組みをザッピングできることから、多少なりとも教養の幅が広がるメリットもありました。
自分の場合、受験動機がアマ無線を行うための受験でないため、上位資格(1、2級)を受験するかどうかは現時点で未定ですが、記憶がフレッシュなうちに1級受験もアリかなとは考えています。
このレビューを6人中6人が評価しています


あかり
前日徹夜で勉強して合格しました

2020年10月20日
大学のアウトドア系サークルで無線機(トランシーバー)を使うために必須の資格ということで受験しました。
出題パターン、単元ごとに必ず出てくる問題が比較的限られているのでサークルで代々受け継がれている一問一答タイプの古い参考書をもらい、勉強しました。
他の課題に追われていてあまり勉強時間が取れませんでしたが、前日徹夜で大量のコーヒーを飲みながら勉強しました。
受験当日は再受験はしたくないという一心で取り組み、一発合格することができました。
内容は関連用語の定義や使用してよい周波数、そして免許状の内容等です。
正直なところこの資格のために勉強した電波の仕組みや免許状の細かい内容等は1年後にはすっかり忘れてしまいましたが、携帯電話の電波が入らない山間部で初めてサークルのメンバー同士トランシーバーで会話できた時の感動は忘れられません。
本格的にアウトドアを楽しみたい方には救助を呼ぶためにも無線機は便利なツールとなるのでアマチュア無線技士4級の取得をお勧めします。
このレビューを10人中7人が評価しています


リヴィエラ
無線に惹かれて!

2019年11月23日
元々無線など全く興味のなかった私ですがふとアマチュア無線って言う響きが何か格好良いと思い急に資格を取りたいと思い立ちました。
初心者なので一番下の4級を目指しました。対策本を購入して中身を読みましたが、元々無線の事を全く知らなかった私には、未知の世界でした。対策本によると、暗記問題が9割型でしたが僅かに計算問題がありました。
昔から暗記は、大の得意ですが計算問題が大の苦手なので計算問題が一番の難題だと思いました。しかも、申し込んだのがギリギリで試験迄一ヶ月しかありません。
ちょうど仕事を転職する為、時間の有る時期でしたので一ヶ月毎日七時間近く暗記に費やしました。
とりあえず計算問題は、捨てて暗記問題が全問当たればギリギリ合格するかもしれないと言う賭けに出て暗記問題を必死に覚えました。計算問題の練習もしましたが残念ながら、苦手意識の強い私には、やはり駄目そうでした。当日の電車の中でも暗記問題を覚え混みいざ試験に挑みました。
数門計算問題は、出ましたが、勿論合っていたかもしれませんが半ば諦め、暗記問題でミスを出さないよう入念に確認しました。
幸い見事一発合格しました。あくまでも趣味にしようと思っている資格なので仕事には、あまり役に立たないかもしれません。
このレビューを10人中8人が評価しています