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TQE(翻訳実務検定)

国際ビジネスの世界では、翻訳の質によって業績が左右されると言われるほど、翻訳者の実務能力が重要になっています。TQE(翻訳実務検定)では、科学技術や経済、医学、文学など、海外からもたらされるさまざまな分野の情報を限られた期間で処理し、高度な翻訳をおこなう能力がためされます。

資格詳細
TQE(翻訳実務検定)は、プロ翻訳者としての資質を備えた人材発掘を目的とした試験で、限られた期間内に商品価値のある高品質の訳文を作成できる能力を認定する試験です。多言語・多分野にわたって実施され、高いレベルで大量に翻訳できる技術を測るため、成績判定基準は厳しく、難易度の高い試験とされています。言語は英、独、仏、露、西、中、韓の7つの言語から選択でき、英語は15分野・19科目が用意されており、その他の言語はビジネス全般の1科目・1分野です。グレードは1級から5級まで設けられており、3級以上の認定者は、株式会社サン・フレアに翻訳家として登録できます。 

活躍場所
TQEの3級以上の方は、運営母体のサン・フレアに翻訳者として登録できるため、活躍の場が提供されます。また、個人で仕事を請ける方法としては、翻訳関連の仕事を多く扱っている派遣会社に登録して仕事を紹介してもらいます。海外向け輸出を行うメーカーや貿易会社などで翻訳者として活躍できることもあるでしょう。また、在宅でもできる翻訳の仕事であれば、自分の予定に合わせて自宅で仕事をすることも可能です。

収入と将来性
翻訳の仕事は、翻訳の種類や雇用形態、スキル、専門知識の有無、対応可能な仕事量などの違いにより、収入が大きく変わる職種です。また、翻訳の収入は言語によっても変わることが特徴の一つです。英語を翻訳できる人が増えているため、英語の日本語訳の場合、単価がここ数年で低いようですが、ロシア語やドイツ語などは、英語の翻訳より単価が高く設定されている傾向があります。ただし、単価が高くても需要が少ないこともあるため、収入増は案件数次第です。また、TQEの資格を取ったからといっても、必ずしも仕事がもらえる訳ではありませんが、翻訳の仕事に就きたい方、または翻訳家としてすでにスタートしている方にとっても、TQEの資格取得によりキャリアアップを目指せます。国際化がますます進展する現代、海外との科学技術、経済などに関する文書の翻訳の仕事は増加しており、資料を短時間で正確に翻訳できる翻訳実務士が活躍できる場は今後さらに広がっていくことでしょう。

向いている人
翻訳に興味のある方から翻訳家として活動したい方まで、どなたでも受験できます。TQEは翻訳会社のトライアルに近い試験ですので、翻訳のトライアルを受けることを考えている方であれば、一度受験することで、自分の弱点を把握できるため、受けて損はないでしょう。

取得方法
TQEの勉強方法はいくつかありますが、まずTQEを実施しているサン・フレアが運営している「サン・フレアアカデミー」を利用する方法です。受講費用がかかりますが、翻訳家になるためのスキルをしっかり身につけたい方におすすめです。その他、通信教育を活用する方法もあります。しかし、やる気さえあれば、独学でも対応可能です。合格するためには、基礎的な翻訳力はもちろん、専門分野の知識を積み上げた上で、過去問を解いてみて、出題傾向や問題の分量を把握しておく方法が有効です。なお、過去問はPDFファイルがサン・フレア アカデミーのオンラインショップで購入できます。また、試験直前に実施されるサン・フレアアカデミーの「TQE対策セミナー」を利用するのも良いでしょう。最近はオンラインでも開催されているため、地方在住の方も受講が可能です。詳しくは、サン・フレアアカデミー公式サイト「セミナー・講習会」のページで確認してみてください。



TQE(翻訳実務検定)資格の難易度偏差値

1級 2級 3級 4級 5級
偏差値69 偏差値65 偏差値61 偏差値51 偏差値45
難関
難関
難関
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 TQE(翻訳実務検定)○級 合格
所轄・主催:
株式会社サン・フレア
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

TQE(翻訳実務検定)資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 キャリアアップ(優) 特になし 関脇クラス 独学 講習 通学 通信

TQE(翻訳実務検定)試験概要

受験資格 不問
試験内容 受験言語は以下から選択(複数受験可)
・英語
・ドイツ語
・フランス語
・ロシア語
・スペイン語
・中国語
・韓国語
※選択できる言語は実施回ごとに異なる(英語と他2言語)

英語の試験科目
・IT
・電気
・機械
・医療機器
・医学・薬学
・化学
・バイオ
・環境
・原子力
・特許明細書(電気)
・特許明細書(機械)
・特許明細書(IT)
・特許明細書(医薬品)
・特許明細書(化学)
・金融・経済
・法務・契約書
・広報・マーケティング
・時事・新聞
・文芸(和訳のみ)
※一部の科目は実施回が限られる(年1回と年2回)

その他言語の試験科目
・ビジネス・一般
・科学技術

答案を審査委員が審査基準(原文解釈力・訳文表現力・専門知識・スタイル)に照らして採点。
点数により翻訳実務士のグレードが決定される。

1級:
100~90点
正確性、明瞭性、表現力の点でまったく問題がなく、商品価値が高い産業翻訳を完璧に行うことができる。
2級:
89~80点
正確性、明瞭性、表現力の点で一部改善を要するものの、致命的な問題はなく、商品価値のある産業翻訳をほぼ的確に行うことができる。
3級:
79~70点
正確性、明瞭性、表現力の点で改善の余地はあるが、致命的な誤訳はほとんどなく、多少の修正を施せば商品になりうる産業翻訳を行うことができる。
4級:
69~60点
かなりの修正を要する訳文のため、直ちに実務に対応することは難しいが、基礎的能力は備わっており、学習と経験を積み重ねることにより産業翻訳者として成功しうる資質は十分ある。
5級:
59~50点
致命的誤訳をはじめ不適切・不自然な表現が多数みられるため、現時点で実務に対応することはかなり難しいと思われるが、たゆまぬ努力により産業翻訳者として成功しうる潜在能力はある。
合格率 6%
願書受付期間 6月中旬~7月下旬・9月中旬~10月下旬・12月中旬~翌年1月下旬・1月中旬~2月下旬頃
試験日程 8月・10月・2月・3月(年4回)
受験地 自宅受験
TQE受験サイトから試験問題をダウンロードし、48時間以内に提出
受験料 9900円(1科目1言語あたり)
合格発表日 9月・12月・3月・4月
受験申込・問合せ サン・フレア アカデミー TQE事務局
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-7 新宿ヒロセビル2F
TEL 03-6675-3965
ホームページ 翻訳実務検定TQE
http://tqe.jp/

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