金属ばね製造技能士
さまざまな工業製品に重要な部品として使われている各種のバネ。単純な構造ながら高度な物理学理論にもとづくバネのよしあしは、製品の品質に直結する大切な要素です。金属ばね製造技能士は、バネの製造技術がためされる国家資格。バネのタイプごとに、線ばね製造作業と薄板ばね製造作業とに区分されています。
資格詳細
バネといえば、身近なところでは、ボールペンの中に入っているようなコイル状のぐるぐると巻かれたものを思い浮かべると思いますが、製造業におけるバネは、自動車のエンジンやブレーキ装置などに使用される大型のバネや、電子部品に使用される精密なバネなど、ねじやギアといった部品の一つを指します。金属などの弾性の性質をもつ物体の復元力を利用したバネは、さまざまな工業製品に使用されています。バネの硬さ、伸縮具合により、例えば自動車なら乗り心地に影響があり、電子部品の場合は製品の寿命や消費電力に関わってくるため、バネの製造には高度な技術が必要です。モノづくりにおいて、バネは製品の品質を左右するほど重要な要素といえます。金属ばね製造技能士は、このような金属ばね材料の接着作業、ばね製造設備の操作など、ばね製造に必要な知識と技能を認定する国家資格です。自動車輸出大国の日本にとっては、ばね製造の技術は必須ともいえるため、金属ばね製造技能士の資格は、業界では非常に評価されている資格です。この技能士試験は、バネのタイプにより、線ばね製造作業と薄板ばね製造作業に分かれており、それぞれの作業に1級と2級があります。試験に合格すると、晴れてばね製造技能士を名乗ることができ、さらに名前が「ばね技能士名鑑」に載ります。ばね製造会社などでは、技能士の資格保持者が多くいることは会社の信用につながるため、資格取得を積極的にサポートしている企業がほとんどです。
活躍場所
ばね製造会社、車両用部品や精密金属部品の製造販売を行っている会社に就職し、ばね製造工場で各種のばねの製造に携わります。
収入と将来性
金属ばね製造スタッフを募集している求人情報を見ると、大企業と中小企業では収入面でかなり差がありますが、未経験からのスタートでも給与額が特に低いわけでもなく、一般の平均的な給与とあまり変わりないようです。需要が多い職種ですので、高額を提示している大手企業も見られます。バネ製品は自動車用だけでなく、OA機器や住宅関連など、多方面で利用されているため、今後さらなる業務の拡大が期待できます。製造業全体で見ると、生産の海外シフトが進んでいますが、ねじ製造業界では、高い技術力や多品種小ロットの生産などで、ユーザーのニーズに対応し、海外企業に対して優位性を保っている状況です。
向いている人
機械いじりが好きで、モノづくりに関心がある方に向いていいます。業界経験者はもちろん、未経験、異業種からの転職など、幅広い人材を求めています。未経験者にも手厚い研修があるところが多いので、安心してスタートが切れるのではないでしょうか。
取得方法
資格取得を支援している会社が多く、社内で勉強会や講習会を行っているようです。講習動画はYouTubeで見られますので、ぜひ見ておくとよいでしょう。カムの判断等試験の手順・概要の説明動画と、ハンドプレスによる加工実技試験の動画です。YouTubeで「金属ばね製造技能士」で検索すると動画がすぐに表示されます。また、過去の試験問題は、中央職業能力開発協会のサイトで公開しています。こちらも併せて試験勉強に役立てるとよいでしょう。
金属ばね製造技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級金属ばね製造技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2020年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
金属ばね製造技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
金属ばね製造技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・ばね一般 ・材料 ・材料力学 ・品質管理 ・電気 ・油圧および空気圧 ・機械潤滑 ・製図 ・安全衛生 ・選択科目 ・線ばね製造法 ・薄板ばね製造法 実技試験 ・選択科目 ・線ばね製造作業 ・薄板ばね製造作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |