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特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者

以前は「特定化学物質等作業主任者」と「四アルキル鉛等作業主任者」の2つの資格に分かれていましたが、平成18年から統合され、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者となりました。工場など、特定の化学物質を取り扱う現場で、作業員の健康をそこなうことがないように、作業方法の指導や設備の点検、保護器具使用状況の監視などをおこないます。

資格詳細
「特定化学物質及四アルキル鉛等作業主任者」は、工場などで作業する作業員が危険性のある特定化学物質または四アルキル鉛により汚染されたり、これらの物質を吸引したりしないように、作業員へ作業方法を指導し、作業環境の改善に努める役割を担う責任者です。特定化学物質とは、労働安全衛生法で定められている健康障害に影響のある可能性が高い物質、四アルキル鉛は異臭を放つ特定毒物です。これらの有害な化学物質を扱っている工場や現場では、作業員の健康を守っていくことが非常に重要であるため、現場には作業主任者を設置することが法律により義務づけられています。以前は扱う物質により、それぞれの資格を取得することが必要でしたが、2006年4月1日より「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者」が統合新設されました。作業主任者の業務には、局所排気措置や除じん装置などの予防装置の点検、保護具の使用状況の監視なども含まれます。この資格は講習を受講し修了試験に合格すると取得することが可能です。2日間の講習で、健康障害や予防措置の知識をはじめ、保護具、作業環境の改善方法の知識、関係法令について学習します。講習を受講するために特に必要な資格はなく、18歳以上であれば誰でも受講できますので、取得しやすい資格といえます。東京労働基準協会連合会のHPから講習の申し込みができます。

活躍場所
特定化学物質を取り扱う工場などでの設置義務があるため、有資格者は重宝される存在です。活躍の場は、医療関連をはじめ、塗装会社、半導体メーカーなどの工場が多いでしょう。

収入と将来性
医療関連企業や工場など、さまざまな分野で有資格者を歓迎する求人情報が見つかります。年収は業種により大きく変わってきますが、比較的高めのところが多く見られます。特定化学物質などを取り扱う現場での専門的な知識を要する必置資格のため、有資格者は今後も社内で重宝される存在として一定のニーズがあるといえるでしょう。

向いている人
特定化学物質を扱う工場で働いている方や今後働くことを検討している方がこの資格を取得しておくと、仕事に対する理解が深まり、転職の際にも有利になるでしょう。資格を取得するには、講習の受講と修了試験に合格することが必要ですが、講座は18歳以上ならだれでも受けられます。

取得方法
2日間にわたる講座の2日目の最後に修了試験があります。この修了試験に合格しないと資格を取得できませんが、この試験は講習で学んだことをしっかり把握し、要点さえ押さえておけば、まず不合格になることは少ないといわれています。また、試験で出題される部分について講師の説明があるようですので、集中して聞いていれば問題ないようです。受講者の話によると、1日目の講習内容は帰ってから復習しておくことが必須ですが、2日目は講習を終了するとすぐに試験が行われるので、復習する時間はほぼないと考えた方が良いそうです。そのため、2日目は特にしっかり集中して講義を聴くことがポイントになるでしょう。



特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者資格の難易度偏差値

偏差値0
判定不能
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習 修了
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

願書受付
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
試験日
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
合格発表
常時行われています。(年に4回以上試験がある)
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 専門的資格(良) 必置資格 横綱クラス 講習 通学

特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者試験概要

受験資格 不問
試験内容 全国各地の教習機関にて学科講習を受け、修了試験に合格することで取得できる。

学科

・健康障害およびその予防措置に関する知識
・保護具に関する知識
・作業環境の改善方法に関する知識
・関係法令
・修了試験
合格率 98%
願書受付期間 教習機関により異なる
試験日程 月1~2回(2日間)
受験地 全国各地
受験料 14580円程度
合格発表日 教習機関により異なる
受験申込・問合せ 全国各地の労働基準協会連合会または登録教習機関

公益社団法人 東京労働基準協会連合会
〒132-0021 東京都江戸川区中央1-8-1 内宮ビル
TEL 03-5678-5556 FAX 03-5678-6433
ホームページ 公益社団法人東京労働基準協会連合会:特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者講習のご案内
http://toukiren.or.jp/kousyu_47.html

特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者のレビュー

(1件)
佐川
塗装作業では選任必須です

2019年11月29日
現在では様々な化学物質を取り扱います。特に揮発性の有機物の代表であるシンナーなどは、高濃度の蒸気を吸い込むと中毒を起こすことがあります。
これらの災害を防止するために設けられた資格です。
講習は、机上の講義のみです。難易度自体は高いものではありませんが、取り扱う物質が多岐に亘るため、範囲の広い講義と感じました。
内容としては、やはり中毒防止に重きが置かれていました。
酸欠講習でも習うのですが、都市伝説にもなっているカナリヤは人間よりも勇気、酸欠の指標としては全く役に立たないとことを習います。
また、マスクなどの保護具についても時間が取られています。蒸気吸入防止のマスクや皮膚への付着防止の手袋・保護衣など、使用する化学物質の形態や作業内容に応じた保護具の選定と使用に関しても学ぶことになります。
塗装作業など身近なところで有機溶剤を使っています。それだけに中毒と隣り合わせでいることを改めて認識できました。
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