無線従事者試験 海上無線通信士
無線従事者として無線局の無線設備を操作する場合、総務大臣から免許を取得している者であることが原則です。また、取り扱う無線設備などにより免許が異なり、それぞれに級が設定されています。
資格詳細
無線従事者の一種である海上無線通信士は、海上での遭難や安全に関連して船舶からの無線通信を行うための資格です。操作範囲に応じて、ランクが一級~四級まであり、一級が最上位となります。級が上がるごとに広範囲の規模の通信を行うことができます。海上無線通信士は、「海通」という略称で呼ばれることもあり、階級ごとに一海通、二海通、三海通、四海通となります。資格を取得するには、国家試験に合格することが必要です。受験資格は特にありませんが、原則的に一つ下のランクの資格を取得していないと上級資格は取得できません。試験で合格した科目については3年間有効となります。また、実技合格者、業務経験などに対して科目免除もありますので確認しておきましょう。三級・四級海上無線通信士の場合は、試験を受けるほかに、総務大臣認定の養成課程を修了することで取得することもできます。ただし、海上無線通信士として活躍するには、資格を取得するだけではなく、習得した知識を活用できる船舶関係などの関連企業に就職することが必要です。また、就職では、海上無線通信士の資格とともに、総合無線通信士の資格も取得していると有利とされています。
活躍場所
海上無線通信士は船舶局や漁業用海岸局などの無線通信業務で活躍できます。海上無線通信士の資格だけでなく、他の無線関係の資格も取得しておくと、活躍の場がさらに広がるでしょう。また、国際的にも評価の高い資格なので、国外で活躍できる可能性もあります。
収入と将来性
海上無線通信士を含め、無線通信士の年収に関するデータはありません。勤務する企業や団体により大きく異なるためでしょう。実際、大手企業に就職した場合は、かなりの高収入が見込めるようですので、世間的には収入面で安定がある仕事といえます。現代社会では無線通信技術は必要不可欠です。無線通信士を必要とする場面は国内外のいたるところにありますので、仕事が途切れることはなく、将来性も非常に高いといえるでしょう。
向いている人
海上無線通信士は、航海中に危険に遭遇することのないように船の運航をサポートするため無線機器操作を行うことが任務です。そのため、海や船が好きであることはもちろんのこと、海上での不測の事態に対しての的確な判断力と即座に動ける力を持っている人に向いているといえます。
取得方法
海上無線通信士の勉強法については、三級の受験者の体験談がネット上に多く見られますので参考になるでしょう。筆記試験では、無線工学、法規、電気通信術について出題されますが、過去問5年分(10回分)を解くと出題傾向が分かります。ひたすら解いて覚え、過去問に似た問題は点を確実に取ることがポイントのようです。電気通信術については、電気通信術練習のCDで練習されている方も多いようですが、App Storeの電気通信術の対策用アプリ(無料)を利用するのもよいでしょう。過去問題は、「日本無線協会」のHP上で過去1年間の試験問題と解答を掲載しているほか、ネットでも参考書や問題集はいろいろ販売されています。英語については、リスニングが重要とのことで、CDで練習されている方が多いようです。試験では問題が3回読まれるので2回目で聞き取れるように練習しておきましょう。筆記は読解や空欄の補充など、オーソドックスなパターンの出題ですが、専門用語がかなり出ますので、過去問のほかにも、受験誌の「電波受験界」の英語コーナーなどで、頻出する言い回しや略語、専門用語について勉強しておくことをおすすめします。
無線従事者試験 海上無線通信士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 | 3級 | 4級 |
---|---|---|---|
普通 |
普通 |
簡単 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 海上無線通信士○級免許 取得
所轄・主催:
総務省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
記載内容は第四級海上無線通信士の情報。
願書受付
2020年12月1日~2020年12月21日
試験日
2021年2月26日
合格発表
級や部門によって合格発表の日等が異なります。
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
無線従事者試験 海上無線通信士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | 就職や転職にかなり有利 | 業務独占・必置資格 | 横綱クラス | 独学 通学 公式テキスト |
無線従事者試験 海上無線通信士試験概要
受験資格 | 不問 |
試験内容 | 第一級 ・船舶に施設する無線設備・海岸局や海岸地球局の無線設備(モールス電信を除く)の操作 試験科目: 工学の基礎・工学A・工学B・法規・英語(会話・筆記)・電話(欧文)・印刷電信(欧文普通語)第二級 ・船舶に施設する無線設備・海岸局や海岸地球局の無線設備(モールス電信を除く)の操作 試験科目: 工学の基礎・工学A・工学B・法規・英語(会話・筆記)・電話(欧文)・印刷電信(欧文普通語)第三級 ・船舶に施設する無線設備・海岸局や海岸地球局の無線設備(モールス電信を除く)の操作 試験科目: 工学・法規・英語(会話・筆記)・電話(欧文)・印刷電信(欧文普通語)第四級 ・海岸局や漁船等の船舶に施設する無線設備(船舶地球局のものを除く)の国内通信のための操作(モールス電信の通信を除く) ・船舶のレーダーの外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの操作 試験科目: 工学・法規 |
合格率 | 35.9%(1級) |
願書受付期間 | 1~3級: 7月・1月4級: 6月・12月 |
試験日程 | 1~3級: 9月・3月4級: 8月・2月 |
受験地 | 東京・札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・松山・熊本・那覇など |
受験料 | 第一級: 17463円第二級: 15363円第三級: 9663円第四級: 7463円 |
合格発表日 | 試験日の約1カ月後に郵送で通知 | 受験申込・問合せ | 公益財団法人 日本無線協会 〒104-0053 東京都中央区晴海3-3-3 TEL 03-3533-6022 |
ホームページ | 公益財団法人 日本無線協会 http://www.nichimu.or.jp/ |