資格の取り方 » 国家資格 » 技能士 » 油圧装置調整技能士

油圧装置調整技能士

油圧装置は、油圧ポンプによって作動油に圧力をかけ、油圧モーターなどを動作させる装置で、油圧ショベルやフォークリフト、トラクター、ダンプトラックなど、さまざまな分野でパワフルな機械を動かすために使われている技術です。油圧装置調整技能士は、それら油圧装置の調整技術を認定する国家資格。産業をささえる重要な役目を果たします。

資格詳細
油圧装置とは、油を利用して、その油圧で機器を動かす装置のことです。小型ポンプで大きな力を発揮でき、出力や速度を容易に制御でき、また遠隔操作ができることなどから、油圧ショベルやフォークリフト、トラクターなど、建設機械、農業機械、産業車両などの駆動源として幅広く活用され、また製鉄機械や工作機械、建築物の免震装置にも使われています。動力を効果的に伝えるという点で、ほかの技術よりも油圧機器は非常に優れているため、現代社会で欠かせない技術となっています。機械や自動ラインなどの設備が故障を起こすと、現場の生産性に悪影響を及ぼすため、油圧機器の知識が豊富な人材が必要です。油圧装置調整技能士は、油圧機器を扱う工場や関連企業で推奨している国家資格です。油圧装置の組立てや保全の仕事に必要な技能を測る資格のため、会社内の講習会などに参加して、1級や特級を目指している社員がたくさんいます。油圧機器の研究開発、製造の分野では、機械系、電気、化学、土木系の出身者が多いことが特徴です。油圧業界では、情報処理系のニーズも最近高まってきており、情報処理系の出身者が活躍している企業もあります。

活躍場所
油圧装置は幅広い分野の機械や設備に用いられているため、活躍できる場も多岐にわたり、油空圧業界は隠れ優良業界ともいわれています。油圧機器メーカーをはじめ、自動車メーカー、鉄工所、各種産業機械のメーカーなどで、油圧機器の製造、保全、研究・開発の仕事に携わります。

収入と将来性
就職先の企業規模や職種にもよるため、給与幅がかなり大きいですが、需要のある業界の仕事ですので、比較的待遇面では恵まれているのではないでしょうか。大手自動車メーカーでは、油圧装置調整、機械保全、電子機器組立てなどの資格者を歓迎し、高待遇を提示しています。募集対象は、設備保全経験があれば学歴などは問わないようです。油空圧業界は、業界の規模が大きく、日本だけでなく、海外での需要も伸びているため、将来的にも有望と考えられています。経済成長が続く東南アジアでは、人件費が徐々に高くなっているため、工作機械や建設機械を導入し、生産ラインの自動化を進めています。このような機械や生産設備に油空圧機器が多数使われていることから、需要は右肩上がりの伸びを見せています。油空圧メーカーの中には、新規事業にも取り組むなど、事業拡大への投資に積極的な企業が少なくありません。今後はAIなどを活用したインテリジェント化により油圧装置の付加価値を高める試みが進んでいくことが予測されています。

向いている人
油圧装置の組立てや保全の仕事に関わらず、機械組立関連の仕事は、単純に組み立てるだけではなく、設計図を読み取ったり、さまざまな調整、メンテナンスなどを行ったりするため、機械いじりが好きで、かつ手先が器用な人、仕事を目で見て実感したい人に向いている仕事といえます。

取得方法
油圧装置調整技能士に関する教材や情報が豊富にありますので、比較的試験対策が立てやすいのではないしょうか。何よりも企業側が資格取得を推奨しているため、会社内で技能士試験のための講習会を開いているところが多く見られます。過去の1・2級の技能検定試験問題集は、ネットで入手できるようです。また、中央職業能力開発協会のサイトでは、特級の過去の試験問題も閲覧できます。



油圧装置調整技能士資格の難易度偏差値

特級 1級 2級
偏差値55 偏差値52 偏差値44
普通
普通
簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級油圧装置調整技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は学科試験の情報。
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年1月31日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

油圧装置調整技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

油圧装置調整技能士試験概要

受験資格
特級

・1級合格後5年以上の実務経験

1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上
※学歴により実務経験が不要になる
試験内容
特級

学科試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理および環境の保全
・作業指導
・設備管理
・油圧装置調整に関する現場技術
実技試験

・工程管理
・作業管理
・品質管理
・原価管理
・安全衛生管理
・作業指導
・設備管理

1級・2級

学科試験

・油圧装置一般
・油圧装置調整法
・作動油
・材料
・製図
・電気
・空気圧
・関係法規
・安全衛生
実技試験

・油圧装置調整作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

油圧装置調整技能士のレビュー

まだレビューがありません