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林業技士

林業技士は、森林・林業に関する専門技術者を認定する民間資格です。林業経営、林業機械、森林土木、森林評価、森林環境、森林総合監理、森林土木、作業道作設の各部門に分かれており、森林土木部門はレポート提出、作業道作設部門は筆記試験、その他の部門は養成研修を受講してスクーリングに参加し、筆記試験に合格することで取得することができます。受験および受講資格として学歴や実務経験が細かく設定されているので注意が必要です。

資格詳細
林業技士は、森林の保護と伐採という相対する目的を調和させながら、森林の維持・管理と開発利用を進める重要な役割を果たしています。林業技士制度は、昭和53年度に創設された資格認定・登録制度で、これまでに14000名以上の有資格者が登録されています。本資格を取得するためには、一定の条件を満たす人が林業技士養成研修(通信研修とスクーリング研修)を受け、最終日に行われる筆記試験に合格することが必要です。本資格は8つの部門にわかれており、森林土木 ・作業道作設部門は資格要件審査(※レポート提出・筆記試験など)による認定を行います。どちらのコースも合格後に日本森林技術協会の「林業技士登録者名簿」に登録すると、正式な林業技士の資格が付与されます。この制度は、育成と資格認定を組み合わせて機能するものであり、研修を通じてこれまでに培った実務知識を強化し、経験で不足している知識を補充することが目標です。

活躍場所
林業技士は、主に林野庁、環境省、国土交通省などの林業に関連する官公庁、パルプ系企業、観光開発会社などで活躍しています。林業技士は専門的な林業知識や技術を駆使し、測量や標本採取などの現地調査を実施し、森林の育成・維持・開発に関する計画や方法を策定します。実際に計画を実行する際には、現場で林業作業者たちの指導や監督も行うことがあるようです。

収入と将来性
林業技士の資格を活かす方法としては、民間の林業会社に就職するか、森林組合の職員になる方法が一般的ですが、森林組合の現場職員が最も多いようです。林業関連の仕事の平均年収はけっして高くはありません。しかし、林業技士は公共事業などの人材募集の条件に明記されている資格であり、林業で活躍したい人にはぜひ取得しておきたい資格となっています。長期間の実務経験が必要ではありますが、林業そのものが長期的な展望が必要とされるため、じっくり腰を据えて資格取得を目指しましょう。現状、林業は厳しい状況が続いていますが、近年では「スマート林業」や「第六次産業」といった林業の新たな可能性への取り組みが進んでいます。これらの取り組みが実用化された森林は多くありませんが、全国でセミナーが実施されており、認知度が広がってきています。

向いている人
林業技士の仕事は、自然と向き合う仕事であるため、森林に対して深い知識と理解、そして自然と人間の共存共栄を尊重する心が必要不可欠です。林業技士は技術者としてだけではなく、森林環境の保護を重視しなければなりません。森林は天然資源であり、その育成に対して配慮のある姿勢が求められます。また、受験資格が細かく設定されているように、高校、短大、大学で林業に関連する専門知識を修得することが望ましく、有資格者の多くは、農業高校などの林学科、森林土木科の出身者です。

取得方法
林業技士試験は、林業経営、森林土木など8つの部門に分かれています。林業技士の称号を得るためには、各部門の養成研修または資格要件審査を受けて、最終合格後に資格登録手続きを行なうことが必要です。本試験に合格するには、各部門の内容に沿った勉強が欠かせません。試験自体はそれほど難しいわけではありませんが、受験資格には学歴や実務経験などが細かく設定されているため、まず受験資格を得るまでの過程で一定の難易度が伴うと言えるでしょう。



林業技士資格の難易度偏差値

林業経営 林業機械 森林土木 森林評価 森林環境 森林総合監理 森林土木 作業道作設
偏差値37 偏差値37 偏差値37 偏差値37 偏差値37 偏差値37 偏差値37 偏差値37
超簡単
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※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 林業技士 登録
所轄・主催:
一般社団法人日本森林技術協会
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

養成研修を受講して取得
願書受付
2020年5月1日~2020年6月30日
試験日
2020年8月1日~2020年9月30日
合格発表
2020年2月中下旬
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

林業技士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
民間資格 専門的資格(可) 特になし 横綱クラス 独学

林業技士試験概要

受験資格
養成研修
(林業経営・林業機械・森林土木・森林評価・森林環境)
・大学院の林業関係学科卒業者で実務経験5年以上(その他の学科は10年以上)
・大学の林業関係学科卒業者で実務経験7年以上(その他の学科は10年以上)
・短大の林業関係学科卒業者で実務経験10年以上(その他の学科は12年以上)
・林野庁研修規定による養成研修専攻科の卒業者で実務経験10年以上
・高校の林業関係学科卒業者で実務経験12年以上(その他の学科は14年以上)
・その他の者で実務経験14年以上

養成研修
(森林総合監理)
・実務経験20年以上で森林の管理経営の業務に関して指導的立場での経験が10年以上
・実務経験10年以上で林業経営部門とその他の林業技師資格を有する者
・実務経験10年以上で技術士(林業部門)または博士号取得者、林業普及指導員のいずれかの資格を有する者

資格要求審査
(森林土木)
・1級土木施工管理技士で実務経験7年以上

資格要求審査
(作業道作設)
・林業経営部門の有資格者で作業道作設に関する実務経験5年以上(作設経験20㎞以上)
・林業に関する実務経験が学歴ごとに異なる所定の年数以上で作業道作設に関する実務経験5年以上(作設経験20㎞以上)
試験内容
養成研修
(通信研修とスクーリング研修)

林業経営

・森林管理
・森林造成
・生産技術
・間伐技術
・労働安全衛生
・森林計画の実際
・保安林制度
・集約化施業の実際
・木材加工流通
・森林測量

林業機械(森林作業システム)

・林業機械化総論
・架線集材
・機械化作業システム
・労働安全衛生
・作業道作設

森林土木

・林道技術
・治山技術
・森林土木における地質と地形
・保安林制度
・労働安全衛生
・作業システムと路網計画
・生物多様性保全と森林土木

森林評価

・林地評価(基準と実務)
・立木評価
・林業税制
・森林測定
・森林の新しい経済的価値
・境界確定

森林環境

・森林生態系と森林管理
・生物多様性保全(動物)
・生物多様性保全(植物)
・森林景観評価
・環境関係法規
・環境影響評価実務

森林総合監理

・持続可能な森林管理
・森林認証問題
・森林計画の実際
・森林・林業の国際動向
・作業システムと路網計画
・集約化施業の実際
・新しい森林の価値
・森林情報のIT化


資格要求審査


森林土木

・レポート提出
 ・林道技術
 ・治山技術
 ・保安林制度
 ・労働安全衛生
 ・作業システムと路網計画

作業道作設

・筆記試験
 ・森林施業と作業システム
 ・作業道の路線選定
 ・作業道の作設
合格率 75.80%
願書受付期間
養成研修:
5月上旬~6月下旬
資格要求審査:
7月上旬~8月下旬
試験日程
養成研修(通信研修):
8月上旬~9月下旬
養成研修(スクーリング):
11月上旬~12月下旬

資格要求審査(課題提出):
10月上旬~11月上旬
資格要求審査(筆記試験):
11月上旬
受験地
養成研修(スクーリング):
東京
資格要求審査(筆記試験):
東京
受験料
養成研修

通信研修:
32400円
スクーリング:
27000円
スクーリング(林業経営):
33700円

資格要求審査:
32400円
合格発表日 2月中旬
受験申込・問合せ 一般社団法人 日本森林技術協会
〒102-0085 東京都千代田区六番町7番地
TEL:03-3261-5281 FAX:03-3261-5393
ホームページ 一般社団法人日本森林技術協会 Japan Forest Technology Association 林業技士 林業技士(森林評価士、作業道作設士)
http://www.jafta.or.jp/contents/gishi/1_list_detail.html

林業技士のレビュー

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