小学校教員資格認定試験
小学校の先生になるための道として、広く一般から教育者に適した人材をつのるために文部科学省がおこなっている小学校教員資格認定試験。試験内容は、小学校で教える各教科の筆記試験、音楽、図工、体育の実技試験から構成されています。合格して都道府県の教育委員会に申請することで、小学校教諭の二種免許状が発行されます。
資格詳細
だれもが必ずお世話になったことがある小学校の先生たち。その多くは、大学の教職課程や短大の教育科などを修了して教員免許を得た教師ですが、その他の大学・短大の卒業者でも、小学校教員資格認定試験に合格することで、小学校教諭二種免許状を取得し、小学校の先生になることができます。広く社会人からも教育者をつのる目的で昭和48年から始まった制度ですが、現在は通信制大学などでも教員免許が取得できるため、制度の見直しがはかられており、近いうちに廃止される可能性が高まっています。
活躍場所
小学校教員の活躍場所は、もちろん小学校です。公立または私立の小学校に勤務し、満6歳から12歳の児童を対象に、学習および生活を指導します。国語や算数、理科、社会などの教科を教えるだけでなく、各種の学校行事や日々のホームルームを通じて、生徒の個性や人間性を伸ばしてゆくことも小学校教員の使命です。また、児童相手だけでなく、PTAや地域の大人たちとの連携も求められるなど、その業務はきわめて多岐にわたります。
収入と将来性
小学校の先生の将来における不安要素は、なんと言っても少子化ですが、現在のところは、生徒数の減少よりも現場の人手不足のほうが課題となっており、採用が減っているという状況には至っていません。それよりも、小学校教員資格認定試験という制度そのものの存続があやぶまれます。特に大きな動きがない限り、廃止されるでしょう。試験廃止後、一般の社会人が小学校の教師を目指す場合、あらためて大学で教員課程をおさめなければなりませんが、現在は通信制学校なども充実しているので、さほど大変な苦労はなさそうです。公立の小学校に勤務する教員は、地方公務員なので、それぞれの自治体がさだめる給与体系にのっとった安定収入を得ることができます。平均年収は400万から600万円ほどで、ベテランになると700万円程度にまでアップするのが一般的です。私立の場合は、学校によってまちまちですが、首都圏などの都市部では、公立よりも待遇がよい学校も少なくありません。ただし、当然ながら学校の経営状況に左右されるため、公立ほどの安定感はありません。
向いている人
小学校教員にまず求められる適性は、子どもが好きであることです。児童に愛情をもって接することができなければ、まず向かないお仕事です。さまざまな子どもたちとのコミュニケーションはもちろんですが、同僚やPTA、地域の大人たちともうまくやってゆかなければならないので、社交性の高い人に適しています。義務教育の初期かつ人間形成の最中にある生徒たちを教育するという、社会的にきわめて重要な役割ですので、強い責任感も求められます。
取得方法
小学校の先生になるには、小学校教員免許状の取得が必要です。教職課程のある大学院では専修免許状、大学では一種免許状、短大では二種免許状が取得できますが、小学校教員資格認定試験で取得できるのは、短大相当の二種免許状です。免許取得後は、公立なら都道府県ごとに実施される教員採用候補者試験に合格し、採用されることで小学校の教員になることができます。私立は学校ごとに募集され、それぞれの教員採用試験を受けることになります。
小学校教員資格認定試験資格の難易度偏差値
難関 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 小学校教諭二種免許 取得
所轄・主催:
文部科学省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2024年資格日程
願書受付
2019年5月24日~2019年6月7日
試験日
2019年8月31日~2019年9月1日
合格発表
2019年9月24日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
小学校教員資格認定試験資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | 就職や転職にやや有利 | 特になし | 横綱クラス | 独学 通学 通信 |
小学校教員資格認定試験試験概要
受験資格 | ・大学(短期大学を含む)に2年以上在学し、62単位以上を修得した者および高等専門学校を卒業した者ならびにこれらの者と同等の資格を有すると認められる者 ・高等学校を卒業した者その他大学(短期大学および文部科学大臣の指定する教員養成機関を含む)に入学する資格を有する者で、満20歳以上のもの |
試験内容 | 1次試験 ・教職に関する科目I:筆記試験(択一式) 教育原理、教育心理学、特別活動、生徒指導等教職に関する専門的事項 ・教職に関する科目II:筆記試験(択一式) 小学校の各教科の指導法およびこれに付随する基礎的な教科内容 (音楽、図画工作および体育のうち2教科以上を含む6教科を選択) ・教科に関する科目III:筆記試験(論述式) 小学校の各教科に関する専門的事項 (10教科のなかから1教科を選択) ・教科に関する科目IV:筆記試験(論述式) 教職への理解および意欲、児童理解など教職に必要な能力等全般 2次試験 ・小学校教員として必要な指導の実践に関する事項 授業観察、指導案等作成、討論など |
合格率 | 非公開 |
願書受付期間 | 5月下旬~6月中旬 |
試験日程 | 1次試験: 9月中旬2次試験: 11月下旬~12月下旬(2日間)実践試験: 11月中旬~下旬 |
受験地 | 東京近郊・大阪近郊 ※2次試験は教職員支援機構(つくば市) |
受験料 | 25000円 |
合格発表日 | 12月下旬 | 受験申込・問合せ | 独立行政法人 教職員支援機構 調査企画課試験企画室 〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター11F TEL:03-4212-8455・03-4212-8456 |
ホームページ | 教員資格認定試験:文部科学省 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/nintei/main9_a2.htm |
小学校教員資格認定試験のレビュー
(1件)
みさみさ
子どもに関わる仕事に就くなら採用率アップ
2019年01月28日
大学の教育学部に進学し、小学校教員免許が取得できる学科を選択しました。中学校や高校の選択肢もあったのですが専門科目を選ばなくてはならず、専門的に得意な科目がなかったので浅く広い小学校教諭を選びました。子どもが好きで子どもに関することに興味があったので、児童心理学や発達心理学などの授業に関心をもって受講することができました。小学校実習がトータル1か月ほどありましたが、授業の下準備や実際の授業、レポートなど毎日朝早くから夜遅くまで大変だった記憶が今も残っています。私は小学校教諭になるつもりはなかったのですが、周りは教員採用試験の勉強を毎日頑張っていました。大学3,4年になるとだいたい就職活動を始めるのですが、教育学部に在籍する学生は教員を目指しているので就職活動には全く興味がありません。私は教員採用試験の勉強もしてなければ就活に対する意識も薄かったので、今となっては少し後悔しています。しかし、教員にはならなかったものの塾の講師として採用されたので、小学校教員免許を取得したことはよかったと思います。放課後児童クラブや公文のような学習指導教室などでも小学校教員免許が生かせるのではないでしょうか。
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