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塗装技能士

ハケやローラー、スプレーなど、さまざまな道具を使って建物の外壁や設備などにほどこされる塗装は、見栄えをよくするだけでなく、雨風やサビから保護する役目も果たします。塗装技能士は、塗装に関する技能を認定する国家資格。木工塗装作業、建築塗装作業、金属塗装作業、噴霧塗装作業、鋼橋塗装作業に区分されています。

資格詳細
塗装は建築物や製品の外形を美しく見せるだけでなく、防水をして錆を防いだり、熱を遮断したりすることで建物や製品の耐久度を上げる働きもあります。塗装工はさまざまな種類の材質や形状の物に塗装を行う人であり、塗料の性質や塗装に使う道具などの専門的な知識が求められます。工事事業の中でも、特に塗装工事は依頼主と業者の間でトラブルになりやすいですが、これは塗装工によって技術力が異なるので、仕上がりに差が出やすいからです。しかし、塗装技能士の資格を持っていると、塗装技術や知識、実績を裏付けすることができるため、依頼主からの信頼を得やすくなります。塗装技能士の試験は3級、2級、1級に分かれており、さらに塗装対象物の種類によって、業種ごとに金属、木工、建築、噴霧、鋼橋の5つの分野に区分されています。受験資格として、1級で7年以上、2級で2年以上の実務経験が必要です。そのため、勤め先で経験を積みながら、資格取得を目指す方が多数います。3級は実務経験が無くても受験できるので、初心者もOKです。この資格を持っていなくても塗装作業はできますが、資格を持っている技能士がいる業者は、大きな規模の事業を受注しやすく、また個人としても資格手当などを見込めるので有利といえます。

活躍場所
建築施工会社、塗装専門会社、造船工場、自動車工場などが勤務先になります。主にビル、一般家庭などの外壁塗装を手掛けます。塗装工として経験を積めば、独立して活躍することも可能です。

収入と将来性
塗装工の収入は工務関係の業種の中では比較的高収入の部類に入るとされており、一般的な収入より高めの給与水準であることが特徴です。また、高所での塗装作業には「特殊勤務手当」がつくので、さらに給与が上がります。ただし、注意点として、雨の日には基本的に作業ができないので、雨天が多い年は年収が下がります。また、厚労省のデータからは、都道府県によって収入額にかなりばらつきがあることが分かります。これは基本的に大都市圏では建物を建てるニーズが地方より多いので、大都市の塗装工の年収は塗装工全体の平均年収よりも高いといえます。塗装工は専門性の高さから見ても不可欠な存在であり、建築関係の仕事での需要が近年になって拡大しつつあります。一般家屋では、新築工事での塗装だけでなく、最近は長期優良住宅への需要の高まりもからも、リフォームや古民家のリノベーションどの仕事の依頼も増えていることが特徴です。また、東京オリンピックを控え、塗装業界のみならず、建築業界全体の需要が高くなっています。

向いている人
3級は実務の経験がない方も受験できますので、塗装に興味がある人、塗装の仕事を始めたばかりの人に向いています。2級と1級は実務経験が必要ですので、一人前の塗装工としてキャリアアップして活躍したい方、将来的に独立を考えている方が取得しておくと良いでしょう。

取得方法
学科試験は基本的な内容が出題されるようですが、現場で普段使っている専門用語などではなく、正式名称で出題されるようです。過去問題集でしっかり勉強しておくと良いでしょう。過去問題集はネットなどで購入できます。また実技試験に使用する工具は規定のものでないと試験で使えないため、予め確認しておきましょう。実技試験中は工具の整理や後片付けといった細かいところも採点の対象となっているため注意が必要です。減点法を採用しており、細かいミスが続くと不合格になりますので落ち着いて行いましょう。実技試験の課題については「中央職業能力開発協会」のサイトで確認して、練習しておくと安心です。



塗装技能士資格の難易度偏差値

1級 2級 3級
偏差値52 偏差値44 偏差値39
普通
簡単
超簡単
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。

履歴書に記載する場合の資格の正式名称

平成○年○月○日 ○級塗装技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。

2020年資格日程

記載内容は3級学科試験の情報。
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年7月12日
合格発表
2020年8月28日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。

塗装技能士資格ガイド

資格種類 資格価値 資格タイプ おすすめ度 取得方法
資格種類の画像 資格価値の画像 資格タイプの画像 おすすめ度の画像 取得方法の画像
国家資格 キャリアアップ(良) 名称独占資格 横綱クラス 独学 講習 通学

塗装技能士試験概要

受験資格
1級

・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
※学歴により必要な実務経験年数が異なる

2級

・実務経験2年以上、または3級合格者
※学歴により実務経験が不要になる

3級

・不問
試験内容
1級・2級

学科試験

・塗装一般
・材料
・色彩
・関係法規
・安全衛生
・選択科目
 ・木工塗装法
 ・建築塗装法
 ・金属塗装法
 ・鋼橋塗装法
 ・噴霧塗装法
実技試験

・選択科目
 ・木工塗装作業
 ・建築塗装作業
 ・金属塗装作業
 ・鋼橋塗装作業
 ・噴霧塗装作業

3級

学科試験

・塗装一般
・材料
・安全衛生
・選択科目
 ・木工塗装法
 ・金属塗装法
実技試験

・選択科目
 ・木工塗装作業
 ・金属塗装作業
合格率
願書受付期間 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬
試験日程
実技試験:
6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬
学科試験:
7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬
受験地 指定の試験場
受験料
学科試験:
3100円
実技試験:
18200円
※都道府県によって異なる場合がある
合格発表日 10月上旬・3月中旬
受験申込・問合せ 都道府県職業能力開発協会
※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照
ホームページ 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html

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